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ヒーローズ! ~ハイパー・ロッコーン大戦~
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戦闘に混乱する街を、一頭の熊がのっそりと行く。
誰? とか聞いてはいけない。熊は、あくまでも熊なのである。
「クマー」
熊は、ゆったりと辺りを見渡した。戦場と化した街並みが、その双眸に映る。
異常なほどのざわめきが気になって、山から街へと下りてきた熊。
そのロッコーン故に山の守り神と呼ばれ畏怖される熊は、
「クマー……」
この状況を憂いてちょっと切ないように鳴いた。熊は、とても穏やかな性質なのだ。
しかし、熊の心には悲しみだけでなく、とめどない程の怒りもまた溢れていた。
熊は、熊なのだけれど、実はただの熊ではない。
五十嵐 尚輝
が実験に実験を重ねた結果として生み出された、『アーク』が誇る生体兵器!
……に、なるはずだった熊は、しかしそれを望まずに研究施設を脱走。
迷子になった熊は敵の兵器だと政府に襲われ、そのまま近くの山に身を隠したのだ。
だから熊は、政府と反政府組織の両方を嫌っていた。
両者が潰し合うのは大いに結構だが、破壊された街は熊の心をちくちくさせる。と、その時。
「……クマー?」
熊は、ひび割れたアスファルトの上にある物を見つけ、器用に拾い上げた。
それはあのラムネ菓子だったが、そんなのは山に暮らす熊の知るところではない。
くんくんと匂いを嗅いで、熊はラムネ菓子を口に放り込んだ。すると、
「く、クマー!」
『だ、誰だ君は! ……と思ってるな。俺は、まあ、言ってしまえば君のロッコーンだ』
という具合で、熊の前に、赤い目をした人型が現れたのだ。
熊のロッコーンを名乗る男は、『俺のことは便宜上
邪衣 士
と呼んでくれ』と言った後で、
『ああ、人間の言葉を喋らないんだから、別にそういうのはいいのか』
と、勝手に納得したようにうんうんと頷いた。
熊は人間の言葉を喋らないだけでなくそもそも解さない。
しかし、男――士の話す言葉の意味は、何故だかはっきりとわかった。
だから熊は、士が自分のロッコーンだという話を信じることにする。
『――さて、俺に提案があるんだが』
「クマー?」
『まあ聞いてくれ。……このドサクサで、政府も『アーク』も潰してしまおう』
「く、クマー……!」
『大丈夫だ、君と俺なら出来る。ほら――俺が力を貸すから』
言うや、士の姿は熊の中へと吸い込まれていき……やがて、そこに立っていたのは。
「……これが、俺の身体……?」
熊皮を被った、士と瓜二つの人間――正確には、今は人と変わらぬ見た目のあの熊だった。
すっかり変わってしまった己の身体を検めて……熊は、にぃと口の端を吊り上げる。
「――それじゃあ、あいつらを潰しに行こうか」
士との融合は、大人しい熊を幾らか凶暴な性質に変えてしまっていた。
かくして、熊皮を被った男は街を行く。
今度は、いずれかの組織に所属する『獲物』を探して。
一方ここは、戦場となった市街地、廃墟と化した建物の陰。
そこに腰を下ろしていた
五十嵐 尚輝
のすぐ近くへと、スズメ目の鳥が舞い降りる。
瞬間――鳥は、人間の少女へと姿を変えた。
彼女は
御巫 時子
。『ヒーローズ・プロジェクト』のエージェントだ。
「お疲れさまです。政府への報告は滞りなく?」
半ば独り言のような調子で、五十嵐が問うた。
さしたる感慨を含まないその声に、けれど時子の心はじくりと痛む。
両親が政府の人間である為に、幼い頃から政府側のエージェントとして育てられた時子。
しかし時子は、政府の研究所に潜り込んでいた五十嵐と恋仲になってしまったのだ。
そして研究所を去った五十嵐を追うようにして、時子は『アーク』へと潜入した。
五十嵐は時子の素性を知りながらもそれを暴かなかったし、
「はい……ですが、尚輝さんの情報は掴めていないと報告してあります」
というふうに、時子も五十嵐に関する情報だけは政府に伝えられずにいる。
何よりも大切な恋人と『アーク』の内情を探るという任務。
2つの間で、時子の心は複雑に揺れていた。
「……君の良心が咎めるなら、全て喋ってしまっても構わないんですよ」
「そんな……そんなことは……」
「僕は実験さえできれば後は何でもいいんです。それが優秀な助手の判断なら、言うべきことは何もない」
――僕は既に、どちらの組織にとっても裏切り者ですしね。
淡々と付け足された言葉に、時子の胸は益々ズキリとした。
政府に情報を流す時子を野放しにしている五十嵐である。
(もしもこのことが、『アーク』に知れれば……)
彼は最悪、2つの組織に追われる身になるだろう。
政府に、『アーク』よりも良い環境で実験ができる施設を用意できないか提言してはいる時子だが、
(尚輝さんが政府側につくことを望んでも、それが叶うかはわかりません……)
五十嵐が政府の超技術奪取の実行犯だという事実は、2人に重く圧し掛かっていた。
「……御巫さん?」
考え込む時子を、五十嵐がぼそりと呼ぶ。
時子は、ハッとして顔を上げた。そうして、無理矢理に微笑んでみせる。
「ところで尚輝さん、私が留守にしている間、ちゃんと食事は摂りましたか?」
「食事? ……ああ、忘れてました。実験のことを考えていて」
「もう、駄目ですよ。折角用意したんですから。もし倒れては、実験も出来なくなってしまいます」
「それは……困りますね」
言って素直に食事を口に運ぶ五十嵐の姿を、時子は優しい気持ちで見守った。
(早く戦闘が終わりますように。尚輝さんの好きな実験が沢山出来るように)
市街地での戦闘の凄惨さを、情報収集のプロである時子は知っている。
時子は、祈るようにして目を閉じた。
(そして叶うなら、この幸せが、できるだけ長く続いてほしい……)
けれど、2人にとっての『平穏』を破壊する足音はすぐ近くまで迫っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月26日
参加申し込みの期限
2016年05月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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