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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~実験島ネコジマ
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【繋ぐ】
灯台は、誰もが良く知る灯台とは少々、その趣きを違えるようです。数度に渡り、不可思議な色で、そして凄まじい光量で迸った閃光は、周囲へ無数に群がる着ぐるみたちをことも無く、まるで焼き清めるかのように消し飛ばしました。
山田 勘三郎
や、
ナタリア・シシロヴァ
、
サキリ・デイジーカッター
や……彼らの死に伴うこの輝きが、少なくともこの状況における数少ない救いではあるのだと、
七峯 亨
は理解しました。
「悪趣味な趣向だぜ……まったく、よ!」
小銃のトリガーを引き絞れば7.62mm弾は容易く熊面の着ぐるみ、その頭部を貫通し。背後から振り上げた肉切り包丁にはぐるりと反転、針金でバレルの先へとくくりつけた刃……収束する光が形作るそれを銃剣とし、薙ぎ払って両断。間髪入れず、後方から届く掃射を灯台で遮蔽しながら、頭部を狙撃。
原理不明の灯台、などと名付けられた不可思議な光が先ほどに作り出したわずかな時間、それがここにきて活きています。亨は呆けることも戸惑うこともなく、まず真っ先に、そこらへ打ち捨てられている同型の小銃から弾倉をかき集めました。そのうちのいくつかは、灯台内部の螺旋階段を上った先、発光部の頂上へと据えて置き、手にした銃からはボルトハンドルを引いて薬室の一発を引き出し、ポケットへ収めておきました。
予感がありました。この一発が、最後に自分を救うのだろうと。
「ホント、悪趣味だよNE! でも、これ見てる人! 俺の生きざま、しっかり目に焼き付けてみなさぁん!!」
志波 武道
があえて選んだ武器は、この場にはいささかそぐわないようにも見える、香水瓶でした。激しい立ち回りにも落してしまわないよう、ハンカチで右手へ縛り付け、強烈な圧迫感を伴いながらに振り下ろされる木槌を潜り抜けながらに、ぷしゅ、と噴霧。一転して、まったく無害な猫型の着ぐるみへと姿を変えてやると、続けざまに左の手刀を狼の足へと突き入れ、動きを止めていきます。
この香水にまつわる話を
兄
から聞いていたのは、武道にとって幸運だったことでしょう。見つけるなり、扱い方はすぐにも分かりました。
同時に、戦いのさなかにあってふと、思い浮かべます。いつも凛として、何かと頼もしい彼女の佇まいと、そして時折見せる、照れくさそうなあの微笑みを。
「初詣のためにと思って用意した、紋付き袴が死に装束か。悪くねェ……ついでに好きな女と背中合わせに戦えりゃ、もっと上等だったんだがな」
「ああ……確かに、同感だ、亨君。といっても、俺だって、ただで死ぬつもりは無いんだゼイっ!」
武道が香水を噴霧して至近の敵を無力化し、亨が遠距離の敵を狙撃。赤錆びた包丁の一閃が武道の脇腹あたりを削り取るも、ろっこんによる反攻の突きで麻痺させながらに体を入れ替え、亨の光銃剣が横薙ぎに狼の上半身を吹き飛ばし。腕に機関銃の一発を受けながらも亨はカウンターで銃弾を叩き込み、迫る新手の鼻先へ武道が香水瓶をひと吹き。
「痛ッ……! いくら斬られても、撃たれても……俺は、抗うことを諦めたくない。限界まで……!」
「ぐ……っ。ま……やれるだけ、やってみますか。そんで最後は、華と散ってやるさ!」
誰もがごくはっきりと、自身の死を連想していたことは確かです。
けれど、少なくともふたりには、早々の諦めなど遠く無縁なものでした。
戦い続け、傷を負い、乱戦のさなかに亨とははぐれひとりとなっても、武道は抗うことを放棄しません。
つまりは香水瓶とろっこんによる敵の無力化、そして彼なりの思考による考察です。
(……見てる人……誰がこれを、見てるっていうんだ? 視聴者……MFS! その視聴者か? 試験放送……)
ぐあ、と大きく振りかぶ被った木槌。虎顔の開いた口、牙の並びへと目がけて香水を噴霧し、姿を変えた猫型着ぐるみの肩へ静かに、ぽんっと手を乗せて。
(にーちゃんが行ったって、博物館……倉庫だったか? そこに収められてたのは、番組のための小道具……? 試験放送……道具や機材のテスト、ってことか? 小道具。FO……フリーキー・オブジェクト? これがテストなら……もっと大規模な放送、本番があるってことに)
ど、どん、と背中へいくつかの衝撃と熱を感じ、身体はぐらつきながらも、武道は倒れず。気付けば空になっていた香水瓶を手から外し、紫煙たなびく機関銃を構える熊面のど真ん中へと投げつけて隙を作り、彼は身を翻します。
灯台の向こうへと足を運びながらに、苦笑いが浮かびました。
(俺も、斗南君のことは言えないな……)
灯 斗南
