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【クリスマス】シーサイドタウンのクリスマスイヴ
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●イヴの夜も更けて●
【ネコジマスクエア:噴水前】
三夜 虹司
は駅前の噴水の縁に腰掛け、さっきからため息をついていた。
「はぁ……。行動してみたはいいけど間違ってた。
家族の前で見栄なんか張らなけりゃな……」
胸に抱えているのは、プレゼントとおぼしき紙袋。でも、ずいぶん長い時間ここにいたのだろう、降る雪に湿り始めて、結構くしゃくしゃになってきている。それを見るたびに、これじゃ彼女に渡せない……と、虹司の中の気持ちがみるみる萎んでしまう。
そもそも虹司は、シーサイドタウンではなく、星ヶ丘に行きたかったのだ。もうちょっと具体的には、彼が以前から片想いをしている、好きな女の子の家まで。
だから、三夜家の家族パーティも、「今日は友達と遊ぶ予定が」なんて、ごにょごにょ誤魔化して抜けてきたのだった。
(それにそう言っておけば、カノジョでも出来たと勘違いされて、
家で子供扱いされなくなると思ってたけど……)
「でも実際いないし! 片想いだし!
そもそもあの人の所にさえ、
足が止まって行けないなんて、かっこ悪すぎる……」
旧市街の寝子島駅から(脳内イメージでは颯爽と!)ねこでんに乗って、彼女の待つ星ヶ丘まで飛んでいくはずだった。なのに途中で意志が挫けて、中間のこのシーサイドタウン駅で降りてしまったというわけ。あと「彼女が待つ」って言っても、会えたらいいなっていうだけで、実際には何の約束もしてなかったし。
「だいたいこれだってさ……」
と虹司はくしゃくしゃの紙袋を改めて見下ろし、
「さっき寄ったお店で、
店員さんに『プレゼントですかぁ? ラッピングもいたしますよ』とか、
しつこく流されるまま、結局買っちゃったわけで……」
サックス奏者の呼吸法のような、長い長いため息をついてしまう。
「ほんと何がしたいんだ俺……
大体この前も渡したし、
プレゼント魔みたいで嫌われるだろ……」
などなど、恋する少年の悩みは尽きない。約束がなんて言って抜け出してきた手前、いまさら三夜家にも戻りづらいし。
「家。いまごろケーキとか鶏肉とか出てるだろうな。
うちは大家族だからうるさいぐらい賑やかだったけど、
今かんがえるとあったかいもんだよな……」
イルミネーションの中を、楽しそうに行き交う人々の笑顔を見つめながら、虹司は広場の向こうにも、ぼんやり目をやる。そちらの特設ステージの上ではさっきから、n.k.FMのパーソナリティが賑やかに、ラジオ番組を公開放送中だ。
「……って、チューしてる所を生中継するなんて、地球ごと爆発しちゃえよー!」
神条 誠一
と
鴇波 羽衣
の2人が駅前の広場を通り掛かると、ちょうど聴き覚えのあるラブソングと共に、ラジオの公開番組を放送していた。
「カップルの人がキ、キスしてる……」
頭上のパネルスクリーンにデカデカと映った、とあるカップルの公開キスシーンを見て、羽衣が絶句する。あそこに映されたカップルは、皆の見ている前でキスしないといけないっていう、例のイベントだ。
「すごいなあ……見てる方が恥ずかしくなっちゃうよ」
画面の中で唇を離したカップルの方は、周りに囃し立てられてもまだ熱っぽく見つめ合ったままで、満更でもなさそうだったけど、それを見ている羽衣の方が、何だか顔が熱くなってくる。
その隣りで神条の方は、あれって一歩間違えると黒歴史だよな……と微妙な顔だ。
(まぁ、本人達が幸せならそれでいいのだろうけど)
この浮かれたイベントはまだまだ続くようで、カメラを担いだクルーが広場の雑踏に紛れて、次の獲物……もとい、カップルさんを探しているのが見えた。
一瞬、そのカメラがこっちに向いて、えっ?と羽衣の心臓が跳び上がるが、そのレンズはすぐに2人をスルーして、またくるりと別の方を向いてしまった。どうやらそのスタッフが主観で、イベント向きの2人をチョイスしているらしい。
(そうだよね……あたしと誠一くんじゃ、
つり合い取れてなさすぎてカップルに見えないよね……)
スクリーンに映されてしまっても、それはそれで困るけど、何だかちょっぴり寂しかった。
神条の方も何となく、スルーされた理由の察しがつく。
(多分あれだな……身長差あり過ぎて、
知らない人が見たら兄と妹みたいだし、
下手すると歳の差ありすぎに見えて放送的に危なくなるとか?)
