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霧の妖精のいたずら ~寝子島の青空を取り戻せ!~
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【戦闘〜星ヶ丘〜】
星ヶ丘にある公園の真ん中ではキャンプファイヤーで使われるような井桁の焚き火が燃え盛っていた。
「ふ〜、なんとか火がつきましたね!」
スキーウェアで身をかためた
椿 美咲紀
は火に手をかざしながら息を吐く。じわりと届く温かさが心地いい。
濃霧のせいでつきにくかった火も一度強まれば立場は逆転する。周囲の温度が上がり、外から見ればここだけ霧が晴れたように見えるかもしれない。
そんなところに新たに二つの人影がさした。
「待たせた。一人で大変だっただろ。ありがとう」
「こんにちは」
同じようにスキーウェア姿の八神と常闇が大きいバックを持ってあらわれる。
「全然大丈夫なのです。もう一つの方も準備済みですよ」
答える椿もいくつも白い小袋を入れたビニール袋を掲げて見せた。
「よし、あとは作戦通りにいこう」
八神は持ってきた手製の松明を焚き火にかざし火をつける。
そして少しだけ緊張を見せた椿に対して穏やかに語りかけた。
「霧の正体は細かい水。吸えば良い。熱すれば良い。乾かせば良いのさ。やりようはいくらでもあるんだ。大丈夫」
「は、はい! そうですよね。頑張ります!」
「……了解」
三人は打ち合わせ通りに動き出した。各自まずは風上へ、霧の濃いほうへと慎重に歩き出す。
妖精を探し出すために。
天宵川のそばを漂うターゲットを真っ先に発見したのは常闇だった。
かすかな動きがあれば補足できる狩人のごとき視力を持つからこそ、白く霞む光景の中で人影を見つけ出せたのだろう。
「見つけたわ。これから誘導します」
スマホで八神に連絡を入れたのち、常闇は足音も立てずに間を詰める。その様はまさしく猫科の猛獣のようだ。
指先から放たれた鋼の糸が妖精を切りつける。手応えはなかったが、それは予測済み。注意を引き付けることができればいい。
案の定、妖精は常闇を認識したらしく近づいてきた。口笛でも吹くかのように霧を放つ。
俊敏にかわし、一定の距離を保ちながら攻撃と回避を繰り返した。
見えない蜘蛛の糸で絡めとるように。
公園では八神が炎を背にして待ち構えていた。右手には松明、左手に傘をもって。
常闇は舞うように妖精にまとわりつつ、八神の前まで誘導する。
「言葉が通じるか分からないが……。大人しく霧の放出を止めて本来の世界に帰ってもらえないだろうか」
八神は妖精に向かって静かに語りかけた。その瞳には哀れみすらたたえている。
妖精が自分の意思で寝子島にあらわれたとは思えなかった。本来存在しないはずのこの世界に生み出されたのか、呼び出されたのかは定かではない。しかし全ては神魂の影響だろう。
だとすれば、妖精自身も被害者ではないだろうか。
八神の心を知ってか知らずか。妖精はほんの少しだけ目を細めたが、行動は変わらなかった。猛烈な勢いで霧を吹きつけてくる。
傘で霧の本流を受け流しながら、八神は唇をかみしめた。
そうだ。分かっていた。
彼女たちはその本質のままに存在しているだけ。それを迷惑と考えるのは人の都合であって、妖精からすれば理不尽な言葉だろう。鳥に飛ぶなというようなものだ。
「では致し方ない」
時計回りに移動しながらタイミングを計る。常闇とともにけん制しながら、妖精の背中が焚き火に向いた時に指笛を吹き鳴らした。
「え、えーーーい!」
焚き火の陰から飛び出した椿が綺麗なフォームで紙袋を投げた。常闇も妖精の死角からアンダースローで袋を投擲する。
素晴らしいコントロールで妖精の頭上に届いた瞬間に八神がろっこん『分解』を発動。紙袋が四散し白い粉が振りまかれた。
生石灰と小麦粉が。
周囲にパンを焼くような匂いが広がる。
生石灰は水分と反応して数百度の熱を発し、小麦粉は水分を吸着する。どちらも微細な水の塊である妖精にとって、身を削る毒だった。
力が抜けたように跪いた妖精は、まるで全力疾走した後のように肩を上下させる。
「……もう勝負はついている。元の世界に戻ったほうがいい」
三人で囲みながら、八神は最後の通告を発した。しかし妖精は何の感情もない瞳で虚空を見つめる。
言葉が通じないのか。それとも意思そのものが希薄なのか。
妖精は徐々に輪郭を崩し最後に霞のように拡散して消えさった。
後に残ったのは生石灰と小麦粉の残骸。そしてうっすらと湿った地面だけ。
「なんだかちょっとだけ、可哀想な気がしてきました」
椿の言葉に八神は頷きかけて思いとどまった。
やれることは全てした。何度も話しかけて平和的な解決を模索した。それでもダメだった。
全ての作戦を考え実行に移した自分が同情してはならない、と思ったのだ。
そんな八神の気持ちを感じたのだろうか。
宵闇は静かに二人へと告げた。
「……彼女たちの世界へ帰ったのかもしれません。消えたのではなく」
椿は目を大きく見開いて常闇を見つめたあと、力一杯頷いた。
「そうですね、そうかもしれませんね!」
「……ああ、そうだな。そうだといいな」
つぶやく八神に、椿はほんの少しだけ固いが明るい表情で天を指差した。
「シュー君! ちょっとだけ太陽が見えてきましたよ!」
「ああ。だが完全に晴れたわけではないか。一体だけとは限らないしもうしばらく探索しよう」
「そうですね」
沈んだ気持ちを押し隠し、三人は再び妖精を探すために散らばった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月17日
参加申し込みの期限
2016年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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