this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【大晦日】旧市街の夜と朝
<< もどる
1
…
16
17
18
19
20
…
26
つぎへ >>
【海と千歳刀、二年参りをする】
——三人で寝子神社へ二年参りをしよう。
御剣 刀
と
橘 千歳
と
小山内 海
がそう決めたのは、クリスマスの話だ。
それだのに実は千歳は、数日前まで『二年参りとはなんぞや』と思っていたそうだ。
「——それなのにOKしてくれたんだな?」
三人横並びになりながら、こんな夜中でもワイワイと騒がしい神社の境内で刀が言った。
「なんとなく言葉から想像できたから」と、千歳はほんのり頰を上気させた。
「私は7才までは親類の神社で育ったし、その後も年末年始は実家で過ごしていたから。
後でネットで調べて分かったけど……」
これはなんだか言い訳のようかな、とバツの悪そうな表情を浮かべ、「考えてみれば二年参りとか初めてなのよね」と結んだ千歳に、海は微笑んでいる。
(そっか、神社の手伝いしてると大晦日とかお正月は大忙しだもん、この神社みたいに)
好意的に考え、新しい話題に切り替えた。
「今年ももう終わりなんだね」と言う当たり障り無い、極めて大晦日の今日らしい会話の切り口がスケッチブックに書かれると、千歳も刀も一年を振り返るべく遠くを見つめた。
「振り返ってみると、なんかこの1年早かったような気がするわね。
小山内さんや刀君と出会ってから実際にはまだ1年経ってないのに、なんだかもっと昔から知っているような気がするから、不思議な感じよね」
千歳の考えには、全面的に同意できる。「私もわかる」と言うように、海はこくりと頷いた。
今は12月。考えてみれば寝子高校に入学して、一年生として過ごし始めてから、まだ一年も経っていないのだ。
しかしそれが不思議に思えるくらいに、彼らの心の距離はまるで十年来の親友かのように縮まっていた。海にとっては『特別な日』だと思える大晦日も、当然のように三人で過ごそうと決めた。
隣にあの子が居るが、彼らにとってもう当たり前の日々になっている。
「それだけ密度が濃かったってこと」
「4月に寝子島に来てから、いろんなことがあったわね」
海の声は実際には聞こえなくとも、文字を見れば心に浮かぶ『声色』がある。千歳が染み染みと答えると、海もそれに寄り添うような言葉を出した。
「3人でやったことだと、いろいろな所に出かけたりもした。海に行ったり温泉に行ったり——。
それからテスト勉強したり」
「結局刀君の点数、軒並み赤点だったけど」
千歳に上から見下ろされて、刀は面目無いと肩を下げる。
二人の優秀な友人にみてもらいながらも結果が散々だった事については、言い訳のしようも無い。
「ありがとうございました。すいません、マジすいません」
感謝と謝罪を繰り返す彼に、海と千歳は顔を見合わせて笑っている。千歳の方はまだ突っつく気があるようだ。
「それから刀君が妙なことに首突っ込んで、騒動に巻き込まれたりもあったわ」
「はい。着替え中に乱入したり、転んだらスカートの中に頭突っ込んでたり、とかのハプニングもありました、ありがとうございます」
「そこは有難うじゃないでしょ」と千歳。
こんな風に会話が尽き無い程、本当にあらゆる事を三人で経験してきた。
その中には、忘れようにも忘れられ無い程強烈な、ともすれば人の人格形成すら左右するような大きな『事件』もあったのだ。
避けて通れ無い話題を切り出したのは海だった。
「うん、色々な騒動に巻き込まれたり首を突っ込んだり、異世界に飛ばされたり……」
「落神と神魂、そしてもれいびから始まり、妖怪と出会って、黄昏時の世界に迷ったり、猫と一緒に冒険に行ったり。
怪人と名乗る奴と戦って、その関係から変な教団と相対する事になったり。俺達よく生きてるよな……」
「うん、あったね、……怖かった」
