- 0
- 0
- 種族
-
- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
期末テストだよ！ 中学生諸君、全員集合！！＜物語編＞
●テスト後【最終日 放課後】
「うぇーい、やぁーっとテストが終わったぁー！」
帰りの学活が終わり、鈴木 弥次郎は思わず歓喜の声を上げた。２－４のクラスメイトも一様にみんな笑顔だ。そう、とうとうテスト期間が終了したのだ。約１名、最終テスト終了直前に鼻血を出してしまい、保健室に行っていたが。
今回のテストは地味に大変だった。転校生だったので範囲にズレがあったのだ。結果はもうギャンブル。でもいいんだ。地獄とも今日でおさらばだぜ！早速ネコちゃんと遊ぶぞー！
弥次郎はウキウキで早々に教室を飛び出した。
「にゃーんこにゃんこ♪」
弥次郎は自作のネコ歌を歌いながら、Myねこじゃらしを揺らし上機嫌で学校からほど近い所にある秘密の猫スポットに向かっていた。動物が大好きな弥次郎。テスト期間中は自重していたが、下校時に野良猫と戯れるのが日課なのだ。
空き地に着くと弥次郎は早速猫用かつおぶしを開け、手首のスナップを利かせて盛大にねこじゃらしを振った。しばらく来なかったから、俺のこと忘れてないかな～？
すると。
ひょこ。ひょこ。草むらから、木の陰から、何匹も野良猫が顔を出したではないか。
（よぉぉ～し！）
心の中でガッツポーズを取りながらも、弥次郎は生きているかのように器用にねこじゃらしを動かし、かつおぶしのパックを掲げてみせる。猫は１匹、また１匹と近付いてきて、気が付いた時には弥次郎は猫達に揉みくちゃにされていた。
「おおお！ 久し振りだな！ 俺を滅茶苦茶にしてくれー！」
一見すると猫に襲われてるレベルである。何せ相手は野良達だ。感情表現に余り遠慮がない。しかし乗られ、蹴られ、引っ掻かれても、弥次郎は一向に構わなかった。だって、猫だから、仕方ないじゃん！ つうか、これが嬉しいじゃん！
弥次郎は全身で猫成分を堪能していた。普通の人ならドン引きだろう。しかし、その様子を羨ましそうに見る人物がいた。
（お？ 視線？）
猫布団（？）の隙間から弥次郎はひょいと顔を出した。ブロック塀の影から銀色の髪の毛と紫の瞳を持つ男の子がこちらを見ている。弥次郎に気付くと１度頭が引っ込んだが、また恐る恐る顔を出した。
「猫、好きか？ こっち来たら？」
弥次郎が声をかけると、男の子が答えた。
「猫、好きです。けど、嫌います」
「は？ 好きなの？ 嫌いなの？」
「好きだけど、嫌い、するです！」
「まー、よくわかんねーから取り敢えずこっち来いよ！」
弥次郎の言葉に、ぴょんとフィリップ・ヨソナラが塀から出てきた。
「ほほう、これはなかなか……」
弥次郎はある意味感嘆した。あれだけ弥次郎には懐いていた野良達が、フィリップが傍に来るとシャーッと毛を逆立てるのだ。
「ほら、嫌い、するです。猫、好きなのにです……」
しょぼん、とフィリップが肩を落とす。その肩をガッと弥次郎が掴んだ。
「猫が好きなら諦めるな！ 猫成分を堪能したいだろう？！」
「はいっ！」
「じゃあ、まず猫じゃらしの振り方だ！」
１！ ２！ １！ ２！ 猫への熱い愛情で２人は一心不乱にねこじゃらしを振る。そしてフィリップが渾身の思いで子猫の前でねこじゃらしを振ると、ぴょーんと子猫が飛び上がった。
（やった……！）
誰もが思ったその時。子猫はフィリップを飛び越え、後ろに立っていた少女にはしっと抱きついた。
「……ねこじゃらしを振るのって、流行ってるんです？」
ごろごろと顔を擦り寄せる子猫を慣れた手つきで抱きながら、猫屋敷 姫は小首を傾げた。学校帰りに何だか猫の声がするなと思って来てみたら、２人の素振りに遭遇したのだ。
「ああ、やっぱり僕嫌いされてるです～！」
「そ、そんな事ねーっつうか、いや、姉ちゃんすげえなあ！」
ガックリうなだれてしまったフィリップを慰めつつ、弥次郎は目を見張った。何もしていない姫に、野良猫たちがわらわらと集まり始めたのだ。
「ホントです！ 猫姫です！」
「いや、私の名前は猫屋敷姫です。……凄いですか？ 家ではいつもですが」
「マジ？ 何その夢屋敷？ 今度行っていい？」
「別に誰が来ようと構いませんです」
「僕もそこで修行始めたらなのです！ 猫好きだから嫌いないなのです！」
「……どっちです？」
猫に囲まれながら淡々と受け答えをする姫と、シャーシャー言われながらも一生懸命猫との距離を詰めようとするフィリップの姿を見ながら、弥次郎はくっと笑ってしまう。
―――寝子島ってやっぱおもしれえなあ！ こっち来て正解だったぜ！
「うぇーい、やぁーっとテストが終わったぁー！」
