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木々に囲まれた道に
ハクア・クロスフォード
は踏み入った。髪は雪を被ったように白い。黒いコートの背は少し丸く、足取りは心なしか重かった。
道なりに歩いていくと厳かな佇まいの星ヶ丘教会が見えてきた。少し暗いハクアの表情に薄日が差す。修道服を身に纏った
ゼシカ・ホーエンハイム
が小走りでやってきた。
立ち止まると弾む胸を手で宥める。ゼシカは背筋を伸ばして笑顔で会釈をした。
「神父様、お久しぶりです」
「ゼシカ、元気そうで何よりだ」
口数は少ないが、その表情は豊かであった。ゼシカは照れ臭そうにして視線を下げる。ふと黒い鞄に目がいく。
「神父様、長旅でお疲れになられたことでしょう。鞄はわたくしがお持ちしますわ」
「好意に甘えるとしよう」
ハクアは鞄を持ち上げた。ゼシカが白い手を伸ばす。受け渡しの時に二人の手が触れた。
「ゼシカ、その手の冷たさは」
「……これは、水仕事をしていたせいですわ」
明るく振る舞うゼシカにハクアは神妙な顔で言った。
「教会の中ではなくて、外で待っていたのか?」
「少し、ではなくて水仕事が原因ですわ……神父様、わたくしをお試しにならないでください」
子供のように口を尖らせたゼシカが小走りで先に行く。教会の扉を開ける頃には機嫌が直り、ハクアに向かって手を振った。
「そんなつもりはなかったんだが」
柔らかい表情で足を急がせる。改まった様子でゼシカはハクアを迎えた。
「遥々ドイツから星ヶ丘教会にお越し下さり、心から感謝いたします」
「今日は伝えたいことがあるんだ」
「わたくしもですわ」
ゼシカはハクアを教会内に招き入れた。左右の壮麗なステンドグラスが天上の光を伝える。
二人は揃って祭壇の像に一礼した。ゼシカは最後尾の長椅子に腰掛ける。一番、端の空いたところにはハクアが座った。
ゼシカの表情が途端に幼くなる。寝子島で過ごした日々を大きな動作でハクアに伝えた。失敗談には顔を赤らめ、時に静かに語り、力強い目で訴え掛ける。
合間の息継ぎでゼシカは急に慌て始める。羞恥に染まる頬を隠すように両手を当てた。
「いやですわ。わたくしばかりが一方的に話をして。神父様の前で、すっかり子供に戻ってしまって……お恥ずかしい限りですわ」
「昔のゼシカを思い出して、つい聞き入ってしまった」
制止できなかったことを詫びるようにハクアが言った。ゼシカは震えるように顔を左右に振る。
「そのようなことはありません。わたくしのせいですわ。心を静めて神父様のお話を聞きたいと思います」
「そうだった。俺の話だ」
たった今、思い出したかのように口にする。ハクアは祭壇の像に視線を向けた。落ち着いた表情となって隣に語って聞かせる。
「俺とゼシカに関わりの深い人物に先日、告白された」
「それはどのような内容なのでしょうか」
ゼシカは聞き返す。その青い瞳は何かを悟って潤み始めていた。
「俺の事が好きだと」
「そうですか」
言葉を返していても頭が回っていない。ゼシカは放心したような表情であった。
その様子に気付いていないハクアが言葉を続ける。
「その告白には驚いた。怒られることが多いので、好かれているとは夢にも思わなかった」
「神父様らしいですわ」
声では平静を保ち、ゼシカは目尻に溜まった涙を指で拭った。
「そうか。それで俺は彼女の気持ちに応えようと思う」
ゼシカはぎこちない笑顔で黙って聞き入る。ハクアは自身の心と向き合った。
「彼女は家族みたいな存在だった。突然の告白で俺は心を問われた。本当にそうなのか、と。未だにはっきりしないが、彼女の想いを大事にしたい。その気持ちの強さで俺は決めたんだ」
「気持ちの強さですか」
「そうだ。この想いをゼシカに伝えたくて、俺は今日、ここに来た」
ハクアは身体ごと、ゼシカの方を向いた。潤んだ青い瞳が笑みを作り、片方の頬に涙の筋を作った。
「ゼシカ、急にどうしたんだ?」
驚くハクアの手をゼシカは両手で包み込む。自身の胸の辺りに祈るように据えた。
「神父様の言葉で、わたくしも想いを伝える決心がつきました。長い間、この胸に秘めてきた気持ちを聞いていただけるでしょうか」
「もちろんだ」
「ずっとずっと……お慕い申し上げておりました」
満面の笑顔でゼシカは涙を流す。ある種の決意を秘めた目にハクアは神父の面持ちで告白を聞いた。
「神父様はわたくしの恩人で、孤児となったわたくしに愛情をもって育てて下さいました。その事に感謝は尽きません。どうか、末永くお幸せになって下さい」
ハクアはゼシカと同じように両手で握る。
「ゼシカ、俺はお前が可愛くて仕方がない。お前と過ごした日々は俺の一番の思い出だ」
「神父様……」
ハクアとゼシカの手はしっかりと結ばれた。
「俺はお前を愛している。本当の我が子だと思っている。それだけは絶対に変わらない」
ハクアは祭壇に目を向けて、神に誓う、と声を強めた。ゼシカは大粒の涙を止めどなく零しながら、相手の手の甲に唇を押し当てる。
二人の門出を祈るかのようにゼシカは静かに目を閉じた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月08日
参加申し込みの期限
2016年01月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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