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ある霧の向こうの
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五十士 柊斗
は霧の中、誰かと手を繋いでいることに気付く。知り合いではない。見知らぬ女の子だ。
相手も手を繋いでいるのが柊斗だと気が付いたらしい。
「え……え? ここは……って手がっ」
手を繋いでいることに驚いて、女の子が手を離す。その途端、柊斗と女の子の足元に黒い穴が生まれた。
「ひゃあっ」
穴が開いたことに驚いた彼女の手が、柊斗の手に縋り付く。再び手を繋ぐと、穴は塞がれた。
「も、申しわけありませんっ……び、吃驚してしまって」
彼女はしゃがみ込んで言った。動揺は収まらぬ様子だったがそれは仕方がない。誰だって足元に急に穴が開いたら驚いてしまう。
柊斗も驚いたのだが、とりあえずは自己紹介を。お互いの名前を知らない限りは不便なことこの上ないからだ。
「大丈夫かい? 俺は
五十士 柊斗
。君は?」
「私、エリューシアと申します」
女の子、
エリューシア・セリアン
は一度大きく深呼吸してから、そう名乗る。
「ここから出るには……どうしたら良いのでしょうね」
エリューシアは立ち上がると、周囲を見回す。柊斗も彼女に倣って見回すが、森であるということしか分からない。寝子島なのかも不明だ。
「この光が……道標なのでしょうか」
エリューシアの指先が示すのは、白い光だった。線のような白い光は、森の奥へと続いている。
「この光を辿って進もうか」
2人は光を辿って歩いていくことにした。勿論、手は離さない。歩いている様子を見るに、柊斗の方が運動に慣れているようだ。それが分かり次第、柊斗は歩みをエリューシアの歩幅に合わせた。体力の消耗を危惧して、適度に休憩を取って。
(あんなことはもう、二度と)
男性と手を繋ぐ。そんな経験は今までにいくらあったのだろう。幼少の頃ならともかく、物心ついてからは無かったのではないか。
なぜこの非常事態においてそんなことを考えてしまうのか。それはエリューシアの意識が、繋がれている手に集中しているからに他ならなかった。何があるというわけではないが、やはり緊張してしまう。
そんな意識を手に集中していた最中、突然エリューシアの足元から岩が隆起してきた。
「きゃっ……!」
バランスを崩して倒れそうになり、エリューシアは思わず目を閉じる。しかし地面に転びはせず、予想した痛みも無い。
ふわりと抱き止められたのを、エリューシアは知る。
「申し訳ありません、あのっ」
顔が熱い。真っ赤になっているに違いない。
「あ、ありがとうございます」
恥ずかしそうにしつつも、柊斗へお礼を伝える。
「ここは岩が隆起してくるみたいだ。手を離さないよう、慎重にゆっくり進もうか」
柊斗の提案に、エリューシアは頷く。
進んでいくと、沢山の蛇がいる地帯に出た。エリューシアは思わず身を竦ませる。
「静かに、そっと通れば刺激しなくて済むかもしれない」
黙って頷いて、エリューシアは柊斗の手をぎゅっと握る。それに応えるように、柊斗もエリューシアの手をきゅっと……痛く感じないよう、そして離れてしまわないよう、握る。
2人、声を立てずにそっと歩く中、それでも襲い掛かってきた蛇は少数だった。
襲い掛かってきた蛇は、柊斗の反射神経により、叩き落される。柊斗に何故こんなことができるかと言うと、母親のおかげだった。咄嗟の時の身体の動かし方を教えてくれた母親に感謝しつつ、柊斗は手を離さず先に進んだ。
その時――。
「エリューシアさん!」
静かに、と言ったはずの柊斗が叫び、エリューシアの手を引いて抱き寄せる。
一瞬、何が起こったのか、エリューシアは分からなかった。柊斗の背中の向こうに毒蛇が見えて、ようやく状況を知る。
「柊斗様!? 柊斗様!」
毒蛇に咬まれた患部が見る間に黒く染まっていく。内出血で赤紫色になる、そんなものではない。黒く、細胞が死んでいくのだ。
その様を目にして、エリューシアの表情は蒼白になる。
「私なんかを庇ったばっかりに……! ごめんなさい、ごめんなさい……」
涙は頬を伝って地面に吸い込まれる。
「エリューシアさん、大丈夫だよ」
柊斗は、痛みをこらえて笑顔を作る。
「だから、泣かないで」
無駄だとは分かっているが、エリューシアは何もせずにはいられなかった。ワンピースのスカートを手で裂き、咬まれた所にきつく巻いた。
「戻れた、のでしょうか……」
少し呆然としながら、エリューシアは呟く。石碑のあった森は何処にも無く、見慣れた景色だ。
はっと我に返って、柊斗の傷口を見る。そこは壊死しているはずなのだが、なんとも無いようだった。夢だったのだろうか。
たとえそうだとしても、とエリューシアは繋いでいた手を離す。少し名残惜しい気持ちもあったが、柊斗と向き合った。
「ありがとうございます、沢山助けて頂いて。私ひとりでは……心細くて挫けてしまったと思います」
それ以前に、怪我ばかりしていただろう。きっと、岩が隆起した所でも、毒蛇の所でも。
もしかしたら、この寝子島に戻って来れなかったかもしれない。
「柊斗様のおかげです」
エリューシアはふわりと笑う。安堵のためか、目尻から涙がひとしずく、零れ落ちた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月18日
参加申し込みの期限
2014年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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