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【ネコミケ冬】悪質カメコを撃退せよ! 戦う☆コスプレイヤー
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碧南がステージの中央に立って静止した時、ふと妙なことに感づいた。
(いくらステージの写真を撮るって言っても、あの人……)
カメラを構え、不自然にステージ側に身を乗り出している男に、碧南は眉をひそめた。
強いフラッシュをたきまくっている所為で顔までは分からないが、何をしているのかは分かる。
PPMと所属サークル名が書かれたピンクストライプのカメラストラップをつけた男は、明らかにこちらの下着を撮影しようとしている。スカートの中にスタッフが用意してくれた短いスパッツを履いているとはいえ、別問題だ。
(もしかして盗撮!? か弱い乙女の下半身をその欲望にまみれた薄汚いレンズで盗撮しようなんて、一体何考えてるのよ!)
バスケット部部員として、日々鍛えている碧南だ。昂揚していた気分を害されて、反射的にスレージを飛び降りて捕まえてやろうと思った。
しかしその前に、碧南の動きが止まる。
「あれ? 山田さん!?」
雑音を消す音量のステージ全てに響くような大声が上がった。
「久しぶりー!」
マホラクの軍服をきたコスプレ少女——翠響——が、件のカメラ小僧へ近づいて、ぐいっと腕を掴んだ。
「や、え? 知り合い? 違うよ、人違いです!!」
混乱しているのかひっくり返った声を上げながら、PPMのメンバーの男は翠響を押し退けようとする。
すると彼女は「きゃあっ!」と、これまた高い声をあげた。
「やだこの人、胸触ってきた! 痴漢ッ!!」
翠響がひとさし指を突きつけると同時に、「きゃー!!」と悲鳴が上がった。
「ちょ、ふざけんなよ!」
男は怒号を返しながらカメラのフラッシュをたいた。それにしても強い光で、とてもただのフラッシュだとは思えない。実際それは男のもれいびとしての能力だったのだ。
皆が目をこすっている間に、男は今度こそ無理やりその場から離れようとしたが……。
「ぅわッ!?」
男の素っ頓狂な声が、ざわめきの中で響く。一歩二歩とズンズン出していた足が、突然何かに突っかかるようにバランスを崩していた。
背中越しにそれを笑っていたのは、悲鳴をあげた方の女性——舞華だった。
彼女は翠響がPPMのメンバー引き止めている間に悲鳴をあげてしゃがみこみ——お陰でろっこんの閃光をまともに食らわずに済んでいた——、触れた衣装と指差した衣装を入れ替える【魔法的御召し替え】の能力で、自分の履いていたヒールの高い靴と、男の靴を入れ替えたのだ。
自分の行為が犯罪だと理解していればしている程、逃げる時は全力のはずと踏んでいたが、大当たりだ。
(ふふっ、女物の靴じゃ逃げられないでしょう)
しゃがみこんだ彼女を周囲の人が心配してくれていたが、「突然だったからびっくりしただけですよ?」と優雅に笑ってみせる。少し露骨なくらいの、可愛らしさアピールはサービスだ。
一方の男は自分が知らぬ間に靴を履き替えていたことに漸く気づき、スタッフが近寄ろうとしているのを一瞥して「なんだこの靴!!」と靴を脱ぎ捨てた。
(無駄無駄。靴下じゃ滑るし、きっとこの人混みで踏まれて、痛い思いをするだけです!)
