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【クリスマス】シーサイドタウンのクリスマスイヴ
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●クリスマスの大観覧車(4)●
【大観覧車:順番待ちの列】
観覧車の列に並びながら、
エリューシア・セリアン
はさっきから何度も、隣りにいる
五十士 柊斗
の顔を盗み見ていた。ハロウィンの時、確かに再会の約束はしたけれど。でもまさかこんな特別な日に、また自分と会ってもらえるなんて。
(クリスマスデートですよね……これって)
ここで順番を待っているのは、幸せそうに手を繋いでいるカップルばかり。夜空から舞い降りてくる雪や、観覧車のイルミネーションに皆が歓声を上げているけれど、エリューシアにはそのどちらも、今は目に入らない。また五十士の顔を見てしまう。
さっきから観覧車を見上げながら、何か物思いに耽っている様子の、その菫色の瞳を。
(本当にデートなら嬉しいですけれど……相手が私でいいのでしょうか)
何度もそう思うけど、それでも、浮かれてしまうこの気持ちを、抑えることなどできないから。
「一緒に乗るのは2度目ですね」
そう声を掛けられ、五十士は彼女の方を振り向いた。「
あの時は昼間でしたけど
」と小さな声で付け足すエリューシアに、もちろん憶えていると言うように、五十士も頷く。
頭上でゆっくり回転する観覧車を、コートのポケットに手を入れたまま、また見上げる。
(初めて現実の彼女と会ったのも、この観覧車の前だった)
2人にとって、これは想い出の観覧車。
思えばここから、すべては始まったのかもしれない。
そして観覧車が1周回って同じ所に戻ってくるように、2人もまたこの場所に戻ってきた。
でも、と五十士は強く思う。
(全てが同じじゃない。あの時とは違うことがたくさんある)
迷い悩んで、彼女が笑顔でいればいいと祈って……そして手を繋いで。
エリューシアもまた観覧車を見ながら、ここまでの2人の道のりの軌跡を思い返している。
(あの時は、
霧の中で出会った人
が、本当に目の前にいるなんてと驚いて)
でも一緒に観覧車に乗っているうちに、その緊張は何だか違うものへと変わっていった。
(あの時から時間を掛けて、一歩一歩近づいて来た気がする。
コスモス畑では
勘違いが元で告白するような形になってしまったけれど……
あれは良いきっかけだったのかもしれない)
こうして、また彼と一緒に出かけられるようになったのだから。
誘うときにあった躊躇いが、和らいだのだから。
「柊斗様と一緒に出かけられて、嬉しいです。
それも、こんな特別な日に」
だからその気持ちを、しっかり口にする。そして今度は自分から、彼の方に手を伸ばす。
気付いた五十士が、ポケットからその手を出す。
触れ合う寸前、越えられない壁に触れたかのように、互いの手が空中で静止する。
あと少し、手を伸ばせば。
たったそれだけでいいのに。
あと少し、手を伸ばすだけでよかったから、
2人はその指を絡め、掌を合わせ、そしてしっかりと互いの手を繋いだ。
越えられない壁などは無かった。
またあの時の、霧の中で出会った時の2人のように。
(いや、全てが同じじゃない。あの時とは違うことがたくさんある)
(前は資格が無いと思っていたけれど、でも今は……)
エリューシアはそっと五十士の手を握り、彼もまた彼女の手を握り返し。
そうして2人は共に並んで、観覧車の順番が来るのを待つ。
【大観覧車:ゴンドラ】
「えっ? 天動さん、観覧車に乗るの、初めてなんですか?」
向い合ってシートに腰掛けた
天動 記士郎
がそう話すのを聞いて、
司馬 佳乃
はちょっと驚いた。
「遊園地とかあまり行ったことないですか?」
「そうですね、こういうものに乗るのはあまり……。
世間の最新の流行とか、私は全く分からないもので」
「あはは、観覧車は流行りものじゃないですよー」
もちろん、天動なりの冗談だと分かる。観覧車は、ずっと昔からある乗り物だ。佳乃は先日彼に誘ってもらった、ドライブのことを思い出す。あの車の助手席も楽しかったけど、こうやって向かい合って話ができるのも、いいものだなと思う。彼の穏やかな顔を見ていると、それだけで自分も落ち着けるから。
