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濃霧の夜に
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【1】売店にて
沈黙が支配するバスの中で、口を開いたのは
八神 修
だった。
「『霧のセイレーン』については、以前に調べたことがある。たしか――細い声で歌をうたっていて、生きているものを見つけると、すごい早さで近づいて来るんだ。触れられると、ゾンビになってしまう。大きな音や強い光に弱くて、それによって動きが止まってしまうこともあるらしい」
「シュー君、詳しいのです」
感心したように目を丸くして言ったのは、隣に座っていた
椿 美咲紀
だ。
「新聞部員として、この手のことには鼻が利くからな」
修は、笑って返す。
「ゾンビ化しても、理性があればなんとかなるでしょ。それとも、特効薬が何かあるとか?」
言ったのは、
響 タルト
だ。
年末年始の駅前抽選会でこのツアーが当たり、ゲームの聖地巡礼とばかりに参加した。
彼女は以前、ボードゲーム「escape from dead」の世界に取り込まれた時のことを思い出していた。その時には、理性で感染は防げたし、特効薬もあったのだ。
だが、修はかぶりをふった。
「いや。俺が調べた限りでは、そんな話は聞いたことがないな」
「あらら。じゃあ、ゾンビ化したらアウトってこと。とんでもないな~」
あちゃーと言ったふうに顔をしかめつつも、妙に楽しげなのは、この現象を「ホラー愛好会会員の僕としては、めったにないチャンスだね!」などと考えているせいだった。
「それはともかく、怪物の特徴や弱点がわかったのは、収穫だね。八神君は、いつもながら頼りになるよ」
少し離れた席にいる
日暮 ねむる
が、修に声をかける。
ちなみに彼も、駅前抽選会で当たったクチだ。うたた寝していて、バスが止まった気配に目を覚ましたところが、このありさまだったというわけだ。
彼は添乗員の柳瀬 尚子をふり返った。
「つまり、その怪物をなんとかしなきゃ、僕らはここから動けないんだね」
「あ……ええ。でも、まだこの霧が怪物の仕業とはっきりしたわけでは……」
うなずいたものの、尚子は言い淀む。
「だが、霧が少しも晴れないのは、たしかな話だ」
修が小さく肩をすくめて言った。
そんな彼らを見回し、タルトが小さく挙手する。
「僕、買い物に行きたいんだけど、一人で行動するのは危険だと思うし、誰か一緒に来てくれないかなあ?」
「いいよ、僕が一緒に行くよ」
「ありがとう、助かるよ~♪ あ、お礼にジュースおごるね」
ねむるの答えに、タルトが返す。
それへ笑い返してねむるは、再び尚子をふり返った。
「怪物の話が本当かどうかわからないけど、行動を起こさなきゃ状況はよくならないし、僕はタルトさんに付き添いがてら、あたりを少し調べてみるよ。あと、もしよければ、バスの発煙筒を借りていいです?」
彼の申し出に、尚子はうなずきつつも、怪訝な顔だ。
それへねむるは、自分の考えた作戦を説明した。
尚子と運転手の了解を得て、ねむるは発煙筒を手にバスを降りて行く。タルトも、水筒とスマホやデジカメ、財布の入ったバッグを手に、彼に続く。
それを見やって、立ち上がったのは
小山内 海
だった。
『私、売店で必要なものを買って来る』
手にしたスケッチブックに、サラサラと書いて周囲の者たちに見せる。
幼いころに得た病で声を失った彼女は、常にこうやって筆談で自分の意志を伝えていた。
乗客の話を聞いて、いったいどうすればいいのか……と考えを巡らせていた彼女だったが、とにかく怖いけどなんとかして、ここからの脱出を目指そうという気持ちになっていた。そのためにはまず、食料や懐中電灯など、必要なものを補充しなければと思ったのだ。
「俺も一緒に行こう」
言ったのは、
御剣 刀
だった。
彼も駅前抽選会で当選して、このツアーに参加した一人だ。
『ありがとう』
スケッチブックのページを繰って微笑む海にうなずきかけて、刀は立ち上がった。
一方、先にバスを降りたタルトとねむるは、売店の方にいた。
「リアルで五十年前の光景を見れるなんて、めったにないことだからね~」
タルトは言って、店内をスマホのカメラで撮影して回ったあと、食べ物や土産物を物色し始める。
「ねむるくん、これとこれ、どっちがいいと思う?」
「う~ん、そうだね。……僕は、こっちがいいかな」
「そっか。じゃあ、こっちにしようかな~。でも、これも捨てがたいんだよね~」
ねむるにも相談したりとあれこれ悩んだあげく、タルトは土産物の猫のキーホルダーを選んだ。
更に、あんパンとジャムパン、それに瓶に入ったオレンジジュースを二本買って、一本をねむるに差し出す。
「はい、これ。お礼のジュースだよ」
「サンキュー」
礼を言って受け取り、ねむるはそのジュースをしげしげと見やった。
「瓶入りのジュースなんて、なんか新鮮だね」
「だよね~」
タルトもうなずく。
店内には、彼らにとって見慣れたペットボトル入りのジュースは一本もなかった。並んでいるのは、瓶か缶入りのものばかりだ。
その二人に、店員がカウンターの傍に吊るしてある栓抜きを使うよう、勧めてくれた。
ねむるが礼を言って、それを使ってジュースの蓋を開ける。
(この人たち、ゾンビだけど親切だよな。でも、一見無害だけど、用心するに越したことないよな)
などと思いつつ、横目で店員を見ながら瓶に口をつけた。
彼がジュースを半分ほど飲んだところに、他のツアー客たちが数人、売店へと入って来た。
だが、彼らは店員たちがゾンビだと知っているせいか、顔色は青ざめ、口数も少ない。互いに話す時にも小声で、人数は多いにも関わらず、店内はひどく静かだった。
そこへ刀と海もやって来た。
刀がまずは腹ごしらえだと提案したため、二人はまず休憩所の方で食事をしていたのだ。
「キミたちも来たんだね」
声をかけるタルトに、うなずいて海がスケッチブックを示す。
『必要なものを、補充しようと思って』
そうして彼女は、パンや巻き寿司などの食料と、懐中電灯を買った。
刀も、懐中電灯と鎮痛剤、それに瓶入りの炭酸飲料を買う。
二人がちょうど会計を終えた時だ。
ふいに店内に、ベルの音が響き渡った。
「えっ! わ、わわ……!」
ツアー客の一人が、慌ててポケットからスマホを取り出す。どうやら、アラームを切り忘れていたらしい。
慌てて止めたため、アラームの音はすぐに止んだ。
しかし――。
「がーっ!」
「うおおっ!」
「きゃあああっ!」
売店に三人いた店員全員が、ほとんど同時に叫び声を上げたのだ。
そのまま、一人は頭を抱えてその場でぐるぐると回り出し、一人はカウンターの中の紙袋や包装用の紙をまき散らし始め、もう一人は叫びながら走り出した。
その狂態に、ツアー客たちもまた騒然となる。
店内は、一瞬にして阿鼻叫喚の坩堝と化した。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月14日
参加申し込みの期限
2016年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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