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守護霊が見える日
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4 守護霊はネッシー
シーズンオフの寝子ヶ浜海岸に、人の姿は見当たらない。海の家も閉店しているし、やきそばもかき氷もボートも浮き輪も売っていない。
その海岸に、
入江 みつび
はサーフィンに来ていた。
「夏はここも人多かったよなー」
サーフボードにワックスを塗りながら、陽気な口調でみつびは言う。夏と違い、今、この海岸は彼女のプライベートビーチ状態だ。寒いのは寒いが、ウエットスーツを着ていれば全然大丈夫だ。
「ナンパ目的の丘サーファーなし。波待ち順番なし。いいじゃないの」
脇にサーフボードを抱え、意気揚々と正面に広がる海と対面する。それから、改めて周囲を見回した。
「ま、ギャラリーなしってのもちょっと寂しいけどね」
少し苦笑して、波打ち際から海へと入っていく。
「さていきますかー」
ボードの上に腹ばいになり、波に乗る。タイミングを見計らって立ち上がり、みつびはバランスをうまく取った。適度な緊張感が身体を包む。
今日の波は、みつびと一緒に遊んでくれているようだった。ノリが良く、波に乗っていて気持ちがいい。
「ふう……」
何セットかテイクオフすると、みつびは波打ち際まで戻ってきた。髪を整えようとした時、耳に手が当たってピアスが落ちる。小さなピアスは、ぽちゃんという音も立てなかった。その直後、波が膝あたりまで来た。波が引いた時には、もうどこにもピアスはない。
「あーもう」
浜辺にボードを置くと、みつびはちょっと面倒くさそうな顔をしてから海に潜った。彼女のろっこんは、水中で自由に活動できるというものだ。躊躇はなかった。
(寝子島人魚には海中捜索なんておちゃのこさいさ……深)
だが、いくら泳いでもピアスは見つからない。
(暗いし海藻ばっかで探しにくいなー)
きょろきょろしながら海底に目を凝らしていると、徐々に息が苦しくなってくる。苦しいな、と思って、みつびは気付いた。
(……って、え? なんで? ろっこんあるからそんな筈……あるわ……)
あった。彼女のろっこんの発動条件は「かまぼこを24時間以内に食べて念じる」である。
みつびがかまぼこを食べてから、そろそろ24時間が経過する。時間切れだ。
(やばい、こんな深いとこで切れたら私助からない……)
焦りが広がっていく。混乱しかけて、鼓動が早くなる。だが、彼女は何とか平静を保つことができた。落ち着け、と自分に言い聞かせる。
(あわてずゆっくり上にあがるんだ)
急に上がると、水圧のために余計に危ない。
(上まで私の息がもってくれればい……)
そこで、みつびの思考は中断を余儀なくされた。息を止めていられなくなって、ぐぼっ、と口から一気に酸素が逃げる。
(ダメ……くるし……死んじゃ……)
意識が遠くなってくる。視界が霞む。ものの輪郭が定かではなくなった世界で、彼女は緑色の大きな影が近付いてくるのを目にした気がした。意思を持つ何かなのだと、自然に分かる。
――あなた誰?
声のない問いかけに、影が答えることはない。
――……天使にしては怪獣みたい。……こわいよ。……ネッシー?
みつびの脳裏に思い浮かんだ単語は、ネッシーだった。緑色の影が、ネッシーに見える。
――ああ、幻覚か。
――いよいよ私も終わりね。
――いいよ、天使さん。私を天国……いえ竜宮城につれていっ……
また、ごぼっと口から息が漏れる。水が口の中に入ってくる。
(死ぬ前に、素敵な彼氏がほしかっ……)
目の前が、真っ暗になる。
――みんな、さよな……
(……あれ?)
瞼を開けたみつびの視界いっぱいに、青空が広がっている。彼女は、砂花に大の字になっていた。
「……夢?」
耳に手をやってみると、ピアスは無かった。少なくとも、ピアスを落としたのは夢ではない。ふと、傍に佇んでいる緑色の巨大な生物に気が付いて目を向ける。
「あら、あなた……」
みつびは、その生物に驚かなかった。先程の記憶が、残っている。
「……もしかして、あなたが助けてくれたの?」
撫でようと、手を伸ばす。だが、手はすり抜けてなでることはできなかった。
『ぼくは、君の守護霊だからね』
頭の中に、声が響く。
「あなたがしゃべってるの?」
生物は、首をゆっくりと縦に振った。
「守護霊さんなの、私の?」
長い首が、顔近くまで寄ってくる。つぶらな瞳が、かわいらしい。
「……人魚の背後霊はネッシーか。ふふふ、ちょっといいね」
そう笑うと、みつびは生物にお礼を言った。
「ありがと」
そして、ちゅっ、とキスをする。
実際に当たることはなかったけれど、確かにキスをした、と彼女は思った。
(……ぼくは、フタバスズキリュウなんだけどね……)
照れながらもネッシー……ではなくフタバスズキリュウがそう思ったことには気づかないまま。
∞
「私はネッシーって好きじゃなかったの。……そう、あのコと会うまではね」
この日からみつびは、たまに友人にそう話すようになった。
「今? もちろん大好きよ♡」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月17日
参加申し込みの期限
2016年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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