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【2】消えたツアー客を探して
そのころ。
修と美咲紀、
サキリ・デイジーカッター
、
仙藤 紫
の四人は、姿を消したツアー客三人を探すため、バスを出て周辺を歩き回っていた。
「ここが五十年前の世界だとして、新聞部員的にはいろいろと興味が尽きませんが、この霧空間からの速やかな脱出が、急務ですよ!」
刀と海を見送ったあと、バスの中で言ったのは美咲紀だった。
「だって、ゾンビやだもん。ぴちぴち生物なのに、腐りかけになるのはヤです。いくら日本が発酵天国でも、自分まで腐るのはヤです。嫌」
「それは僕も同感だ。……というか、ゾンビになりたい人なんていないだろう」
心底嫌そうに続ける美咲紀に、ちょうど後ろの席にいたサキリが静かに返す。
「そうなのです。それと、行方不明の三人も、探さなくちゃなのです」
うんうんと大きくうなずき、美咲紀は更に言った。
「もしかしたら、三人ともゾンビになっているかもしれないぞ」
「でも、だからと言って、ここに置いて行くわけにはいかないのです。私たちが脱出するなら、あの三人も一緒でないとだめなのです」
修の言葉に、美咲紀は即座に返す。
「……だな。よし、俺たちだけでも、彼らを探そう」
「僕も、同行しよう」
うなずいて立ち上がる修に、サキリも言った。
「私も行くわ」
それへ静かに声をかけたのは、紫だった。
彼女も駅前抽選会で当選して、このツアーに参加した者たちの一人だ。
(……なんだか、妙な具合になったわね。……休憩所のテレビは、大阪万博のニュースを流していたわ。……ということは、ここは昭和四十年代半ばということね。なら、お金はそのころまでに作られた小銭以外は、使えそうにないわね)
自分のくじ運の悪さを嘆きつつも冷静にそんなことを考え、自分の財布の中身を調べていた彼女は、三人の会話を聞いて彼らと行動を共にしようと口を開いたのだった。
「仙藤先輩が一緒に来てくれるなら、心強い」
サキリが、それに応えてうなずいた。
こうしてバスから出た四人だったが、あたりは相変わらず霧が立ち込め、伸ばした自分の手の先が見えないほどだ。
彼らはそれぞれが、携帯電話のライトで足元を照らしながら、互いを見失わないようひと塊になって歩いていた。
時々、姿を消した三人の名前を呼んでみるが、答える声はない。
と、サキリが眉をひそめて足を止めた。
「今何か、悲鳴のようなものが聞こえなかったか?」
その問いに、他の三人も足を止め、耳を澄ます。
「……ええ、聞こえるわ。悲鳴というか……大勢の人が、叫んだり喚いたりしているような声が……」
紫は言って、バスを出る時に自分の荷物から持って来た折り畳み傘をきつく握りしめた。
この傘は、武器代わりだ。
彼女はもれいびだが、そのろっこんはあまり戦闘向きではない。折り畳み傘なら、そのままふり回すこともできるし、開けば攻撃を防ぐこともできるだろうと考えた。
その声は、修と美咲紀にも聞こえたようだ。
「まさか、売店や休憩所に行った者たちが、『霧のセイレーン』に襲われているのか?」
「その可能性は、あるかもなのです!」
修の呟きに、美咲紀が目を見張ってうなずく。
そんな中、サキリが言った。
「何が起こっているのか、僕が見て来よう。八神たちは、行方不明者の捜索を続けてくれ」
「私も行くわ」
言ったのは、紫だった。
「悲鳴は聞こえるけれど、歌声は聞こえないもの。怪物が出たとは、限らないわ」
「わかった。じゃあ、二手に分かれよう」
しばし考えうなずくサキリに、「了解だ」と修もうなずく。
こうして彼らは二手に分かれ、サキリと紫は休憩所と売店のある方へと歩き出した。
二人が歩いて行く間も、悲鳴は風に乗って途切れ途切れに聞こえて来る。ただ、方向を決める役には立たたず、気づくと彼らは休憩所の裏手へとたどり着いていた。
ここまで来ると、どういうわけか声は聞こえなくなった。
首をかしげつつも、サキリと紫は裏手のドアから中へと入る。厨房を右手に見ながら細い通路を行くと左手にトイレのドアがあり、その前を通り過ぎて少し行くと休憩所内へと出た。
休憩所では、同じツアーの客たちが何人か食事をしている。
誰もが黙りこくって、不味そうな顔で注文した料理を口に運んでいるが、慌てた様子はなく、悲鳴は聞いていないようだ。
「……怪物に、襲われている声ではなかったようね」
