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【大晦日】旧市街の夜と朝
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【露草、すすきのへ クレオ、一人でお出かけ】
(さすが年末……)
店の暖簾をくぐる前から感じた活気に、
深縹 露草
は目を見開いた。
他ならぬ大晦日の今日である、この蕎麦屋『すすきの』の賑わいも当然だろう。賑やかな話し声にこちらまで高揚させられて待合席に座っていると、纏めた赤毛が目立つアルバイト店員らしき少女がやってきた。
「お待たせしましたノ、カウンターのお席へご案内しますノ!」
* * *
「すいません、年越し蕎麦を1つお願いしマース」
「有難うございますノ! 少々お待ち下さいナノ!」
店員の少女は元気良く去っていった。
さて、この書き入れ時に自分は一人客だ。店側の邪魔にならないようにと、カウンター席を希望したが、いざ席についてみると露草は少々浮いた気分になってきた。一人客も居るにはいるが、今日のメイン客層は家族連れだろう。今も背後で姉に天ぷらを取られただなんだと女の子が騒いでいる。——うらやましく思えた。
(年末年始、人恋しくもなります……)
自分の感情をこう分析していると、隣の空いていた席に、新しい客が案内されてきた。
(女の子一人とは珍しいですね)
思わずちらりと見てしまう。その女の子が何故か勢い良く注文を始めた。
「お任せで!!」
テレビや何かで耳にしても実際は聞かないセリフランキングの上位に入りそうなこのセリフに、露草は肘をついていた手の甲から顎を滑らせてしまった。
しかしその女の子は満足げだ。
やってやった! としたり顔である。
思わず興味深げに見つめてしまうと、流石に今度は気付かれた。女の子がこちらへ首を回した。
「こんばんは」
「こんばんは!」の挨拶の後に女の子の小さな声を拾った。
「……今私、大人っぽかったかな?」
「お金持のおじさんか常連客のおじさんっぽかったデース」
「ええッ!? 両方ともおじさん!? そんなぁ……」
ころころと表情を変える女の子に、露草は相槌を返した。
女の子の名前は、
時高 クレオ
と言うそうだ。近くの中学校に通っているらしい。
「今日は遅くまで起きていても誰も怒らないのよね。
人の多いところなら、外出しても大丈夫だって言ってもらえたから、一人でお蕎麦を食べに来たのよ。一年の締めくくりに腹ごしらえは必要よね!」
一人で、とクレオは言った。しかし露草の視界の端には、彼女を心配げに見守っている男女が見える。十中八九クレオの両親だろう。
「ふふ、夜の町に一人外にでるなんて、私ってばなんだか大人みたい」
クレオはこんな風なので、中学生の冒険に水をさす気はなく、露草は笑顔を返した。
「えっと、露草さんも、今日は一人で過ごすの?」
「そのつもりデース。
私、諸事情で節約生活中なのデース。
だから稼ぎ時の年末年始は出店を開いて稼ごうかとも考えましたが、ふと気づいたんですよ……12月の月一贅沢をしていなかった事に!」
「月一贅沢?」
「マイルールデース。月一だけは贅沢しよう、というルールデース」
「そっかぁ! 一人で外食って贅沢よね!」
「そうデース! やはり年越しにはお蕎麦デース!」
「今クレオは大人の贅沢をしちゃってるのね!」
素敵! とクレオが両手を組んだところで、蕎麦が運ばれてきた。店中に広がっている香ばしい出汁の香りが、二人の前で強く主張を始めた。
「ああ~、食欲を刺激するいい香りが……」
クレオがすんすんと鼻をひくつかせている。
「伸びる前に食べなければ! いただきます」
露草が箸を手に取ると、クレオもそれに倣うように食事を始めた。
「おいしーい! うふふ、幸せ~」
頰を緩ませている彼女を笑顔で一瞥し、露草も蕎麦の味を堪能する。心身が癒される温かさだ。美味しい、と法悦にひたった。
その後、「初詣に行くのよ!」と先に席を立ったクレオを見送って、露草はゆっくりと贅沢な時間を味わった。
有意義な時間を過ごせた、と我ながら思う大晦日だった。
遠くに聞こえる除夜の鐘の音を聞きながら、彼はそっと新年の挨拶を口に出した。
「新年……開けまして、おめでとうございます……ふふ」
* * *
(一人で外食して、しかもカウンターで、お隣さんと話しちゃうなんて!)
クレオは今の自分に満足しながら、神社で甘酒をすすっていた。夜店通りの誘惑は多かったが懸命に振り払い、一直線に頑張ってたどり着いたのだ。
(日本人らしい年越しになってるわよね!)
大人の仲間入りをした気がした中学一年生。
現実はまだ彼女を子供、とカテゴライズするが、今夜は子供では出来ないことをやってのけた。溢れてくる達成感に興奮した心を、甘酒の熱と味が和らげあたためてくれる。
リラックスして大きく息を吐き出すと、参拝していなかった事に気がついた。
——神前で、何を誓おうか。
(「いい一年になりますように」じゃちょっとありきたりかなあ……?)
かと言って他にはどんな事を……と思っていると、周囲で徐々に膨れ上がってきていたカウントダウンの声が「0」と揃った。
「わあ……!」
一斉に動いた視線につられて、クレオも満開の花火を仰ぐ。
参拝の事はしばし忘れて、夢中で鑑賞ながら、クレオは呟いた。
「こんなに綺麗な花火をみて新年を迎えられたのだから、クレオの一年、また素敵に過ごせる気がするわ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月11日
参加申し込みの期限
2016年03月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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