舞華が翠響と顔を見合わせて、こっそりぷぷっと吹き出していると、驚いている観客を押し退けようとしていた男が、突然の人垣から消えてしまった。
二人がひょこっと覗き込むと、イリヤがPPMのメンバーの男の片腕を掴み、背中に膝をのせて押さえ込んでいる場面が見えた。
ステージ上から見ていた碧南にもよく分からなかったが、彼は盗撮男が押し退けようとした腕を逆に掴んで、逆に地面に転がしてしまったのだ。
そして周囲がその出来事に感想を漏らすより早く、ふいに現れたエリセイとレナートが男を引っ張り、英二が連れてきたスタッフに引き渡してしまった。
まさに一瞬で行われた連携で、滞りなく進行していたステージがぴたりと静まり返り、BGMだけが響いている。
と、そこでまた悲鳴だ。しかし今度はマイクを通した、芝居がかった黄色い悲鳴だった。
「きゃー! お兄ちゃんかっこいー!!」
高く振り上げた片手をブンブン振って、陽毬がイリヤの方へアピールしている。その動きで観客たちは、はっと我に返った。
このステージではつい先ほど陽毬の衣装のヒロインの片方が、主人公をお兄ちゃんと変態的に慕っていると設定が紹介されたばかりだった。
幸いイリヤは陽毬たちと企業ブースに立っていた時のコスプレ姿のままだったので、陽毬の一言で『お兄ちゃんの活躍に喜ぶ妹』の図式が出来上がり、観客はパフォーマンスの一種か何かのように流したようだ。
碧南は既に美希とスタッフに連れられて、ステージ脇に無事にはけている。
「えっと色々有りましたが、お兄ちゃんのかっこいい姿が見れて妹役得! ってかんじでー」ひと笑いを起こして、陽毬はステージ脇に手をかざす。
「あたくしミレーラ姫の、もう一人のお兄様を紹介しまーす!
エントリーナンバー9番、魔法軍学校の落第王子より、ベルナルド・ド・ヒメノの戦闘服。
コスプレネームはミスターBさんです!」
照明がパッと切り替わると、ミスターBこと武道が、キャラクターになりきってツカツカと踵を鳴らしながらステージ上に現れた。
彼が小道具に持っていたステッキの先で帽子のツバを軽くあげると、主に女性たちの黄色い悲鳴があがり、会場の空気はすっかり元どおりだ。
「なんとか収まりましたわね」
舞華は満足そうに息を吐いて、ポケットから出したデバイスを取り出した。
「この成果はイベント終了後、ネコ動、ネコッターや掲示板で確認し、その後ネコ生でネコミケの感想にニュースとして、さりげなく報告しましょう」
彼女がムフフと笑っている向こう側では、一仕事を終えた英二が三兄弟と誉に挟まれていた。
「フラッシュがやたら光ってる間に逃げるって、やっぱりろっこんだったんだな」
情報を得た時に読んでいた通りだったもれいびの登場に、英二は顎を指先で撫でて一人こくりと頷いていた。
「英二さんが、あの男がカメラのボタンを押す前に動いてって教えてくれたから、うまく捕まえられましたね」
イリヤがにっこり微笑む。
「イリヤがやるとは思わなかったな」
率直な感想を述べた誉に、イリヤは軽く首を傾げてから、また破顔した。
「護身術のようなものです。簡単ですよ。それに兄さんたちの方が、僕よりも上手に出来ます」
と、ここでイリヤは二人の兄に聞こえないように声をひそめた。
「でもね、リーセはダメなんです。怒ると、無茶苦茶で。
自分が敵わないような相手でも叩きのめそうそするから。喧嘩させちゃダメなんです」
イリヤの話しが真剣なのか、冗談めかしたものなのか、聞き手の英二と誉には判断がつかない。ただもう一人のイリヤの兄をこっそり盗み見た二人へ、イリヤは更に低く沈んだ声で続けた。
「レーナは本当の暴力に躊躇がないから、一層悪いです」
いやに深刻な響きを持った声に、英二と誉が考え込みそうになった時、イリヤの顎が横から伸びた手に掴まれた。
「お前はそうやって兄さんたちの評判を落として、どうしようって言うの」
眉を吊り上げた双子の兄に見つめられて、無理やり変な顔をさせられたままのイリヤは少し考え、やはり笑ってこう返した。
「でも僕は兄さんたちの、ダメなところも愛してるんだよ」
「赦す。いや、むしろ潜めた声を『監視者』みたいに聞いてた俺たちを赦してくれ可愛い弟!」
「勿論だよ兄さん」
「ああやっぱりお前は俺たちの太陽だねイーリャチカ!」
うっわこの双子チョロすぎ……と、第三者的には呆れる場面に英二が集中力を根こそぎ奪い取られている。
そこで既に何かに気づいていたらしい誉が、皆に合図を送って動き出していた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月20日
参加申し込みの期限
2016年02月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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