this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
土曜日は島外で
1
2
3
4
5
…
7
つぎへ >>
左右に開いた扉の先に足を踏み出すと、纏っていた電車独特の熱気が霧散して、すっと冬の外気が全身を冷やす。
日暮里駅に着いた
恵御納 夏朝
は、一度ふるりと肩を震わせて息を吐き出すと、待ち合わせの場所へ向かう。友人——
八神 修
は、夏朝が着用しているものとよく似た、猫耳のついたフードバーカ姿で彼女を待ち構えていた。
「お揃いだね……」
夏朝はハンドパペットの「ハルくん」に、修の顔を覗き込ませながら言った。
奇しくもそうなったが、修はフードを脱いでいるし、近頃は友人同士でお揃いのコーディネートを楽しむ若者が増えているから、そこまで注目はされないだろう。
とにかくこの独特のファッションから分かる通り、彼らは猫好き仲間だった。
二人が今日ここへ遊びに来たのも、それが理由である。
駅から歩いて数分、夕焼けだんだんと言う名で親しまれている有名な階段を降りて、昭和レトロな雰囲気、猫のいる街並みが広がった——。
それが二人の目指していた『谷中銀座商店街』だ。
「さすがに12月は、外の猫さんは少ないかな……」
夏朝は着いて早々、ソワソワしながらそんなことを口にしていた。
——谷中銀座商店街は、猫商店街である。
スマートフォンでこの情報を知ってからと言うもの、ここへ遊びに行きたい気持ちは抑えがたいものだったのだ。
「でも猫のグッズは有りそうだ。ほら、あの雑貨店——」
修は友人に自分の見ているものを示してやる。この商店街は地域猫が多いことも一つの売りにしている為、猫をテーマにした店だけでなく、一見関係の無さそうな店にまで猫の商品の取り扱いがある。——修は落語専門店にまで猫の商品がある事に脱帽していた。——そんな訳でここはまさに猫好きの天国。
「素敵なものがいっぱいある!」
と、夏朝は幾つもの店を回りながら、終始目を輝かせていた。
修は「男がこういうものを持つのはちょっと躊躇われる」と考えていた為、手を伸ばしても購入には至らなかったが、夏朝がヌイグルミにバッグにとショッピングを楽しむ様を微笑ましく見守り、散歩を満喫していた。
しかしそんな彼にも、躊躇なく購入出来る商品が一つ。
二人は判子店で足を止める。
「どの猫さんはんこも可愛い……!」
と、夏朝が喜んだ通り、この店の判子は、文字に加えてユルい動物イラストが遊び心を添えた、判子屋には珍しい若者向けの店だった。
これなら高校生の彼らでも気軽に楽しめそうだ。
イラストの柄は猫だけでなくパンダやウサギなど様々で、オリジナルの判子も作れるようだ。
「よし、『新聞部』と『射撃部』でオーダーだ」
修が思い立っていると、夏朝も一緒に商品を購入する気になったらしい。
「『恵御納』ってはんこに名前入れてもらおうかな」
「折角可愛い判子だしローマ字で作るのも捨てがたいな」
「じゃあ『KA-SA』で、対のはんこも作って——」
* * * * *
購入の思い出ごと詰まった買い物袋を片手に、彼らのもう片手には食べかけの焼きドーナツが握られていた。
このチュロスのように縦長のドーナツもやはり、猫——の尻尾——がモティーフになっていた。トラ柄だったり、肉球の焼印がついていたりと目にも楽しいものだったが、二人は夢中になっていたから、すぐに食べ始めてしまった。
「しまった、食べる前に写真撮れば良かったか」
修はハッと気づいてから逡巡し、残り一口を慌てて口に突っ込むと、空いた両手で夏朝がドーナツを口に運ぶ様子をぱしゃりと撮影した。背の低い彼女が猫耳のついたパーカー姿でぱくぱく食べる姿は、小動物か妖精のように愛らしく様になっている。
「良い感じに撮れてるぞ。さ、もう一枚」
そうして二人はドーナツを食べ終えると、夕焼けだんだんを今度は昇り始める。
商店街の店はめいいっぱい楽しんだし、日も落ちかけで、どちらともなく帰宅の雰囲気だった。
「猫さん、あんまり見れなかったね。お店の中に入ってたりするのかな?」
「冬でも外の猫も必ず居ると思うんだ。冬は餌も少ないだろ?
だから、これを察知するかもだしさ」
修は持参していたマタタビの枝と猫の餌を出して、夏朝に見せる。
「日の当たるところにいそうだ」
と、彼が振り返った時、二人の足元に変わった柄の猫が現れた。
「大きな猫……ここのボスかな。お邪魔します」
「こんにちにゃー!」
夏朝がハンドパペットのハルくんの口をパクパクさせると、猫は興味深げにじっと二人を見上げる。
修は餌を手に乗せて、猫の前に差し出した。
「ほら、お食べ……」
彼の声を聞いて、どこからともなく無数の猫たちが集まってくる。気づけば二人は猫に囲まれている状態だ。
階段に座り込んでマタタビの枝を使っていた修は、すっかり猫たちの座布団と化している。
それでも嬉しそうに
「キャットタワーな俺だ」
と言う彼に、夏朝はクスクスと笑いを漏らす。修と一日を過ごせて嬉しいと、改めて思った。
「谷中、良い所だね……機会があればまた来てみたいな。
八神君、今日は本当に、ありがとう!」
「俺こそ楽しかった。有難う」
真っ赤な夕焼けが夏朝を背後から照らす。
修のカメラがシャッター音を響かせた時、フレームの中には夏朝の溢れるような笑みが収まっていた。
1
2
3
4
5
…
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
土曜日は島外で
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月19日
参加申し込みの期限
2016年01月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!