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FEAR THE FORCE:前哨
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Amritaからのメールが到着した時間には、それぞれ差があったということを記しておきたい。
数日の間をもって受け取った者もあれば、まさにこの日に受け取った者もある。
中には、わずか一時間ほど前に急に受け取った者すらいた。
鴻上 彰尋
もその一人だ。
「野々さんが……!」
それまで濃いグレーだった彰尋の瞳に、一気に黒みが差した。何か言葉では表現できないものが見えない障壁となり、自分を真実から遠ざけていたように感じる。しかもその真実というのは、血を流すような痛みと焦りを伴うものであった。
ののこの次に彰尋が思い浮かべた人物が、
七夜 あおい
だった。あおいの横顔、きめの細かい彼女の肌、いつも瑞々しい唇、涼やかで知的で、意志の強さを内に秘めた瞳……。
あおいはののこの親友だ。今回の件、あおいに連絡が行っていないとはまず考えられない。きっとあおいなら、迷わずののこを探そうとするはずだ。そればかりかののこの不在に、誰よりも不安と責任を感じていることだろう……!
すぐに彰尋は電話に手を伸ばしている。
まるでお守りのように電話を両手で握ったまま。しばし、彰尋は天井を仰いでいた。
あおいにはまったく電話がつながらなかったのである。電源が切られているか、電波が受信できない場所にいるということだ。メールも送ったが返事はない。
でも――。
もう間がない。彰尋は途方に暮れるより、残る短い時間でできるだけの行動することを選んだ。
単独行動すべきではない。そんなとき、彰尋が頼りにする人物は決まっている。
電話で
夜海霧 楓
に相談を持ちかけると、彼は話の半ばでこう応えた。
「行こう」
楓の言葉をありがたく思いながらも、彰尋は慌てて言い添える。
「危険かもしれない。いや、危険が待っていると考えておいたほうがいいだろう。それに……」
「承知の上だ」
問答無用とばかりに楓は告げた。
「気にするな。貸しや借りという話をする気もない。野々がいないと俺も連れも、隠れるのに住居を転々としなきゃいけなくなるんでな。後で落ち合うとしよう。合流地点は……」
切るぞ、と短く答え、読みかけだった『孫子』の注釈書に和紙の栞を挟むと、この少ない時間でできる精一杯の準備について楓は頭を巡らせたのである。
こうして彰尋と楓の二人も、鼻岬の洞窟に到着した。
立ち止まっている時間が惜しい。二人は、路を往きながら互いの装備を確認する。
「鍵付きロープとランタン、水と携帯食料は用意した」
淡々と楓が持参品を示すと、彰尋は素直に感心する。いずれも、町のディスカウントショップで売っているような簡易なものはなく、軍隊での配給品に入っていそうな本格的なものばかりだ。
「よくそんなものすぐ用意できたね」
「すぐ用意できるよう、いつも手近な場所に置いてある」
誇るでも強調するでもなく、ごく当然のこととばかりに楓は告げるも、近接用と投擲用、二振りのナイフを忍ばせてきたことまでは伏せておいた。
「そっちは?」
「ああ、ええと、懐中電灯と……ハチミツ入りジンジャーレモンを入れた魔法瓶。ウインドブレーカー、カイロに包帯と消毒液、メッセージに添付された地図の印刷したものと書き込む油性マジック……」
「上出来だ」
「良かった……。急いでリュックに詰められる程度っていったらこの位だったから、ちょっと不安で……楓には、あれが足りないとかこれが邪魔だとか指摘されるかと思ってたんだ」
「そんなことは言わない」
楓は、帽子の鍔を直しながらぽつりと言った。
「足りないものがあるとすれば、七夜の存在くらいだろうぜ」
深い意味を込めて告げたのではない。ただ、思ったことを口にしただけである。
彰尋は少し口を閉ざして、しばらく、どう応じるべきか迷うように眼を泳がせ、そうしてやがて、決意したように言ったのだった。
「うん……そうだね。そうかもしれないね」
その頃、まさにその七夜あおいはどうしていただろうか。
「おい! 待てって! そっちは危ねえぞ!」
そんな
詠 寛美
の声を背後に聞きながらも、あおいはまるで聞く耳を持たぬ風で、懐中電灯を片手にどんどん洞窟の奥部へと進んで行く。一度ゼンマイを巻かれた玩具のロボットが、途中で振り返りも止まりもできないように。
「危ねえ、って言ってるのが聞こえねぇのか!」
寛美の手があおいの肩にかかった。
これでようやく、あおいは立ち止まった。
顔はうつむき唇を噛み、眼は足元を見つめ、両の肩は怒らせ、かすかに震えながら。
「なあ、あんた。どういう事情があるのか知ったこっちゃねえけどよ、こんなとこに夜に入るもんじゃねえだろ。悪いこと言わねえから……」
「……から」
「え?」
「私が行かなきゃ、いけないんだからっ!」
さしもの寛美も仰天して、思わず岩壁に手を付くほどの大声だった。
あおいは凄い眼をして寛美を睨んでいる。邪魔をするな、と、言葉より雄弁な視線で告げているのだ。しかもその目尻に、涙を少しにじませて。
――女に泣かれると弱いんだよな……。
自分も女だということはさておいて、寛美は進退窮まったように頬をかいた。
「おい待て」
しっ、と唇に指を立て、寛美は切れ長の目を細める。
どうしたの、と言おうとしたものの、あおいもただならぬものを感じたのか口を閉ざしたままだ。
寛美は胴着の帯を締め直した。緩んでいたわけではない。これは癖だ。
この鍾乳洞内には、じめじめと湿った土の匂いに入り交じり、硫黄のような香が漂っているのだが、それがだしぬけに、むっと濃くなったような気配があった。
「何か来るぞ」
かつて、悪夢世界のような商店街に迷い混んだときと似たものを感じる。
適切な言い換えではないかもしれないが、一言で表現するなら、戦慄だ。
「……俺は詠、詠寛美(うたい・ひろみ)だ。あんたの名前は?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月18日
参加申し込みの期限
2016年07月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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