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【5】脱出
ゆっくりと、霧は晴れ始めていた。
そんな中、添乗員の柳瀬 尚子が拡声器を使って、ツアー客たちにバスに戻るよう告げている。
「もしかして、運転手さんと打ち合わせてあったのかい?」
バスに乗り込みながら、サキリがねむるに問うた。
「うん。だって、怪物をどうにかしないと、僕たち動けないんだろう? それで、こういう方法はどうかなって考えてみたんだ」
うなずくねむるに、タルトが笑う。
「計画を聞いた時は、そんなにうまく行くかなって思ったけど、なんとかなるもんだね~。火を焚かなくても、霧も晴れて来たし」
「運転手さんに、度胸があったおかげだね」
ねむるも笑って返した。
一方、修と美咲紀は、パンの箱を抱えた売店と休憩所の店員五人を従えて、バスの傍へとやって来た。
尚子も一緒で、修が目顔で合図すると、彼女はバスのトランクを開ける。
「そこへ入れてくれ」
ふり返って修が言うと、店員たちはトランクの方へと歩み寄った。と、目顔でうなずき合った修と美咲紀が、五人の頭を素早く殴りつけて行く。
たちまち、店員五人はその場に昏倒した。
修と美咲紀が、彼らをなわとびで縛り始める。
戻って来たツアー客たちは、それを驚いたように見守っていたが、一人が声を上げた。
「まさか、そいつらも一緒に連れて行こうって言うんじゃないだろうな?」
「ああ、そのつもりだ」
答える修に、非難の声が上がる。
「そいつら、ゾンビだぞ」
「いくら、大人しいからって、襲って来たらどうするんだ!」
「やっとここから出られるって時に!」
「だが、彼らも元は人間だ」
抗弁する修に、ツアー客たちは更に非難の声を上げた。
その時。
客たちの間を縫って、幾分おぼつかない足取りで現れた者たちがいた。
行方不明になっていた、三人のツアー客だ。尚子の呼びかけは、彼らにも聞こえたようだ。
三人とも、その顔色といい骨の覗いた手や足といい、どう見てもゾンビである。
だが、修と美咲紀はうなずき合うと、そのゾンビたちに共に帰ろうと声をかけた。
それを聞いたツアー客たちから、更なるブーイングが上がる。
「ゾンビを連れて帰ってどうするんだ!」
「元に戻るって保証はあるのか!」
「ゾンビってことは、そもそもは死んでるんじゃないの?」
苛立ちと不安、恐怖に顔をゆがめ、彼らは口々に叫ぶ。
「たしかにゾンビだけれど、私たちと一緒に来たツアーの乗客よ。彼らは連れ帰ってもいいんじゃない?」
それへ言ったのは、紫だった。
「仙藤さんの言うとおりなのです。それに、『霧のセイレーン』が死んだのなら、ここを出たら元に戻るかもしれないのです」
美咲紀も言った。
「なわとびをたくさん買って来たから、これで縛って、トランクに入れて行けば、暴れる心配もないのです」
「あら、私たち、暴れたりしないわよ」
横から口を出したのは、ゾンビ化した三人の一人だった。
「そうだよ。俺たち、常識はわきまえてるからな。バスの中で、暴れたりしないさ。……というか、ゾンビってなんのことだ?」
もう一人がうなずいて言ったあと、怪訝そうに問う。
売店や休憩所の店員たちと同じく、彼らは自分たちが死んだこともゾンビになったことも自覚していないのだ。
それを悟って、乗客たちはざわめいた。
たしかに、店員たちはともかく、この三人は共にここまでこのバスで来た者たちだ。それをこんな所に置き去りというのは、誰しも寝ざめが悪い。
そんな中、晴れていたはずの霧が、再び勢いを盛り返したかのように、あたりに立ち込め始めていた。
運転手が、窓から首を出して言う。
「また霧が出始めました。たぶん、今出発しないと、また足止めを食うことになるでしょう」
乗客たちが、再びざわめいた。しかしながら、さっきのように声高に非難の声を上げようとする者はいない。誰もが他の客の反応を伺うかのように、隣に立つ者の顔を見やるばかりだ。
そんな中、尚子がふいにトランクを閉めた。
「みなさん、乗って下さい。出発します」
「待て、彼らは……!」
言いかける修を、尚子はふり返る。
「もちろん、そちらの三名様も一緒です。……たとえゾンビになってしまっていたとしても、お客様には違いありませんから。それに、ご本人たちの意識もごく普通にあるようですし」
彼女の言葉に、修と美咲紀は安堵して顔を見合わせた。
他の乗客たちも、声に出して反対する者はいなかった。
「さあ、行こう」
それを見やって修が、三人の方へとうなずきかける。
三人は、うれしそうに顔を見合わせ、昇降口へと歩き出した。
「よかったのです」
美咲紀は、微笑んで呟くと、そのあとに続く。
「仙藤も」
「ええ」
修に声をかけられ、紫もうなずくと、昇降口へと向かった。
やがて、全員が乗ったのを確認し、バスは動き出した。
パーキングエリアの出入口付近は、もうそれほど霧は濃くない。
バスはかなりのスピードで車道へ出ると、更に速度を上げて走り出した。
最後尾の席で、修はつと後ろをふり返る。
バスの背後では、再び霧が渦巻き、パーキングエリアも今来た道も完全に見えなくなっていた。
(……今、この霧の彼方を撮ったら、何が写るだろう……)
ふと好奇心に駆られて、彼はカメラを構えた。高感度ズームで、霧に閉ざされて消えて行く窓の外を、撮影する。
一方、他の客たちは、本当にこれであの奇妙な場所から逃れられるのだろうかと、いまだ不安に怯えながら、座席に身を預けているばかりだった――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月14日
参加申し込みの期限
2016年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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