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【大晦日】旧市街の夜と朝
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【由貴奈、梢の家にお呼ばれする】
ゴーン、ゴーンと敷地外まで響く鐘の音——。
(沙羅双樹はちらほらに、盛者必衰の理は運次第? もうじき年越しちゃうねぇ)
今さっき体験したばかりの鐘撞き体験を思い起こして、
壬生 由貴奈
は梵鐘を振り返った。除夜の鐘を撞く列は、またひとつ動いて、今は同年代の少女の順番だ。
振りかぶった勢いで、長い二つの三つ編みが揺れている。見慣れたその影に、暗い中目を凝らさずとも、それが
屋敷野 梢
だと分かった。
* * *
「待ってて下さい、今つけますね!」
床に膝をついてストーブのスイッチをいじっている梢の後ろ姿から視線を外して、由貴奈はほうっと息を吐いた。
後輩の中でも仲のよい友人の梢だったが、こうして家にお邪魔させて貰うのは初めての経験だ。
——それにしても大きな家だ。否、家というには憚られる。『屋敷』だった。
梢の口から『本家』が何とかと聞いた時にはパッとこなかったが、成る程そういうあれか。由貴奈にも覚えがある。
「……なんだか、本土にあった実家みたいで懐かしい気持ちになるなぁ。
あ、家族は大丈夫ー? いきなりお邪魔しちゃったけど」
実際ゴリ押しの勢いで誘ったのは梢なのだが、由貴奈が儀礼的に質問すると、梢は点火したストーブの熱に当てられた顔をへらりと緩める。
「家族は放っといていいですよー。
おかーさんとはお節とか一緒に作りましたし、おとーさんとおじーちゃんはお宮でお酒飲んできて出来上がってますし。馬鹿兄はネトゲしてると思います」
「そっかーぁ、じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな」
「はーい。早速用意しちゃいますねっ」
パタパタと早歩きして去る背中を見つめ、勧められた座布団で静止すること少し。呑気な性格の由貴奈には体感数秒にも満たない時間で、梢が戻ってきた。
手にしている盆には、二つの丼がのっている。廊下でも白い湯気がたっていた。
「お待たせしました、年越しソバですよー!」
梢と由貴奈。二人は横並びに座る縁側は耐えず冷気が運ばれてくるが、背後にあるストーブと、麺汁に温められた丼があれば、それほど寒くは感じない。情緒的な雰囲気のお陰かもしれないが。
「縁側でこーして除夜の鐘を聞きながら、食べる年越しソバもオツでしょー!
塀で道の様子は見えませんけど、昔から変わってないであろう音が心地良いっていうか。ご先祖さんも、こーして過ごしたりしてたのかなー、なんて」
12時が近くなっても明るさを失わない梢の声に、由貴奈は半テンポ遅れてゆっくりと頷く。梢の声に混ざって、除夜の鐘の音がうっすらと聞こえていた。
「鐘の音は変わらずとも、衝く人は毎年変わる……。音来寺の鐘の声、諸行無常の響きあり、ですねー」
食べ終えた丼を盆の上にのせ、梢は「わびさびー」とにんまりしている。
「うち、毎年鐘は鳴らしに行くようにしてるけど、あんまり感慨とか湧かなかったんだよねぇ。退屈だったから」
口に出してから自分の言葉を噛み砕いた由貴奈は、「あっ、今年はもちろん違うよぉ?」と珍しい早口で梢へ向き直った。慌てた様子の先輩へ、後輩はにこっと笑って返す。
「今年は本当に色々ありましたねー、ゲームとか、喫茶店とか、船とか、映画の世界にも行きましたし、酷い時は死にましたよね」
「こずえちゃんの言う通り、色々ありすぎたくらい。
フツウじゃないことも沢山あったけど、それらが無かったら、こうしてこずえちゃんと会うことも無かったわけだし……
一期一会って言葉は本当にあるんだねぇ」
最後の言葉は染み染みと、大事な宝物を持った両手を広げて見せるように吐いた。由貴奈の目をじっと見つめていた梢は、瞬間打ち上がった花火の光が視界の端を明るくしたことに気づいて、いそいそと頭を下げた。
「あ、あけましておめでとーございます。今年もよろしくおねがいしまーす」
「もう年越しちゃったんだ」と、由貴奈は球状の星が飛散する華やかな色でいっぱいの空を仰いでだ。
「こちらこそ明けましておめでとぉ、今年もよろしくねぇ」
立ち上がっている梢の持った盆に丼をのせて、由貴奈は「そーだ」と顔を上げる。
「今度はいつかうちにおいでよ。おもてなしするよぉ」
「いいですねー。今度は偶然を記念して! じゃなくて、ちゃんと計画たてちゃいましょー」
次の予定を言い合いながら、長い廊下を連れ立って歩いていく。
「夜遅いですけど、帰る時お兄ちゃんに送らせましょーか? お父さんはお酒呑んでますし……」
梢は通りがかった一部屋から賑やかな声が聞こえてくるのを一瞥して、「屋敷野家の男ってどうしてこうもアレなんですかねー」と顔を歪めている。
「うちは賑やかなのそんなに嫌いじゃないよぉ。
でもなんだかんだ、こずえちゃん家族とは仲良さそうだねぇ……大事にした方がいいよ、本当に」
由貴奈は梢に考えさせるような事を言って返事を求めず、前の質問への答えにとりかかっていた。
「うーん……こずえちゃんが困らないなら泊ってもいい?」
これほど大きな家なら、邪魔にはならないだろう。
「布団も余ってますし泊まっても大丈夫ですよー」と梢からもすぐに答えが返ってきた。
「ふっふっふ、こずえちゃんと一緒に寝るのだー」
「寝相悪いのでお布団離すのをおすすめしますけど」
くふっと口の中で笑う梢に由貴奈もつられた。
新しい年を迎える日を二人で過ごしているのは偶然だったが、まさに一期一会——一生に一度の機会なのだろう。除夜の鐘が結びつけた出会いに微笑みあって、由貴奈と梢の特別な日はまた明日も続く。
「朝はお手製のお節料理ですよー! 明日、蔵にお膳とりにいかなきゃー」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月11日
参加申し込みの期限
2016年03月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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