隣りでしょんぼりした様子の羽衣をちらっと見下ろし、
(というか、カップルに見られなくて寂しいと思ってくれてるんだなあ)
そして神条は、
先日のお祭りの夜のこと
を思い出す。自分としては、前に好きだと言ってくれた羽衣の気持ちに、あの場できちんと答えたつもりだった。
お互いがもう、相手のことを好きだと伝えているのだから、それでもう晴れてカップル成立の筈なのに、何故か羽衣の方にまだ、すっきりしないものがあるようで。今日みたいに一緒に会っていても、まだどこか心が晴れないような様子なのだ。
その理由は、何だろう?
また次のカップルがスクリーンに映って、どっと広場に口笛と歓声が湧く。
「もう行こ、誠一くん」
それを機に羽衣がぎこちなく笑みを浮かべて振り返り、2人はそそくさとその場を立ち去る。
広場の華やかなイルミネーションと音楽に誘われるように、入れ違いにネコジマスクエアにやって来たのは
北原 みゆき
だった。
(綺麗な光景を見れば、この心のもやもやも晴れるかな……?)
彼女は、家族へのお土産にブッシュ・ド・ノエルを買ったその帰り道。あのRatonでは、偶然出会った人たちと思わぬ楽しい時間を過ごせたけど、1人になると、また寂しさが込み上げてきてしまって。まっすぐ家に帰る気にはなれず、
「誰か知り合いに会えないかな……?」
と寄り道して、こちらの広場までやって来たのである。けれども……きょろきょろと見回しても知っている人の姿は見えず、仕方なく みゆきは、噴水の縁に所在なさげに腰を下ろす。辺りに降り積もる雪を見て、またため息をひとつ。
(あの人と一緒なら、この光景もまた違って見えたろうに。
もしかして、フラレたのかな……?)
デートのお誘いを断られてしまった相手のことを、また思い出してしまって。つい口をついて出たため息が、隣りにいた少年の唸るようなため息と重なった。
いつのまにか隣りにいた女の子と、見事にため息がシンクロしてしまって。
三夜 虹司
はびっくりして、そちらを見てしまった。その金髪の女の子も驚いたように虹司の方を振り向くが、すぐにきまり悪げな笑みを曖昧に浮かべて、またうつむいてしまう。もちろん知らない子だ。
かなり幼い顔立ちで、中学生の虹司よりもずっと背が低い。もしかしたら小学生かもしれない。
そしてもちろん、相手が年下だからといって、知らない女の子に声を掛ける勇気など、気の弱い虹司にある訳がない。その彼女とは特に何もなく、また虹司も噴水を背に1人反省会に戻る。
ただ、
(クリスマスって言っても、俺みたいに
思い通りの日にならない人だって、いるんだな)
そうは思った。それから、ふと思い付いて虹司はポケットから携帯を取り出した。
さっきから向こうのステージで公録中の、あのラジオ番組。
せっかくだからあの番組に、何か前向きな気分になれる曲でもリクエストしてみようか。
【ネコジマスクエア:特設ステージ】
……さてさて、シーサイドタウン駅前から生放送でお送りしている
『Love&peach』クリスマススペシャル。お相手はDJモモよ。
このへんでまた、番組に届いているメッセージを紹介していくわね。
ラジオネーム……ええと、(ぴら)
(スタッフに)ラジオネームはないのね、このメール?
「しまった、ラジオネーム書き忘れてた!」
とその放送を聴いていた
三夜 虹司
が、自分の失敗に立ち上がる。
って、えっ? まさかいきなり自分のメールが読まれる?
と急にドキドキする虹司だったけど、続いてDJモモが読み上げたのは全然別の人のメールだった。がっかり。
「何だよもー……つくづく冴えないクリスマスだな」
今日は、みんながみんな
特別を感じる日ではないかもしれない。
本当はこうだからとか、価値観はチガウカラとかで、
この日を普通に過ごす人もいる。
でも、そういうのもひっくるめて、
あたしは特別だと思うんだ。
だからみんな、お祭りする人も、静かに過ごす人も、
何も関係ない人も、お仕事の人も、みんな。
心が暖かくなれる日に、なりますように。
けれども、そのメッセージをじっと聞いているうちに、虹司は何だか、これは自分のことを言われているような、そんな気がしてきた。もちろん、虹司だって結果的にしょっぱいクリスマスになってしまっただけで、最初から今日はクリスマス関係無しに過ごそうとか思っていたわけじゃない。
でも、このメールの人の言う「みんな」には、ちゃんと自分も含まれている。ラジオ番組を通じて、こんな自分にも励ましの言葉を送ってくれる、誰かがいる。
メッセージ、どうもありがと!