が自ら孤独を選び取ったことも、今なら理解できるような気がします。自分の死にゆく様をあえて誰かにさらしたくは無いと、今なら分かる気もします。
それに、思うところもありました。
(……ああ。腕が、痛い)
未だ消えてくれない、
左腕の痣
。自身の選択による結末。あの無力感。痛むのは今日に負ったいくつもの決して浅くは無い傷ではなく、左腕と、そして胸の奥底。
空を、見上げます。真っ暗な空を。
(見ているか。聞いているのか)
その向こうで、今も自分を見ているのかもしれない、誰かを。視聴者を。
(……こうまでして、この悪趣味な番組で、視聴率を稼ぎたい理由とは、何なんだ……? 番組を作り続ける理由とは……)
再び、今度は右足のふくらはぎへ衝撃。食い込む銃弾がもたらす、膨大な熱と痛み。けれど武道は背後の熊顔を確かめるでもなく、進み続けます。
足を引きずりながら、思います。それでも自分のこの行いに、全く意味がないわけではないはずだ、と。
自らの選択によって、誰かが不幸を被ることもあれば、救われることもあるかもしれません。少なくとも今、彼は、笑うことができました。見ている誰かに、伝えることができました。
気付けば足場の端へとたどりつき、眼下には打ち寄せる、黒い波。
「俺は……諦めなかったよ。限界まで」
徐々に全身の感覚は薄らいで、痛みはやわらぎ、左腕の疼きすらも遠くなっていき、
笑顔だけ……覚えておいてくれ
武道の身体は揺らぎ、傾いて、やがて暗く、そして月明りに照らされほのかに赤い波間へと、真っ直ぐに。消えていきました。
灯台の頂点から見下ろす舞台は、単なる瓦礫の山であり、そして確かに、そこかしこに目に馴染む島の名残が見て取れます。
亨はこの場へあらかじめ据えておいた弾薬の全てを使い尽くすつもりで、狙いをつけては狼の胸を撃ち貫き、虎面の牙を、腕を砕き、銃を向けた熊の脳天に穴を開け。ご丁寧に灯台を登り追ってくる輩には、銃剣を翻し袈裟斬り、斜めに真っ二つ。切り開いてやりました。
いよいよもって追い込まれたと、彼はもちろん理解しています。眼下を嫌になるほど埋め尽くす着ぐるみたちを見れば、理解せざるを得ません。その上で、彼は口元に笑みと皮肉を貼り付け、言ってのけました。
「悪くはないさ。死に方選んでられるうちが華、ってね」
ぴん、と親指で弾いた銃弾、ポケットに収めておいた最後の一発。軽いマガジンはもはや給弾という唯一の仕事を止め、光剣を振るいあの群れの中へと突撃するのも、少々野暮な終わりに思えます。
「おまけに、上等な死装束付き。これ以上にゴネちゃ罰が当たる、そうでしょう? 姐さん」
斬り付けた光剣の軌跡の向こう……まぶたの裏へと蘇る、彼女の顔。果実のように真っ赤に染まった頬や、敏感肌を突いてやった時に上げた可愛らしい鳴き声とか、竹刀を構えて対峙した時の、ぴりぴりとするような恐ろしさ。凛々しさ……彼女の、全て。
叶うなら、背中を預けることができたなら。そう思わずにはいられずとも。
「想いひとつ。そう、都合よくはいかんさ……」
不意に、そんな思考を切り裂くような、耳障りな音。甲高く泣くような、やかましい駆動音。まったくの唐突に、死角の暗がりへと潜んでいた、狐面の小柄な着ぐるみ……手にしたチェーンソーがいかに自分を破壊するかを、亨とて当然、想像しないではありません。
それでも、彼は。
「そう。俺にしちゃ、上等だ」
死に方は自分で決める。これは諦めではなく、彼にとっての花道なのだと、そう信じて。
連なり巡る刃が身に届くよりも早く、光の刃を自らの腹へと突き刺し、
「地獄の底で、また愛します。咲さん」
沈み込む身体に任せ、引っかけた親指で、トリガーを押し込みました。
その笑みは、命尽きる瞬間までも、彼女へと捧げるものとしてあり続けました。
「…………これは!?」
矢萩 咲
の全身を稲妻のように突き抜けたのは直感で、そして悲しくも、確信でした。
視界を埋め尽くすほどの、強烈な光。二度、輝いたそれが、目の前の敵……今まさに、四方八方から振り下ろされようとしていた肉切り包丁を吹き飛ばし、その持ち手たちをことごとくに消滅させ、周囲へとにわかに、ごく短い静寂を呼び込みます。
拳はわななき、喉を反らして、
「……っ、…………!!!!」
赤い月へと向かって響かせた声ならぬ叫びは、咲の胸中を、恐ろしくどす黒い闇へと染め上げていきました。
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墨谷幽
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月14日
参加申し込みの期限
2016年01月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月21日 11時00分
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