this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
<< もどる
1
2
3
4
5
…
20
つぎへ >>
勅使河原 悠
は、ストロベリーソーダ色の空に悟った。
自分は、所謂異世界へと足を踏み入れてしまったのだ、と。
「ここは一体……」
見知らぬ世界にひとりきり、何をすべきかもわからない。
縋るようにして丘の上から辺りを見回せば――人影が一つ、目に入った。
向こうもこちらの存在に気が付いたようで、悠の元へとすぐに駆け寄ってくる。
「良かった! 俺以外にも人がいたんだな!」
安堵した様子で口を滑らかにするのは、
卯木 衛
だ。
「学校帰りにコンビニに寄ったりしてたはずなのにさ、気づいたらここにいて。なんかここすっげ落ち着かねえし、でも俺だけじぇねえって思ったらちょっとほっとした」
そこまで言い切って、少し喋りすぎたとばかりに衛は決まり悪げに咳を一つ。
そうして、幼さの残る顔に頼り甲斐のあるような表情を乗せると、
「良かったら、俺と一緒に行かねえか? ずっとここにいても仕方ねえし、放ってもおけねえし」
なんて、にっと白い歯を零してみせる衛である。
その笑顔に救われたような心地がして、悠は仄か微笑んだ。
「はい……。その、よろしくお願いします、ね……」
「うっし! じゃあ行こうぜ!」
そうして2人は、パステルカラーの小花が咲き乱れる野っ原へと歩みを進める。
やがて彼らの目に入ったのは――野っ原に無造作に転がる、黒豹に似た獣の死骸だった。
「ひ、酷い……」
痛ましさに目を逸らした悠の唇から、小さく呟きが漏れる。
一方の衛は、息絶えた獣たちの様子にぶわりと怒りを滾らせていた。
骸と化した獣たちは、一様に刃物にその命を削られたような姿で横たわっていたから。
「誰だよ……何でこんなことを!」
怒りの矛先はただ一点を向いているけれど、その想いをぶつけるべき相手はそこにはなく。
ただただ握り締めた拳を震わせる衛の頭をふっと冷ましたのは、
「ひっ……!」
という、喉を鳴らすような悠の悲鳴だった。
威嚇するような唸り声を上げて、翼の生えた獣の群れが悠にじりと迫っている。
「っ、危ねえ!」
恐怖に固まっている悠の腕をぐいと引いて、衛は彼女を自分の背中に庇った。
我に返った悠が、震える声で猛る獣たちへと呼び掛ける。
「ごめん、なさい……私はただ、怪我している子たちを何とかしてあげたくて……」
あまりに痛そうだったからと音を紡ぐその声は今にも泣き出しそうな色を帯びていたけれど、同時に、掛け値のない温かな慈愛にも満ち溢れていた。
悠の想いを感じたのだろうか、若い獣が1頭、探るように一歩歩み出る。
「……怖がってるんでしょうか……? 敵じゃないって事を伝えたいけど……」
そう声を零して、そういえばと悠は思い出した。
この世界に誘われる直前まで、悠は買い物をしていたのだ。
途中で買い求めた幾つかの林檎が、荷物の中にあるはずだった。
なるべく獣たちを刺激しないようゆっくりと、衛の後ろで悠は自分の荷物を探る。
「ありました……!」
艶やかな赤い果実を手に、その表情をほっと柔らかくする悠。
流石にこの警戒ぶりでは手から食べてはくれないだろうと地面に林檎を置くことを考えたが、
「悠くん、危ないって!」
林檎を見た途端に獣の眼の色が変わり、衛が慌てて悠を再び背に庇う。と、その時。
「落ち着いてください! 目を逸らすことで、敵対心はないアピールです!」
ネコ科の動物は目を見てると威嚇だったりします、というアドバイスが背後から響いた。
一か八かその言に従えば、獣から放たれる殺気が少しばかり和らぐ。
ほっと息を吐いて声の方を振り返れば、笑顔で手を振るは
屋敷野 梢
だ。
2人の心を落ち着かせるのに十分なその一見明るい笑みの裏に、ふと過ぎるは真剣な色。