この「お仕事の人」の中には、まさに今お仕事中の、
DJモモのことも含まれていると思っていいのよね?
ていうか思わせて!
イヴの夜にもう◯時間も番組やってるんだもの、
私だって誰かに応援されてもいいと思うの、うん。
はい、まだ時間ある? じゃあもう1通いけるかな。
ええと……またラジオネームが無いわね。
クリスマスだけど、臆病だから結局
好きな人にプレゼントを渡せませんでした。
今年は無理だったけど、来年から頑張るので
何か前向きになれる曲をお願いします。
「俺のメールだーーー!」
今度こそ自分のメールが読まれて、虹司が飛び上がる。実際に読まれてみると、何だかすごく恥ずかしいことを書いてしまったような気がして、挙動不審になるけど。
でも、星ヶ丘まで行けなかった自分の代わりに、あの人もこの曲を聞いてくれてたらいいなと思う。
(いやそもそもラジオ聞くか知らないけど!)
はい、メールどうもありがとう。
じゃあそんなリスナーさんの
リクエストにお応えして、
前向きになれる曲……
(スタッフに)用意できる?
それではここで、もう1曲いってみましょう。
CitrusCat'sで、
『ゼントタナン』
自分が所属するアイドルグループの曲が流れて、広場にいた
夢宮 瑠奈
はびっくりした。彼女は、寝子電スタジアムでイベントをお手伝いした、その帰り。まだラジオの生放送に間に合うかな、と思って急いで着替えて、ここまでやって来たのだった。
ちなみに、DJモモが最初に読み上げた方のメールは、この瑠奈が送ったメッセージだ。読まれても読まれなくても、どっちでもよかったけど、でも。
(皆のココロに、少しでも伝えたかったから。
きっと楽しくなれるよって)
【ネコジマスクエア:噴水前】
どこからか、ポップなアイドルソングが流れてきて、
北原 みゆき
は顔を上げた。
「あ……ラジオの生放送やってたんだね」
遅まきながらそれに気が付く。それから、心が浮き立つようなメロディと、明るい女の子の声に耳を傾けているうちに、沈んでいた みゆきの気分も、何だかちょっぴり元気になってきた。
「よし、俺も頑張る……来年から頑張る!
とりあえず今日はもう、帰ろう」
いきなりそんなことを口に出して、隣りに座っていた中学生が立ち上がる。
それから、手に抱えていた紙袋を困ったように見て。きょろきょろ周囲を見回すその中学生──
三夜 虹司
と、みゆきの視線がまた合った。
「ええと……これ、モブからの贈り物です!」
「えええっ!?」
いきなりその紙袋を押し付けられ、みゆきが困惑しているうちに、中学生は脱兎のごとく逃げ出し、そのままシーサイドタウン駅の構内に消えていった。
「いったい、何だったのかな……?」
みゆきがその場でぽかんとしていると、
「あ、みゆきちゃん、こんにちは〜♪」
誰かにそう声を掛けられ振り向くと、そこにお友達の
響 タルト
が来ていた。観覧車の方から並んで歩いてきたのだろう、
鎌八 まもる
もその隣りにいる。
「あっ、タルトちゃんだ! 今日は2人でデート? いいなぁ」
「デート? いやいや友達だよ♪ 一緒に帰らない?」
とタルトは気さくにそう誘ってくれる。鎌八の方は、みゆきが抱えている紙袋を見て、
「ん? それ何、どうしたの」
「えっと……何か知らない男の子がプレゼントだって、いきなりくれて」
「ひゅー、モテモテじゃん!」
「みゆきちゃん、やるね〜♪」
2人から揃ってそう言われると、みゆきも何となく嬉しくなってくるような。中身が何なのかは分からないけど、家に帰ったら開けてみることにしようか。
そうして みゆきもまた立ち上がり、タルトや鎌八とおしゃべりしながら、駅へと向かう。
「借りサンタ競争も面白そうだから参加したかったんだけどね〜。
ムッシュくんはポニテサンタを借りたかったんでしょ?
僕はBLサンタがいいな☆ みゆきちゃんは何サンタ?」
「えっ、わ、私? そうだなぁ……」
そんなことや次のネコミケの話をしながら、のんびりと3人は家路につく。
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コメディ
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月12日
参加申し込みの期限
2016年02月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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