this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~実験島ネコジマ
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
【一幕のショウ】
それがたとえ、目の前で陰惨な最後を演じ切ったマジシャン……
ロベルト・エメリヤノフ
であっても。
七緒 璃音
が止むにやまれずながらに、自ら選び取った死であっても。彼らの命が途切れることで輝いた鮮烈な光が危ういところで着ぐるみたちを吹き飛ばそうとも、
日暮 ねむる
にとってそれはいずれも等しく、許容することはできないものです。
(僕は……どうなったって、構わない。でも、みんなは……)
ねむるもいくつか、戦うための技能には覚えがありました。けれどいくら銃弾を正確に急所へと撃ち込もうと、仲間の死をことごとくに拒絶してやるには、そんなものでは到底足りません……故にねむるは欲しました。渇望、と表現しても良いほどに。
力を。
手の中に、ひんやりとした感触。一本の注射器が彼のもとに渡ったことは、言わば天運ではあったのかもしれません。
「わ、わああああああッ!」
「!!」
再びの出現、追走を始めた着ぐるみたちに追われる
後木 真央
の姿を見つけた時、ねむるは心を決めました。
「危ないッ!」
「……あっ、ねむるちゃん!?」
瓦礫に身を隠し伺っていた機を打ち捨て、飛び出します。小銃をフルオートで掃射、マガジンが空になるまで薙ぎ払うと、それを投げつけながらに背中のショットガンを引き抜き、流れるようにグリップを前後にスライド。距離を詰めながら連射し散弾を浴びせつつ、真央へと駆け寄ります。
「後木さん、ケガは無い? 大丈夫、僕が助けるから……」
「ねむるちゃん、後ろ!」
「ッ、ち!」
振り向きざま、背中から腹部へかけ、切れ味鈍い包丁を叩きつけられる痛みには、覚悟を決めた甲斐あって、どうにか耐えることができました。銃口を狼の顎の下へ滑らせトリガーを引くと、赤く衝撃が飛び散るのも構わず、ベストに挿しておいたスモークグレネードを取り出し、手早くピンを抜いて後続の群れへと投擲。ぶしゅう、と空気音とともに、煙幕は瞬く間に広がり、周囲を白く覆い隠していきます。
「……逃げて。後木さん。ここは僕が食い止めるよ」
「ねむるちゃんも一緒に行くのだ、きっとあっちの灯台に行けば修ちゃんとか夏朝ちゃんとかみんないると思うのだ、だから一緒に……ねむるちゃん? ねむるちゃん……!?」
もうもうと噴出した白煙は、霧のように立ち込め真央もろともにあたりを包み込み、やがて再び、ねむるはひとりきり。
「いいんだ。行って……僕は……」
それでいいと、今は思います。そのほうが、巻き込まずに済みそうです。
まだぼんやりとした痛みはともかく、脇腹の傷は思いのほか深いようで、四肢に力は入らず、がくりと膝をつき、とくとくとこぼれ落ちる赤を抑えつけ……もたらされるのは着ぐるみどもによる直接的かつ瞬間的な死か、あるいは確実かつ緩やかな失血死か。
手から滑り落ちた散弾銃ががしゃり、と地へ落ち、ねむるはポケットの奥へしまい込んでおいた注射器を、手のひらの上へ。
FO/X-6196『インターフェロン・コラプター』。付随していた資料にはそんな単語と、ウィルス兵器としての類稀な性質や効能、そして危険性についての、詳細な説明書きが列記されていました。もっともその仕組みや過程はねむるにとってさしたる意味は無く、自身の被る副次的作用すらも考慮に値せず、求めるものはただひとつの、結果です。
「……どの道僕は、死ぬ。なら、やれる事は全部、試してやるさ。それでみんなを、助けられるなら……」
先端のキャップをくわえて外し、いささかに震える手で狙いを定め……太く長大なニードルを、深く。胸へ。
「魂ぐらい、くれてやる」
毒島 虹子
は、憤慨します。
今にも無残に殺されてしまいそうな、殺伐としたこのシチュエーションに対する苦言ではありません。
「……はぁ……もう。無粋も無粋、なんて、つまらない世界なのでしょうか」
彼女が物申すのは、言わば、この捻りの無さについてです。
虹子がファンを自称するMFS! は、思えばこれまで必ずと言っていいほどに、設定された状況やテーマがあり、巻き込まれた人間たちの心の在りよう、その奥底に眠る本質を引き出すような、そんな試みが見え隠れしていたように思えます。
「私が好きなのはあくまで、殺害や殺戮という局面において見えてくる葛藤や、発狂や、裏切り、愉快な悲劇……そういったものですのに。彼女がいなくなった途端、この体たらく……はぁ。ただ人が死ぬだけだなんて、味気無さすぎ! ですわぁ」
冒頭のあの声によるなら、これまでの番組において、虹子の求めるようなテーマを考え……あるいは提案していたのは、他ならぬストーリーテラーの彼女だったのでしょう。思い返せばいつだったか、番組について虹子がそれとなく
尋ねた
後に、程なくして、まるでリクエストを受けたかのように
似通ったテーマが採用された
こともありました。もしかしたら彼女なりの、ファンサービスのひとつだったのかもしれません。
「そんな彼女も、今回はいないようですし……たとえば、『愛する人を手にかけなければ、自分が助からない』! とか、そういった趣向を凝らしていただかないと。ああ、憤慨だわ!」
ぷりぷりと愛らしい仕草で、小さな怒りを振り撒く虹子……けれど、ふと。
「……あ。そうですわ♪」
元より、司会者が自身の欲求を満たさなくなれば自ら取って代わろうと、そんな風に画策していたこともある彼女です。その考えに至るのは、必然であったことでしょう。
