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FEAR THE FORCE:前哨
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――やった!
グッジョブと言いたい。誰が意図してやっているのかわからない。神か悪魔か精霊か、誰が仕掛け人であろうと、いずれにせよ感謝はしておこう。
七枷陣は、またもや過去に飛んでいた。これで都合三度目になる。
過去への旅に馴染むというのも妙な話だが、かぐわしい香草の匂いを感じたとき、ふっと記憶にある時間に飛ぶというタイミングも、だんだんとわかってきた。慣れるべき性質かどうかは別にして、まあ、慣れたといえよう。
一度目は上手く行かず、二度目もあがいたが失敗した。
だが三度目は、どうなるだろうか。
ぱきっ、と口の中でチョコレートの棒が折れた。
陣の口元に力がこもって、折れてしまったのである。
「こんな辺鄙なとこにDQNが騒ぎ立てるとかマジ勘弁してよ……」
などと口にしたところで、えっ、と陣は周囲を見回していた。
屋外ではない。ここは自室だ。
陣は自分の部屋で、パソコンのモニターの前に座っているのだった。23インチのワイド液晶画面の周囲は、無駄なくスッキリ片付いている。
慌てて調べると、日付も異なっている。実際に少女と対峙した日より数日前ではないか。
「これ、戻りすぎとちゃう?」
思わず腕組みしてうなった。
大きく開けたウィンドウはニュースサイトを表示させていた。
このニュースを見たことがきっかけで、陣は事件にきっかけを持ったのだった。その晩はサイト巡りもそこそこに、ずっと事件について調べて過ごしたはずである。
――調べ直せ、って意味か? いや、そうじゃないはず……。
陣は二本目のチョコレート棒を箱からつまんで、苛立たしげにガツガツと砕いて食べる。
――僕は、あの子ともう一度話したいと思っているだけや。だったら!
陣はねこったーを立ち上げ、自分のアカウント(j_maxus)から発信を行った。
それは、大海原に一匹だけいるという、蛍光ピンク色の鯛を竿一本で釣り上げようとするのに近い低確率な行動だろう。
だがそれに彼は賭けた。
すなわち、あの少女が偶然、陣と同じTCG(トレーディング・カード・ゲーム)のファンで、奇跡的に陣、すなわち、ねこったー上のアカウント『j_maxus』のフォロワーでいるという可能性に!
フォロワー数はそこそこ多いほうだ。ゼロよりはマシな希望があると思う。
彼は書いたのである。事件を報じるニュースへのリンクを張った上で、
j_maxus:僕はヒーローじゃないけど、なぜ君が悪いことをしてないのに、苦しかったのかは分かるよ。
と。
知人には「なんかあった?」と問い質されそうだし、大抵の人には読み流されそうなつぶやきであったが、投稿せずにはいられなかった。
30分、1時間……瞬く間に過ぎて、もう諦めようと思った矢先だった。
陣は椅子から転げ落ちそうになった。
見知らぬ相互フォロワーから、陣にDM、すなわちダイレクトメッセージが来たのだ。『fox_onthe_run33』という名前だ。アイコンは、設定していない。
これまで、一度として会話を交わしたことのない相手だ。プロフィールを見ても個人情報的なものは一切書かれていなかった。
この人物とはこれまでツイートを拡散しあったこともないし、コメントにレスをもらったことも、『いいね!』を押されたことすらない。正直、機械的に相互フォローしただけだったから、存在など意識すらしていなかった。
この『fox_onthe_run33』は、前口上もなくいきなりこう書いてきたのだった。
fox_onthe_run33:何がわかるって言うの?
陣は慎重に、言葉を選びながらダイレクトメッセージを送った。これは『fox_onthe_run33』しか読むことができない。
何度か区切り、途切れ途切れに発信したのである。
j_maxus:それは誰のせいでもない。
分かる? それはただ、間が悪かっただけなんだ。
そう、君をとりまく環境も、君自身の選択も、その結果も……その全部が偶々噛み合わなかっただけ。
君の人生は、それだけの話なんだ。
fox_onthe_run33:……なに、お説教?
相手は、冷めたコメントしか返してこなかった。
それでも陣は続けた。
j_maxus:fox_onthe_run33、君も悪い。
でも周りも悪い。
要は全てが悪かった。
人生はそんなもの。全てが悪いんやから、悲観するのは馬鹿馬鹿しいで。
悲しいが、悲しいだけや……それとはまた別の所に喜びだってあったやろ?
人生は無意味と有意味のせめぎ合いや。
書き言葉だったはずが、いつの間にか直接語りかけている気分になっている。だから文面まで関西弁になっていた。しかしそのことに気づくことなく懸命に書き続けている。
j_maxus:だからこう思うんだよ。
ただ間が悪かったのだと!
すべての物事はたいていそれで片がつく……騙されたと思って口にしてみればえぇ。
気持ち、心が軽くなるで?
書き終えてから、十分近く反応は返ってこなかった。
そしてようやく、また短いメッセージが返ってきたのである。
fox_onthe_run33:ふーん。
それっきり、『fox_onthe_run33』は何も返してこなかった。
ただ、フォロワーから外れたり、ましてやブロックしてきたりはしなかった。
このとき陣は、元の場所に戻っている。
つまり、あの洞窟の途中に。
まあ――と陣は思う。
それなりに、『彼女』には届いたんじゃないかな――希望的観測すぎるかもしれないが、やって無意味だったとは思わない。
これで過去が書き換わったり、あの日の襲撃がなかったことになったりはしないだろう。それはもう起こってしまったことだからだ。
けれど陣が最後に入り込んだもうひとつの世界、いわばパラレルワールドのような世界では、『fox_onthe_run33』はその後、集団的な援交狩りからは距離を置いたんじゃないか、少なくとも少しはためらうようになったんじゃないか――そんな気がするのである。
「さて」
とつぶやいて陣は帰路を急いだ。ここは電波が悪いからスマートフォンも使えない。
帰ったら早速、自分のフォロワーに『fox_onthe_run33』がいるか確認しよう!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月18日
参加申し込みの期限
2016年07月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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