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あの日の約束
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頂点から少し西に傾いた位置に太陽が見える。日差しは存外に暖かい。海風は冬の冷たさを伴って寝子ヶ浜海岸に吹き付ける。そのせいもあるのか。人の姿は疎らであった。
黒いパーカーを着た
刻人・F・ミセリア
が砂浜を大股で歩いた。
「人が少ないと、なんか広く感じるねー」
刻人は両腕を広げた。歩きながら跳ねるように回って、そう思わない? と後ろを振り返る。グレイのトレンチコートに身を包んだ
オーマ・トンノ
が周囲に鋭い視線を飛ばしていた。刻人の対角線上の人物に対して特に警戒心が強く、自ら間に割って入った。
「僕を守るのがオーマの役目なのはわかっているけど、この島で銃撃される心配はないと思うよ。もう少し気を楽にして海を楽しもうよ。オーマだって海は嫌いじゃないよね。なんなら裸で泳いでみる?」
気楽な問い掛けにオーマは動きを止めた。テンガロンハットの鍔を親指で軽く持ち上げ、燃える色の双眸で刻人を見下ろした。服の色合いもあって剥き出しのコンクリートの壁を思わせた。
巨躯から滲み出る威圧感に刻人は軽い笑みで距離を取った。
「いつも大人しく蹴られている僕じゃないよ」
オーマは瞬きをしないで立っていた。刻人は軽くステップを踏んだ。ボクシングのフットワークさながらの動きで首や肩を回す。
「たまには僕も仕事を忘れて身体を動かしたいんだよね」
リズムに乗って左右に動く。刻人の切れのあるフットワークをオーマは眺めた。両腕はだらりと下げたままであった。
気を悪くすることなく、刻人は言葉を続けた。
「学生の身分なのに最近は物騒な事件が多くて、巻き込まれることも少なくないよね。僕を守るオーマも大変でしょ」
刻むような動きで刻人は頭を左右に振る。顔に笑みを貼り付けて蛇のような動きで距離をじりじりと詰めていく。
「僕の柄じゃないけど色々と習った訳だし。忘れないように時には訓練もいいと思うんだよ。真面目にやる、って以前の約束も果たせるし。いざ、尋常に勝負、ってね」
刻人は一気に間合いを詰めた。右の拳を打ち出すような格好で右回し蹴りを放つ。オーマは左腕一本で脇腹を防ぎ、力で押し返した。
「まだ終わらないよ」
相手の力を利用した刻人は軽く跳んで左回し蹴りを顎先に見舞う。オーマは軽く頭を引いて躱した。その僅かな隙に刻人は後方に跳んだ。
オーマの間合いから離脱して体勢を立て直す。
「伸びた姿勢で腹部はがら空き、そんな誘いには乗らないよ。オーマの眼はずっと僕を見ていたからね。瞬きもしないでさ」
刻人は手首を回す。入念に屈伸をして構えた。
「小細工は通用しないみたいだから、正攻法でがんばってみるよ」
刻人は正面から突進した。間合いに入る直前に左の拳を突き出し、握っていた砂をオーマの顔面に放った。
「これでどうだ!」
右の拳を振り被った刻人の表情が歪む。咄嗟に下げた帽子でオーマは目潰しを回避。突っ込んでくる刻人にカウンターの前蹴りを合わせてきた。
「まいったなぁ」
派手に吹き飛びながら刻人は呟いた。
太陽は大きく西に傾いた。刻人は目を細くして大の字で空と向き合った。
「やっぱりプロは違うね。少しは拳が入ったと思うんだけど」
刻人はぎこちない動きで顔を横に向けた。オーマは何事もなかったかのように立ち、水平線の彼方を見据えていた。精悍な横顔に疲労の色はなかった。
「受けた打撃のダメージを、緩和するような技でもあるのかな」
口にして刻人は笑った。顔を戻して青く澄み渡った空を見詰める。
「僕くらいの打撃なんかじゃ、オーマにダメージを与えることも出来ないよね。それにしても疲れたー。全身が痛いから青痣だらけだろうね。顔だけは無事だけど」
言葉を区切って刻人はちらりと視線を向ける。オーマは関心がない様子で微動だにしない。
苦しそうな掛け声で刻人は上体を起こした。片足を踏ん張ってよろめきながらも立ち上がった。
「オーマは本当に契約に忠実だね。僕の顔には、かすり傷一つ付けないんだから。まあ、普通の留学生が顔をボコボコに腫らして受講していたら、不自然だからね。あ、でも、それはそれで彼女に珍しい写真として送れて面白いかも」
海を満喫したのか。オーマが刻人に向き直った。
「あれだよ。彼女って僕の妻のことだからね。ブロンズの時の、あれは今じゃなくて、金髪で青い目は、違うか。写真はたくさんあるから、僕もたまに混乱することがあってさ」
ポケットから写真を取り出し、刻人は困ったように笑う。オーマは踵を返した。
「ちょっとオーマ!」
刻人はオーマの背中に抱き付いた。腰に腕を回した状態で二人は重なる。数秒の時が過ぎた。
「オーマ、どうかした?」
刻人はオーマの顔を下から覗き込む。鋭い視線の先を辿ると自身の左手の薬指に行き当たった。
「この指輪が気になる?」
オーマは何も答えない。刻人の手が緩んだ間に歩き出す。
「いつもなら蹴られているのに。なんか今日のオーマはヘンだね」
言いながら刻人は横に並んだ。動くと身体が少し痛むのか。ぎこちない笑みで足を動かす。
ほんの僅か、オーマの足が遅くなる。刻人は穏やかな笑みを浮かべた。
二人は共に歩いていく。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月08日
参加申し込みの期限
2016年01月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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