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濃霧の夜に
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【4】戦闘
そのころ。
売店の騒ぎはようやく収まり、店員たちもパニックから脱して元の穏やかさを取り戻していた。
そんな店内に入った美咲紀は、カウンターにいた店員に声をかける。
「あの……私たちと一緒に、ここを出ませんか?」
「そう言われましても、今は仕事中ですので……」
店員は、困ったように返して来た。
それでもへこたれずに、美咲紀は他の二人の店員にも声をかける。
「私たちと一緒に、行きましょうなのです。家族とかいるなら、そこに帰るのです」
だが、店員たちは困ったように、「仕事中ですので……」「家には仕事が終われば帰ります」と答えるばかりだ。
そう、彼らには自分たちが死んだ自覚もゾンビになった自覚もないのだ。
「美咲紀。……しかたがない」
それを察して、修が低く美咲紀に声をかける。
美咲紀は小さく唇を噛んだが、すぐに気持ちを切り替えた。売店に並ぶ商品を見回して、ロープの代用になりそうなものを探す。
(これがいいのです)
彼女が手に取ったのは、なわとびの縄だった。それをいくつか手にして、カウンターへと向かう。
対して修は、お菓子を買って紙袋に入れてもらったあと、店員にツアー客にパンを箱で買いたいとの依頼を持ち出していた。
「カード払いはできないのか。……万札は、バスにあるので、一緒に来てくれ。ついでに、パンも運んでくれるとありがたい」
できないだろうことを見越して、カードで払うと告げたところが案の定だったので、内心に計画どおりだとうなずきながら、修は告げる。
そう、彼は力づくでもここの店員たちを一緒に連れて行こうというつもりなのだ。
何も知らない店員たちは、了承すると在庫のパンを運び出すため、売店の裏手へと入って行ったのだった。
売店の外では、騒ぎに気づいて休憩所から出て来たサキリと紫が、刀、海、ねむる、タルトの四人と合流していた。
刀が、サキリと紫に売店での騒ぎについて話している。
「霧を晴らすには、どうしたらいいのかな?」
その傍で、タルトはあたりを見回し、呟いた。しばし考え込んだあと、霧は水蒸気を含んだ空気が冷やされてできるものだと思い出す。
(つまり、温度を上げればいいんだよね? そのためには、火を焚けばいいかも)
ふとそう思いつき、他の五人と売店前にまだいたツアー客たちを見回した。
「誰か、ライター持ってませんか~?」
ツアー客の一人が、それに応えて手を上げる。
その時、近くで細い歌声が聞こえた。
誰もが凍ったように動きを止め、不安げな顔を見合わせる。
そんな彼らの目に、白い霧の向こうからゆっくりと近づいて来る黒い影が映った。
(こっちに、近づいて来るのか? 売店のゾンビたちにまた暴走されると困るな)
その姿に、サキリは眉をひそめて考える。
「ここは、僕に任せてくれるかい」
言って彼は、スマホをフラッシュライトアプリで光らせると、売店とは反対の方向に走り出した。
黒い影は、その光を追うかのように彼のあとを追って移動し始める。
やがて彼は、適度に売店から離れたと判断して、足を止めた。
霧の中から姿を現した黒い影が、次第に輪郭のはっきりしたものになる。
(やはり、思っていたとおりの姿だね……)
胸に呟く彼の目に映るのは、人間の女の胸元と頭を持った鳥だった。
(セイレーンといえば、半人半鳥の怪物。『霧のセイレーン』は、おそらく、それに事故死した女の幽霊が混じったものじゃないかと、僕は思っていたんだ)
そして、その姿を想像して、どう戦えばいいかシュミレーションしていたのである。
と、セイレーンの鮮やかに赤い唇が、サキリを前にしてゆっくりと半月形に裂けた。
笑ったのだ。
サキリは、小さく口元をゆがめた。
休憩所にいたゾンビたちを見てその穏やかさに、今まで戦った怪物たちとなんと違うことかと考えていた彼だが、目の前の怪物は少しは歯ごたえがありそうだと感じたのだ。
と、セイレーンが動いた。
翼を羽ばたかせ、空中から襲って来る。
彼はそれへ、光るスマホを投げつけた。
強い光に、怪物の動きが、一瞬止まる。
その刹那、彼の姿はかき消え、次には怪物の背後に現れた。
彼のろっこん『斬空舞踏』が発動したのだ。手にしたナイフで彼は、怪物の翼を切り裂く。
歌が途切れ、金属が軋むような奇妙な声が、怪物の喉から上がった。
サキリは『斬空舞踏』を短い距離で繰り返す高速連続転移を行い、飛行能力を奪われて地面に倒れた怪物に何度も切りつける。
やがて、ズタズタになった怪物から離れた位置に、かっこよく着地を決めると、ちょうど落ちて来たスマホを受け止めた。倒れたままの怪物を見やり、問う。
「怪物、もし何かこの世に未練があるのなら、聞いてやるから、話してみないかい?」
だが、怪物はただ地面に倒れ伏したままだ。
そこに、サキリとセイレーンのあとを追って来た刀たち四人が現れた。
「怪物を倒したの?」
尋ねたのは、紫だ。
「トドメは刺していないんだ。……訊いてみたいことがあったからね」
サキリの答えに、刀は眉をひそめて倒れている怪物を見やる。
と、まるで人間たちの気配に力を得たかのように、怪物は身を起こし、立ち上がった。
こちらに向かって来ようとする怪物めがけて、海が手にしていた懐中電灯の光を当てる。一瞬動きが止まった隙に、彼女はバッグから取り出したペンで空中に軌道を描く。
たちまち、ろっこん『アクセラレイトライン』が発動し、地面にころがる石ころたちが怪物めがけて凄まじいスピードでぶつかって行った。
だが、衝撃に足を止めることはあっても、致命傷にはなっていないようだ。
少なくとも、海や刀の目には、怪物は傷一つ負っていないように見える。
そして、確実に一歩ずつ、彼らの方へと近づいて来つつあった。
(……くそっ!)
手を伸ばせば届くほどの距離まで間合いを詰められ、刀は小さく唇を噛む。
隣に立つ海を抱き寄せ、ろっこん『加速』を発動した。
(えっ?)
驚き、目を見張る海にはかまわず、刀は彼女を連れて凄い速さで、その場を離れる。
それとほぼ同時に、サキリが『斬空舞踏』を使い、怪物の背後に立つとナイフをふるった。
奇怪な悲鳴を上げ、身悶えする怪物に、ねむるは今こそ計画を実行する時だと悟る。
背後にタルトをかばいつつ、彼は発煙筒を焚いた。
それを尻目に、サキリがナイフを奮い続ける。
と、霧の向こうから、バスが姿を現した。
「サキリ君、もういいよ!」
ねむるが声をかけ、タルトから離れて怪物を誘うかのようにバスめがけて走り出す。
刃の嵐から解放された怪物は、そのあとを追って動き出した。
バスのライトが、ねむると怪物に向けられた。
ねむるは、ぎりぎりのところで横方向にダッシュする。
だが、その後ろにいた怪物は、まぶしい光に凍りつき、動くことができなかった。
その怪物の体を、バスの車輪が押し倒し、押し潰して通り過ぎて行った――。
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担当ゲームマスター
織人文
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月14日
参加申し込みの期限
2016年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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