今日は
そのプレクリスマスのドライブ
のお礼に、今度は佳乃の方から忙しい中時間を作って、彼を観覧車に誘ったのだった。
佳乃は地方新聞の記者で、天動の方は旧市街で雑貨屋を営む店主。以前はまったく接点のなかった2人だったけど、お互いの誕生日にちょっとした縁で知り合うことになり、今ではこうして何度か、外で会うような関係になっている。
「わぁ、街がとっても綺麗ですね! もう雪も積もり始めて……」
ゴンドラが上るにつれ、島の全景が見えるようになってきて、佳乃が子供のように大きな歓声を上げる。駅前や繁華街のイルミネーションだけじゃない。薄っすらと粉砂糖のように、街をコーティングし始めた雪が、そのまばゆい明かりを照り返して、まるで……
「クリスマスケーキの上にいるみたいな気分」
この観覧車は、その大きなケーキの上の飾り? ついそんな想像をして、ふふっと佳乃が笑ってしまう。彼も喜んでくれているかなと、向かいのシートを振り返れば、
あっ、あれ? 最初は外の景色に「ほお〜」とか「へえ〜」とか言って、しきりに喜んでいたはずの天動の顔が、いつのまにやら引きつっている。そういえば、途中から口数が少なくなっていたような。
「お、思ったより高い位置まで上がるんですね、これ……うわあっ?」
ガタンと何かの弾みでゴンドラが揺れて、思わず天動が悲鳴を上げる。
「ごめんなさい! もしかして、高い所が苦手でした?」
「え、いや、はい……しばらくしたら、落ち着くとは思うんですが」
こわばった笑みをぎこちなく浮かべる天動に、ああ……こんな時まで気を遣わせてしまっていると、何だか申し訳なく感じる。気を取り直して佳乃が、
「わかりました、じゃあ、天動さん。
外じゃなくてこっちを見ててください」
と用意していた物を取り出した。ラッピングされた箱を、彼の代わりに開けてやると、それは懐中時計のプレゼントだった。手彫りで彫金された白猫と黒猫が、仲睦まじく寄り添っている。その蓋を開け、チリチリとリューズを巻いてやると、再び針が時を刻み始めた。
「手巻きのアンティークですけど、
天動さんなら古い物も気に入るかと思って」
「ありがとう……とても可愛いです。大切にします」
高い所の恐怖も忘れて、天動はその贈り物を手に取る。ようやく気分も落ち着いてきて、今度は彼の方から佳乃にプレゼントを手渡した。
「わっ、観覧車ですね……綺麗」
手のひらに乗るぐらいの小さな置物に、佳乃が思わず声を上げる。こちらはオルゴール式になっていて、天動がスイッチを入れてやると音楽が鳴り、そのゴンドラに順番に灯りが点った。
さっき想像した、ケーキの上の飾りのイメージがふと重なる。この小さな観覧車の小さなゴンドラのどこかにも、また小さな自分たちがいて笑っているような、そんな気がした。
「……ありがとう、大事に部屋に飾りますね!」
互いのプレゼントを交換し終わった後、佳乃が改めてこう提案する。
「それでね……記士郎くん、
って、呼んでもいいかな?」
「えっ」
唐突に下の名前で呼ばれて、天動が戸惑い、つい顔を赤くしてしまった。佳乃の方は慌てて、
「その、友達とかには元々こんな感じだし、
いつまでも他人行儀なのも変かなって」
いつの間にか、ですますから口調も親しげなものに変わっている。そんな変化を天動も敏感に感じ取って、
「ええ。じゃあ、私は……佳乃さん」
「わ、私に合わせなくてもいいんだよ!?」
2人は笑い合って、それからちょっぴり照れくさそうにまた外の夜景に目を遣る。
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担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月12日
参加申し込みの期限
2016年02月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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