思い出して震える海の肩を、千歳がそっと抱き寄せる。
刀は自分でも納得が言ってい無い様子だ。一介の高校生がそれだけ修羅場をくぐり抜けながらも無事だった事や、あれだけの事件に出会った事は、『不思議』としか言いようが無い。
それでも守られたフツウを生きていられるのは、本当に幸せな話だ。
いつの間にか互いに見つめ合っていた海と刀と千歳は、同じ思いを胸に抱いていた。
——出会い。
彼らにとって今年最大の幸せな出来事を、三人は鮮明に思い描いている。
「いい一年だったって思えのは、やっぱりいい友人と出会えた年だったからかな」
「私も一番うれしかったのは刀くん、千歳ちゃんと出会えたこと。
二人と仲良くなれてほんとよかった」
「ああ。一番よかった事は千歳と海に出会えた事だ。
一緒に色々な所へいったし、色々な体験をした。それはこれからも変わらないとおもう」
三人揃って微笑んでいた時、刀がふと何かを思い当たったように「ちょっと違うな」と言いなおす。
引っかかったのは「変わらない」の部分だった。時は日々積み重なり、過ぎて流れ行くものだ。変わらないものなど無いのだから、変わらないのではない。
だから今言うべき言葉は、こうだろう——。
「俺は海や千歳と一緒にいると落ち着くし楽しいんだ、だから変えたくないんだ。
いつか決定的な変化が訪れることになっても、それでも何とかするよ。そうしたいんだ」
海と千歳の表情は、彼への答えになっていた。
そして誰ともなく手を伸ばし、三人で手を繋いだ。
* * *
階段を下りきっても、夜店通りはまだ閉まっていなかった。
新年のお祝いの為に、今日は少し遅くまでの特別だ。
「日付が変わっても、やっぱり今日は結構人通りもあるわね」
「そうだな、学校のやつにも沢山会ったし——」
刀は数時間前に道中で会った同窓生たちを思い起こす。
その中にはクラスメイトの
大道寺 紅緒
と
伊橋 陽毬
も居た。刀が千歳と海と一緒なように、いつもセットの二人に、こんな風に声をかけたのだったか——。
「よう、伊橋に大道寺。相変わらず仲が良いな」
「月隠れる祝祭の日——。今夜ばかりは地上の喧騒もそう悪くないと、紅緒は思ってよ」
紅緒の言葉を懸命に理解しようとする海を見て、陽毬は敢えて『通訳』をせずに自分の挨拶をはじめた。
「こんばんは! 三人でお参り?」
「ああ、二年参りに。ネコミケお疲れ様」
「う、うん……」その事は今は触れないで欲しいと言うように、陽毬は視線を逸らした。それで刀もなんとなく理解し、話題を振り出しに戻す。
「伊橋達もか?」
「うんー、この後友達と合流してから決めるつもり。
この間ね、初日の出が見たいって言ったら、レナ先輩が夜は女の子二人じゃ危ないからってついてきてくれる事になって——」
会話のそんなところで、彼女たちは三人に気を使って早々去って行った。
それで刀は今、新しい一年の思い出の、最初の1頁になるだろう事を思いつた。
「……初日の出か、折角だし俺たちも拝もう」
「いい、見に行こう!」
海が即決すると、千歳も頷いて返す。
「じゃあ適当なところで時間潰して向かおう」
刀の発案に、二人の少女たちがあれやこれやと案を出し始めた。
——今年も、その先もずっと一緒にいよう。
三人での新年の挨拶の後に海がそう言ったように、神社の明かりが作った三人の影は、寄り添い一つの形に見える。それはこれまでとこれからの彼らを示すかのようだった。
<< もどる
1
…
16
17
18
19
20
…
26
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【大晦日】旧市街の夜と朝
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月11日
参加申し込みの期限
2016年03月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!