「中々に凄惨な状況ですね……友好的な態度ではないですが、無暗に私たちに襲い掛かってくる気配もない。きっとこの子たちは、かなり頭のいい動物なんでしょうねー」
間延びしたような物言いの向こうに、彼女が短い間に巡らせた的確な思考の一端が窺える。
そんな梢の傍らに立ち、
壬生 由貴奈
は何かを確かめるようにベルトポーチからクッキーを取り出した。
唸り声を上げる、けれどこちらに向かってくる様子のない獣たちをふむと見遣る由貴奈。
「野原に……動物? とにかく、同じような個体の亡骸が沢山あるときた……しかも警戒されてる」
口元に手を宛がって、由貴奈はのんびりと、けれど確かに言葉を紡ぐ。
「食べ物に警戒してるみたいだけど、林檎の時ほどはクッキーに反応しないねぇ」
果実に嫌な思い出――或いはそれは仲間の死に繋がるものかもしれない――があるのかもと由貴奈が言えば、彼女たちと行動を共にしている
ロベルト・エメリヤノフ
が「うーん」と唸った。
「この……翼獣でいっか。彼らはこの世界にはちょっと場違いだけど、僕みたいに飛ばされてきたのかな?」
どう思う? とすぐ近くに立つ
茨城 音夢
へと水を向けるロベルト。
共に絵を描いていて、この世界へと誘われてしまったロベルトと音夢である。
端正な顔に気だるげな色を乗せた音夢は、どこか少し不機嫌そうにも見える。そして、
「悪趣味な乙女ちっく世界……きもちわるーい」
口を開いたと思えば、この毒舌っぷりなのであった。
そんな音夢が、表情筋を殆ど動かすことなく続けることには。
「でも獣達は良い感じなんだよねー。この世界の生き物で、唯一ボクの美的感覚的に許せるって感じー」
つまり、音夢もまた、翼獣とこの世界とのミスマッチさを感じている……という次第であるらしい。
特に苦もなくその意を汲んで、「だよね」とロベルトは頷いた。
そうしてロベルトは、その場にいる全員を見回して朗々と言う。
「ね、翼獣たちと仲良くなれないかな?」
それは、居合わせた全員が程度の差こそあれ思っていることだった。
「怪我してても生きてる子もいるし、治したら仲間治してもらったー的な感じで……」
そこで一旦ロベルトは言葉を切り、こちらを窺っている翼獣たちへと視線を遣る。
「……それに、ああやって苦しんでるの見てたらほっとけないって、ね?」
ロベルトがことりと首を傾けてそう問えば、全員が顔を見合わせた。
最初に声を上げたのは、悠。
「私も……何とかして助けたい、です……!」
「俺もだ! 翼獣の子たちが怪我してんのも困ってんのも放っておけねえし許せねえ! 絶対に助ける!」
どこまでも力強く言葉を次いだのは衛だ。
ロベルトの言葉に、衛は頭が芯から冴えたような心地がしていた。
怒りは、今は胸の端に置いておこう。先ずすべきは――力を尽くして彼らを救うこと。
音夢も、眠たげな目をごく緩く細める。
「ボクも協力するよー。だって、一緒に空を飛べたらすっごいインスピレーションきそうなんだもん」
由貴奈とアイコンタクトを交わした梢が、ずびしっ! と指でストロベリーソーダ色の空を指した。
「では! ここに『翼獣助け隊』の結成ですね! 目的は傷ついた子たちの救助、多くの命を救いましょう!」
梢の宣言に、5人分の頷きが返る。
「『助け隊』ってセンスは激ダサだけどね。まあ、いいんじゃなーい?」
間延びした声で、音夢がそんなことを言った。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
20
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月21日
参加申し込みの期限
2016年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!