「無粋な番組に、私が華を添えて差し上げますわぁ♪」
せっかくの招待、いかにしても楽しまなければ、損というもの。
虹子はどこか、自分を見ているであろう誰かへ……視聴者たちへと向け、茶目っ気たっぷりに。ぱっちり! ウィンク……そしてすぐにも、ころりと一転、恐怖で引きつった表情を浮かべてみせると、
「きっ……きゃああああああッ! 何ですの、これ……!? いや、いや! 死にたくない、嫌よ、こんなの……あああ、助けて、助けてぇ! いやァ、こんなの嘘よォッ……!!」
錯乱し切った悲劇のヒロインは、物語へと確かに、視聴者の胸へと訴えるような、哀れの色を添えることでしょう。
「ぐ……ううゥ」
身体が爆裂しそうな感覚。ウィルスは瞬く間にねむるの身体を駆け巡り、過剰に加速された代謝は傷を見る間に塞ぎ、
「う、あ……ッ、くそ! 意識が、飛ばされそうだ……!!」
うっとおしくたかる着ぐるみたちを殴りつけて瓦礫の壁へめり込ませ、踏みつけて砕き、影も残さないほどの高速移動で背後を取り、頚椎を締め上げぼきりとへし折り。理性の大半を糧として得た爆発的な戦闘力は、けれど単純な身体能力の向上に留まりません。
「っ、が!」
どどど、と一連の銃弾が背中へと食い込み、背骨を砕かれるも、即座に修復。傷口からはずるり……ずるりと、
「あ、あ う、あああ うあああああああああッ!!」
まるで、蠢く蜘蛛の足のような。黒々とした触手は真っ直ぐに伸びて、熊の胴部をあまりにも容易く貫き、斬り裂きました。
異形の兵器と化したねむるにもたらされたのは確かに、力です。恐るべき戦いの権化として、このまま一方的なほどの殺戮は続き、やがては島に動くものが何ひとつ無くなるまで、己を、仲間たちを害する敵どもを、駆逐し続けるのでしょう……その過程において、彼自身が守ろうとしたものまでも、この触手でバラバラに引き裂きながら。
「ま、ずい……、これじゃ、このままじゃ……、ッ!?」
意識の残るうち、なるべく人の寄り合う灯台からは離れようと、暗がりのほうへ移動し……そのさなかに、目の前へと、現れたのです。彼女が。
虹子が。
「ひッ、いや、いやあァッ……化け物!! 来ないで、私に、近づかないでぇッ!!」
「……違う、僕は……守ろうと」
どが、と頭へ叩きつけられた木槌に、倒れ込んだねむるは両手を突きながらも、背から這い出た触手は彼の意思とは無関係な報復を虎面へと繰り出し、胴を輪切りに切断します。
再び前へと歩き出すのにも、その動作に、ねむるの意思はもはやひとつとて介在しません。行く手に見える着ぐるみらを残らず屠りながらに、彼は歩を進めます。彼女へと向かって。
「に、げて……逃げてくれ、お願いだ…………ああァ」
「いや、来ないでぇ!! 死にたくない、死にたくない、死にたくない……死にたくっ」
侵食の度合いを深めるウィルスは彼の左腕を黒い異形と変え、そこから放たれたまばゆい光条は、着ぐるみたちを焼き尽くしながらに伸びていきます。
ねむるの戦いは確かに、多くの敵を葬り去り、仲間たちにも決して、少なくない時間を与えたことでしょう。おかげで救われることになる命だって、あるかもしれません。その末に自身は命を落としたとて、後悔はありません。
けれど代償として意識を丸ごと手放し、目の前の少女へ理由も無く触手のひと撫でを浴びせるなど、当然のこと、彼が許容するはずもありません。
「…………ここまで、だね」
今や黒く硬質化した彼の胸元が、ごうん、と開いていき……覗く青白い結晶は、明滅する彼の命そのもの。コアです。
「ひ、あッ……」
「大丈夫。おびえないで……もう、終わるから」
背を裂いてばりりと増えた触手が引っかけ拾い上げたのは、転がっていた散弾銃。ねむるは未だ自由になる右手でそれを受け取ると、輝きを放つ自身の核へと銃口を添えて、
「僕にも……少しは、守れた、かな」
トリガーを引きました。
ど、という腹に響く発砲音。傾き、やがて倒れ行く、異形と化した少年へ。
(……あら。あなたに引き裂かれるのも、演出としては、悪くありませんでしたのに)
錯乱を演じながらに、虹子は心の中で、そう笑いかけます。虹子の存在、その演技は、悲劇のヒーローたる彼の驚くべき変異と活躍へ、葛藤と苦悩というスパイスを与え、見応えのあるものへと昇華させたことでしょう。
この上は自分もまた、ふさわしい最期を迎えるのみ。虹子はポケットへと手を入れ、濃い紫色の液体が満たされたガラスの小瓶を取り出すと、外した蓋から中身を覗き込みます……あまりにもお見事、迫真の、恐怖からくる諦めの感情を顔へ滲ませながら。
「もう……もう、お終いだわ。何もかも……食べられて、死んでしまうだなんて、そんなの……私は、嫌」
そして一気にあおり、液体を飲み干し。
「ああ。これで、ようやく……」
虹子は虚空へと、晴れやかな笑みを。
すぐにも再び、殺到した狼たちは虹子へと食いつき、食い千切り……毒薬は散り散りとなった彼女の肉体、その隅々にまで染み渡り、噴き出した血飛沫は気化して瘴気のごとく紫色のガスへと変化し、着ぐるみたちを、伏したねむるを、そびえる灯台までも。もろともに全てを腐食させてぐずぐずと蝕み、そして、散っていきました。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~実験島ネコジマ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月14日
参加申し込みの期限
2016年01月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!