this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
真夜中スノーホワイト
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
●兎林檎は蜜の味?
ここはどこだろう?
碧川 雪月
は自分がふかふかの天蓋付きのベッドに横たわっていることに気が付いて起き上がる。見たこともない部屋だと辺りを見渡せば近くにあった豪奢な鏡が目に入る。ふらりと近寄って、鏡を見てみればそこには白いドレスを身に纏った自分が映っていた。
ノースリーブタイプのエンパイアラインドレスは、オーガンジーをふんだんに使ったもので綺麗なラインを描いている。胸の下で結ばれた青いリボンがアクセントになっていて、所々に散りばめられた花を模したレースの飾りがシンプルな美しさを際立たせていた。
「お姫様、みたい……」
そう呟いて、髪に飾られていた雪の結晶の形をした髪飾りに触れる。まるで夢みたいだ、と思ってから唐突に夢の中なんだと雪月は気が付いたのだった。
片や
早坂 恩
はというと、豪奢な黒のドレスに身を包み魔法の鏡の前で楽しそうに自分の姿を眺めていた。
「この格好に魔法の鏡ってことは、私が王妃様ってことよねぇ……あらあら、意地悪しないといけないのかしら?」
黒いレースで編み上げられたハイネックの襟元には宝石が散りばめられ、身体のラインに添ったちょっぴりセクシーなドレスは恩によく似合っている。
まじまじと鏡を眺めてから、お約束よねぇと呟いてコホンと咳払いをする。
「鏡よ鏡、鏡さん。世界で一番美しい女性は誰かしら? ふふ、一回言ってみたかったのよねぇ♪」
覗きこんだ魔法の鏡は、
『世界で一番美しい女性は、白雪姫です』
と、答えた。それもそうだ、と恩は思う。だって、自分は女性じゃないし。でも、もしかしたら言われるかもしれないとドキドキしたこの胸のときめきをどうしたものか。
「あ、それでよねぇ。王妃が白雪姫を亡き者にしようとしたのも、案外それでかもしれないわねぇ」
うんうんと頷いてから、いけない今の自分はその王妃なのだから、ここはちゃんとそれらしくしなければと謎の使命感に駆られて、恩は猟師を呼びつけ、
「猟師よ、あの子を遠い空へと送ってあげてちょうだい。送り届けた証拠には、あの子がいつもつけていた雪の結晶の髪飾りを奪ってくるのよ!」
と、命令したのだった。
何も知らない雪月は、鏡の前で高校生にもなってお姫様になる夢を見るなんて、なんだか恥ずかしい気もするけれど、悪い気分じゃない、かな……? なんて考えていた。
そこへノックの音が響き、慌てて扉を開ければそこには猟師の姿があった。聞けば、王妃に命じられたけれど、それは余りにも可哀想で出来ない。だから森へと逃げて下さいということらしい。
「白雪姫らしい展開……だね……」
「え?」
雪月の呟きに、猟師が顔を上げて聞き返すのをなんでもないと首を振って誤魔化す。それから、部屋にあった薄青のケープを羽織り、猟師に導かれるまま城を出た。
道行きは思ったよりも楽しいものだった。白雪姫を気遣った猟師があの動物は……あの花は……とか色々説明しながら歩いてくれたからだ。そして、森の奥の小屋へ付くと馴染みの小人たちだと紹介してくれたのだ。
「ありがとう、猟師さん……あの、これ。持っていかないと、だよね?」
パチンと髪飾りを外して猟師に渡し、手を振って見送ると小人たちに招かれて小屋で寛ぐ事になったのだった。小人たちとの生活も楽しいもので、パイの焼き方だの布の繕い方だのを教えてもらいながら過ごしていた。
「えっと、でも白雪姫って、この後の話は……」
そう、雪月が考えている頃。お城では王妃こと恩が、鏡に問い掛けをしているところだった。
『世界で一番美しい女性は白雪姫です』
「あらあら、生きているのね……!」
やっぱりねー、と思いながら恩はどうしようかと考える。このまま逃がしてあげるのもいいけれど、でも、どうせなら。
「このクローゼットに用意してあった、魔女ルックに着替えるべきよねぇ」
そう言うと、いそいそと黒いローブに身を包み、紅くて美味しそうな林檎を籠に入れて白雪姫のいる小屋へと向かうのだった。
「い、意外と歩くわねぇ……。小屋、小屋……あ、あれかしら?」
ちょっと上がった息を整えながら、恩は小屋へと近付いて窓から中を覗き見る。そこには白雪姫が一人で繕い物をしているのが見えた。
「あら、あの子どっかで……まぁ夢よね、深く考えちゃいけないわ!」
コホン、と咳払いをして声音を少し変えて、窓をトントンとノックした。
「……今、何か音が、したような」
雪月は繕い物をテーブルへと置くと、音がした方へと歩く。もう一度、トントンという音が聞こえて窓を開けると、そこには黒いローブ姿の。
「あれ……早坂先輩?」
「え? いやあねぇ、私はそんな名前じゃないわよ、ただの林檎売りよ」
あぁ、魔女の格好をしてるってことは、先輩が王妃役なのだと雪月は理解してそれ以上言葉を重ねることはしなかった。恩はといえば、あらやだ雪月ちゃんじゃないの、と思いつつも今の私は悪い王妃なのよと心を鬼にして知らんふりを貫き通していた。
「あ、ところで林檎は如何かしら? とっても甘くて美味しい林檎よ。今ならウサギちゃんの形に切ってあげるわよー」
そう言うと、雪月の目の前ですいすいと林檎を切り始め、ちょちょいと切り込みを入れて皮をむき、あっという間に兎の形をした林檎を作ってみせた。
「はーい、あーん」
「あーん」
あーん、と言われて雪月はつられて口を開ける。食べさせてもらった林檎は蜜入りの林檎のようで、口の中一杯に甘くて美味しい林檎の味が広がった。
「……うん、美味しい」
しゃくしゃくと林檎を齧りながら、雪月は考える。この後は、王子様に起こしてもらうんだっけ? 王子様なんて、ピンとこないな……もっと、違う風になったらいいのに。
「……ごちそうさま、です」
「はい、どういたしまして……」
何かおかしい。恩は首を傾げながら考える。……毒、入れ忘れたんじゃない?
中々苦しくならない。雪月も首をかしげて考える。……もしかして、この林檎、ただの蜜林檎なんじゃ……?
「そ、それじゃあ私はもう行くわね! ま、また林檎持ってきてあげるわねぇ」
「えっと、は、はい。お待ちして、います……?」
そそくさと帰っていく恩を眺めながら、雪月はなんだか可笑しくなって少し笑ってしまう。それから、今度来た時にはお茶でも出してみようかな、と考える。
足早に小屋を離れる恩はやっぱり私には毒殺なんて向いてないのかしらねぇ、今度はお茶菓子でも持って遊びに行こうかしら? なんて考えていた。
その後、白雪姫が死んだという話も、王妃様が死んだという話も、誰も聞くことはなかったのでした。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
真夜中スノーホワイト
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月31日
参加申し込みの期限
2016年02月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!