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迷え! バッドステータス
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『見ぬが仏、聞かぬが花』。
店にきた甥の同級生たちへ「どうぞゆっくりしていってねー」とケーキをだして挨拶した叔母の
寺島 康子
の上機嫌な背中を見て、イリヤはこの覚えたての諺を思い出していた。
彼の向かいに座っている天懸と翠響は、康子がこちらの声が聞こえない距離まで離れたタイミングで、示し合わせたように前のめりになる。
「日本橋……? だっけ。から事情は聴いたぜ! でも家族が暴力沙汰な事起こすのは止めないとまずいだろ……」
「人違いで不幸のどん底に叩き込まれたエリセイ兄さんが心配なのはわかるけど、いきなり『刺す』とかマズイし、第一相手のろっこんがかなり微妙な代物でも一応は人を不幸にしてしまうようなので、タカタカ君に突っかかってミイラ取りがミイラになってしまったらどうするの?
それこそエリセイ兄さん助けられないじゃない、とにかくクールダウンしなさいよ。その為にミルクホールにきたんだし」
翠響はそう言いながら、イリヤの前にあるティーカップのソーサーを彼の方へ押す。ここで飲み物でも飲んで落ち着こうと提案したのは彼女だ。
「タカタカ君に実力行使しても、それが原因でかえってエリセイ兄さんの不幸度が三倍とか四倍とかにパワーアップしたら酷いことになるよ」
親身になって説得しようと言う二人を前に、イリヤは無表情だった。
否、眉が僅かにつりあがっている。憤りを感じさせる空気をまといながら、イリヤは急にニッコリ微笑んだ。
「冗談だよ」
二人をホッとさせるような言葉を吐いて、イリヤは背もたれに背中を預けた。
「天懸も翠響さんも可愛いね、本気にしちゃうんだもの」
口では賞賛し、唇は弧を描いているのに、目は徹底して冷たい。押さえつけた感情を迸らせている灰色の目から、天懸は思わず視線を逸らした。
イリヤの初めて見るこういう部分や、普段の自分を観察するような視線に、一抹の恐怖を感じているのだ。それらは天懸に姉を思い出させる。
しかしイリヤは天懸の恐怖すら見透かすように、こちらを見ない彼の靴のつま先をテーブルの下でコツンと蹴った。
天懸の肩がびくっと跳ねた瞬間——、
「ねえねえ、刺すって何!?」愉しげな顔が三人のテーブルに割って入った。
* * * * *
「イリヤくんって想像以上にブラコンだったんだね♪ それにヤンデレの素質もあるんだ~」
話しの一部始終を聞いた
響 タルト
は、沈んだ空気の中学生とは対照的に、ウキウキはしゃいでいる。他人事を愉しむ無邪気さにイリヤは苦笑した。
「だから、刺すのは冗談ですよ」
「まあ、本当に刺しちゃってケガ人が出るのはまずいけどさ。
とりあえずタカタカ君に会ってみよう。そのリーダーの日本橋くんが合流したら一緒に来てもらおうよ、僕タカタカ君の顔知らないし。それにしても、連絡がとれないのも不便だねー」
「そうだね」と隣で同意したのは、
ロベルト・エメリヤノフ
だった。別の用事で
志波 武道
と共にイリヤに会いに来ていた彼は、浮き足立つ場を年上らしく諌めようとする。
「まず落ち着こう!」
武道は友人に頷きながら、イリヤの肩にさりげなく手を置いて叩いた。
「先に俺達で接触した方がいいか。イリヤくんは少ししてからきてな、な!」
「あ、ブドー先輩もタカタカ君に会いに? そうかー、先輩ならブラコンの気持ちわかるもんね♪」
「お姉ちゃん好きって所は好感! でもさすがにコレは……。とりえあずタカタカ君を探して止めないと、アトが怖いぞコレ」
武道は表情にも言葉にも愉悦を隠しきれないタルトを促して、先に店を出た。ロベルトが改めて皆と状況をまとめようとしたところで——。
「イリヤ」
ようやく店に辿り着いた泉の声に皆が顔を上げると、そこには泉だけでなく、噂の人の姿もあった。
「ずいぶん揃ってるね」
テーブルに並ぶ顔ををぐるりと見て、初対面の天懸の顔を覗き込むようにしながら笑顔を向けた。
「イリヤの同級生? こんにちは。イリヤの兄さんの片方だよ。
レナート・ジュラヴリョフ
」
天懸は挨拶に応えようと視線を合わせた。イリヤと同じように彫りの深い目元に並ぶくっきりと鮮やかな青色。それを縁取る長い睫毛。手足は長く恵まれた体型だ。なるほどこれが女子大学生が憧れて告白して玉砕した相手か。
イリヤがこちらを見ながら自慢げにニンマリするのも頷ける美形の兄だ。問題はこれがあと一人いたところだ。
「リーセの帰宅ルートや寄り道しそうな場所ってある?」
「Почему ты спрашиваешь?(*なんで聞くの?)」
ロベルトの質問にレナートは伸し掛かるように質問を重ね、弟の方へ首を回した。
「電話で随分焦ってたね。何が起こってるのか、俺にも教えて」
イリヤが呼吸を止めたことに気づいて、ロベルトはレナートに視線を向け、それから全身の毛を逆立てた。人間に野生の危機感が残っているとしたら、今それが発動したのだ。
(なんか不穏な空気を感じる……!)
このしばらく後、店の外を歩いている時にイリヤは「レナートは心に嵐を飼っているんだ」と次兄の性格を表現したが、ロベルトが感じ取ったのはその嵐の前触れだったのかもしれない。
「もしかしてイーリャ……。リーセのこと、レーナには言ってなかったのかい?」
「……ведь(*だって)…………」
口ごもったイリヤがそのまま言葉を紡げないでいると、レナートはもう一度同じ言葉を厳しい口調で繰り返した。それはとても静かだったが、弟だけでなく、彼に協力しようとしている仲間さえゾッとさせるのに、十分な気迫を持っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月13日
参加申し込みの期限
2016年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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