そんな様子に、紫が呟く。
「ああ」
サキリもうなずいた。
その時、客の一人が店員と何やら押し問答をしている声が聞こえて来た。
見れば、客の出した千円札を店員が偽札だとして、受け取ろうとしない様子だ。
紫はつとそちらに歩み寄ると、自分の財布から百円硬貨を数枚取り出し、客に差し出す。
「これをどうぞ。後日の返済は無用よ」
「え? あ……どうも」
相手は目を見張ったものの、ホッとした様子でそれを受け取ると、礼を言った。
「いえ、気にしないで」
答えて紫は、サキリの傍へと戻る。
客はそちらへ会釈してから、借りた硬貨を店員に差し出した。今度は、受け取ってもらえたようだ。
「用意がいいんだな」
それを見やって、サキリが紫に声をかける。
「まあね」
答えて紫は、小さく肩をすくめた。
一方、修と美咲紀は最初に姿を消したツアー客を発見していた。
案の定、ゾンビと化しており、近寄ると腐臭がした。顔は土気色をしており、眼球の一方が飛び出して頬に垂れ下がっている。こちらに向かって上げた手は、一部の皮膚が腐り落ち、骨が白く覗いていた。
「ろっこんで治せないか、試してみるのです」
美咲紀が言って、駐車場の隅に咲いているのを見つけて摘んでおいた水仙を手に、踊り始めた。
途端、ろっこん『舞花の祈り』が発動する。
このろっこんは、美咲紀の視界に入った生物の欠損部を自己修復させ、元どおりにする力があった。
実際、その客の皮膚は修復し、骨をもとどおりに包み込んで行く。だが、その傍から別の個所が腐って崩れ落ちて行った。
そう、ろっこんそのものは効いている。ただ、ゾンビと化した客の体は、修復してもすぐに腐敗して行くのだ。
「元の状態に治すろっこんだから、きっと元に戻るはず……と思ったのに、ダメなのです」
「なるほど……」
愕然として呟く美咲紀から少し離れた位置で、修は冷静に事態を分析する。そして、美咲紀に声をかけた。
「もういい、美咲紀。別の手を考えよう」
言われて美咲紀は、幾分か悄然として踊りをやめる。
その彼女に修は、捕縛のための縄がわりになるものを買うため、売店へ行こうと告げた。
だが、二人が行ってみると、売店は騒然としていて買い物をするどころではなくなっていた。
パニックに陥った三人の店員たちが店内を駆け回ったり、備品などをまき散らしたりしている上、逃げようとした客にぶつかると更にパニックを起こして引っ掻いたり噛みついたりし始めたのだ。
そんな中、刀は買った炭酸飲料の瓶を振ってから蓋を開け、店員の一人に勢いよく放出する中身をぶちまけた。
「ぐわああっ!」
顔面を押さえつつ叫ぶ店員を尻目に、彼はろっこん『加速』を発動する。凄まじいスピードで残る二人の店員の傍に移動し、足払いをかけて転ばせた。
「海、今のうちだ。走れ!」
叫ぶ彼に、海は他の客たちと共に戸口めがけて走り出す。
一方ねむるは、タルトを後ろにかばって守りつつ、蹴りで起き上がろうとする店員たちを再度転ばせた。そのまま、タルトの手を取り、走り出す。
そうやって、一同はどうにか売店の外へと逃れ出た。
とはいえ、全員が無傷とは言えなかった。逃げる時にころんで怪我をした者や、店員に引っ掻かれたり噛みつかれたりして、その場所がゾンビ化し始めた者もいたからだ。
修と共に売店まで来て、騒ぎに愕然としていた美咲紀だったが、それを見るとすぐに再び水仙を握りしめて踊り始めた。
すると、ろっこん『舞花の祈り』が発動され、怪我やゾンビ化はたちまちに癒えて行く。
その様子にねむるは小さく息をついたが、ふと自分の手を見やって顔をしかめた。中にいる時には気づいていなかったが、店員の誰かに引っ掻かれていたようだ。
じくじくと腐り始めた手を見やり、ポケットに酔い止め薬があったことを思い出す。彼が薬を取り出したところに、タルトが差し出したのは、彼が飲んでいたジュースだった。
飲みかけのままカウンターに置いたそれを、しっかり持って来てくれていたらしい。
「サンキュ」
礼を言って受け取ると、彼はそのジュースで薬を喉へと流し込んだ。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月14日
参加申し込みの期限
2016年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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