帰りの学活が終わり、鈴木 弥次郎は思わず歓喜の声を上げた。２－４のクラスメイトも一様にみんな笑顔だ。そう、とうとうテスト期間が終了したのだ。約１名、最終テスト終了直前に鼻血を出してしまい、保健室に行っていたが。
今回のテストは地味に大変だった。転校生だったので範囲にズレがあったのだ。結果はもうギャンブル。でもいいんだ。地獄とも今日でおさらばだぜ！早速ネコちゃんと遊ぶぞー！
弥次郎はウキウキで早々に教室を飛び出した。
「にゃーんこにゃんこ♪」
弥次郎は自作のネコ歌を歌いながら、Myねこじゃらしを揺らし上機嫌で学校からほど近い所にある秘密の猫スポットに向かっていた。動物が大好きな弥次郎。テスト期間中は自重していたが、下校時に野良猫と戯れるのが日課なのだ。
空き地に着くと弥次郎は早速猫用かつおぶしを開け、手首のスナップを利かせて盛大にねこじゃらしを振った。しばらく来なかったから、俺のこと忘れてないかな～？
すると。
ひょこ。ひょこ。草むらから、木の陰から、何匹も野良猫が顔を出したではないか。
（よぉぉ～し！）
心の中でガッツポーズを取りながらも、弥次郎は生きているかのように器用にねこじゃらしを動かし、かつおぶしのパックを掲げてみせる。猫は１匹、また１匹と近付いてきて、気が付いた時には弥次郎は猫達に揉みくちゃにされていた。
「おおお！ 久し振りだな！ 俺を滅茶苦茶にしてくれー！」
一見すると猫に襲われてるレベルである。何せ相手は野良達だ。感情表現に余り遠慮がない。しかし乗られ、蹴られ、引っ掻かれても、弥次郎は一向に構わなかった。だって、猫だから、仕方ないじゃん！ つうか、これが嬉しいじゃん！
弥次郎は全身で猫成分を堪能していた。普通の人ならドン引きだろう。しかし、その様子を羨ましそうに見る人物がいた。
（お？ 視線？）
猫布団（？）の隙間から弥次郎はひょいと顔を出した。ブロック塀の影から銀色の髪の毛と紫の瞳を持つ男の子がこちらを見ている。弥次郎に気付くと１度頭が引っ込んだが、また恐る恐る顔を出した。
「猫、好きか？ こっち来たら？」
弥次郎が声をかけると、男の子が答えた。
「猫、好きです。けど、嫌います」
「は？ 好きなの？ 嫌いなの？」
「好きだけど、嫌い、するです！」
「まー、よくわかんねーから取り敢えずこっち来いよ！」
弥次郎の言葉に、ぴょんとフィリップ・ヨソナラが塀から出てきた。
「ほほう、これはなかなか……」
弥次郎はある意味感嘆した。あれだけ弥次郎には懐いていた野良達が、フィリップが傍に来るとシャーッと毛を逆立てるのだ。
「ほら、嫌い、するです。猫、好きなのにです……」
しょぼん、とフィリップが肩を落とす。その肩をガッと弥次郎が掴んだ。
「猫が好きなら諦めるな！ 猫成分を堪能したいだろう？！」
「はいっ！」
「じゃあ、まず猫じゃらしの振り方だ！」
１！ ２！ １！ ２！ 猫への熱い愛情で２人は一心不乱にねこじゃらしを振る。そしてフィリップが渾身の思いで子猫の前でねこじゃらしを振ると、ぴょーんと子猫が飛び上がった。
（やった……！）
誰もが思ったその時。子猫はフィリップを飛び越え、後ろに立っていた少女にはしっと抱きついた。
「……ねこじゃらしを振るのって、流行ってるんです？」
ごろごろと顔を擦り寄せる子猫を慣れた手つきで抱きながら、猫屋敷 姫は小首を傾げた。学校帰りに何だか猫の声がするなと思って来てみたら、２人の素振りに遭遇したのだ。
「ああ、やっぱり僕嫌いされてるです～！」
「そ、そんな事ねーっつうか、いや、姉ちゃんすげえなあ！」
ガックリうなだれてしまったフィリップを慰めつつ、弥次郎は目を見張った。何もしていない姫に、野良猫たちがわらわらと集まり始めたのだ。
「ホントです！ 猫姫です！」
「いや、私の名前は猫屋敷姫です。……凄いですか？ 家ではいつもですが」
「マジ？ 何その夢屋敷？ 今度行っていい？」
「別に誰が来ようと構いませんです」
「僕もそこで修行始めたらなのです！ 猫好きだから嫌いないなのです！」
「……どっちです？」
猫に囲まれながら淡々と受け答えをする姫と、シャーシャー言われながらも一生懸命猫との距離を詰めようとするフィリップの姿を見ながら、弥次郎はくっと笑ってしまう。
―――寝子島ってやっぱおもしれえなあ！ こっち来て正解だったぜ！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2016年01月09日
- 参加申し込みの期限
-
- 2016年01月16日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2016年01月16日 11時00分
