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FEAR THE FORCE:前哨
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付け焼き刃的な知識だけど、と前置きしてから獅子目悠月が口を開いた。
「調べた限りではAmrita……アムリタってのは、インド神話に出てくる不老不死を授ける飲み物らしい」
悠月の目には、知性と好奇心の輝きが宿っている。
「メールの各項目に共通するのが『龍』、そこまでは簡単に読み解けた。そこで龍(竜)をキーワードに調べていくと、アムリタに関する物語にも、竜王、もしくは蛇王が出てくるのが気になったな」
「龍と蛇……近い存在ね」
黒依アリーセが言う。そう、と悠月は頷いて、
「実際、各地の伝説には、龍と蛇を同一視するものが結構あるよな。それに、もう少し突っ込んだ話では、竜神の項目でノアの方船が出てくるというものもある。それとラーフ、ケートゥの日食月食の部分……」
「ラーフにケートゥ? 初耳だねぃ」
呉井陽太が言った。悠月はうなずき、それはインドの天文学に出てくる九つの惑星のうちの二つだと答えて続きを語る。
「もともと、ラーフは『アスラ』と呼ばれる半神、あるいは魔族の一人だったそうだ。ところがこのラーフは神々の目を盗んで不老不死の霊薬『アムリタ』を口にしたため、罰として首を切断されてしまった」
「待って、アムリタって不老不死の飲みものじゃないの? 首を切られて死んだって……?」
アリーセの言葉に、「そう、だから」と悠月は言った。
「不死になったため完全に死ぬことはなく、天に昇って首はラーフ、胴体はケートゥと呼ばれる星になったっていう話だ」
二つの星のうち、ケートゥが日食や月食を起こす原因なのだという。
なおこのエピソードは、『乳海攪拌(にゅうかいかくはん)』と呼ばれる一連の神話を織りなすものの一つだ。『乳海攪拌』の本筋は、不老不死の薬アムリタを作るため、神々が宇宙の海をかき回して世界を創造したというものである。この神話には、蛇がまき散らした毒で世界が滅びそうになるという展開も含まれている。
ケートゥについては、『計都星』という名で日本にも伝わっている。ケートゥは単体で、下半身が蛇の魔神として描かれることもあるようだ。やはりここにも、蛇(≒竜、龍)の存在が関わっていると言えまいか。
なので悠月は途上、【月】【蛇】【龍】【舟】のワードに関連しそうな物がないか調べながら進むことを提案した。とりわけ洞窟が、古代遺跡のような構造に変化してからはなおさらだ。加えて彼は、万が一に備え、出発前に毒蛇の対策・対処方も調べていた。
――神や妖と普通に会う島だ、何が起こるかわからないからな。
このとき、悠月の思考を裏付けるように陽太が声を上げた。
「待って。あれ、蛇っぽくないかぃ?」
陽太がいち早く気がついたのは、粘土人形のパド君と視覚共有していたからだ。
行く手を指す。前方の床に、とぐろを巻いた蛇らしき模様が描かれていた。
しかもその模様は、分かれ道の一方にだけ存在しているのだった。道標のように。
「どう思う……?」
と言いかけたとき、陽太の頭上を虻のような姿がかすめた。
ただの虻であればいいのだが、そいつはボウリング球ほどもある! 羽音は五月蠅(うるさ)いを通り越して、工事現場の掘削音なみだ。無感動な複眼が恐ろしい。ここまでの途上、何度か遭遇してきた蟲の仲間だろう。
「いやっ!」
迷わずアリーセは荷物からフライパンを抜き、飛んできた蟲に対しハエ叩きよろしく、眼前から足元に振り抜くように力の限りフルスイングした。これが虻に激突し、ガシャンと砕いて消滅させている。
「おおっ、見事なもんだわー」
「私に戦う力はないけれど、これでも沢山の窮地を切り抜けて来たんです」
陽太は手を叩き、にことアリーセは微笑む。
けれども一息つくには早そうだ。
どこからか、硫黄のような匂いが吹きだした。アリーセは上を向き、思わず貧血を起こしそうになる。天井に開いた穴からうぞうぞと、同じような蟲が次々あふれ出してくるではないか!
天井裏に蟲の製造工場があり、そこからどんどん、出口の穴に『製品』が押し出されてくるかのような気がした。
巨大な蟲たちはそうして、彼らの周囲を飛び回りはじめたのである。一体何匹いるのか。
「分散すると危ない!」
アリーセをかばうようにして、悠月は合気道の構えを取った。これまで遭遇してきた連中より数が多い。結束して当たらなければ危険だ。
陽太が声を上げている。
「武道君! なにやってんの!」
そう、志波武道だ。
数分前から彼の発言が聞こえないと思っていたのだ。
いつの間にか武道は悠月と位置を代わり、最後尾を歩いていた。しかし、それゆえ発言が減ったというわけではなさそうだ。
武道は他の三人よりずっと後方で、ぽつんと独り、立ち尽くしていた。
両腕をだらりと下げ、顔を軽く上に向け、口も半開きのように見える。夢遊病者が立ったまま寝ている姿のようでもあった。
――こんなところで、こんなときに……!?
すぐに陽太は、ただならぬ事態が武道を襲ったのだと察した。
――オレとしたことが!
悔いる。自分は武道と親友なのではなかったか。それが一時でも存在を失念していたとは……!
「彼を助けてくる!」
ピッケルを振り回し、飛来する蟲の包囲網から陽太は飛び出していた。
このとき武道の意識は武道の体を離れ、どこか別の、この世界とよく似た場所にあった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月18日
参加申し込みの期限
2016年07月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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