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\ オーバータイム!/
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マンボウくんがやってきた!
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【パレード!】
「う、うぅぅ~……」
びくびく。時間もあんまり無いというのに、賑わうショッピング街のざわめきを前に、マンボウくんはやっぱり、まごまごまご。すっかり腰が引けて、なかなか足を前へと踏み出すことができません。
あの人ごみの中に飛び込んで、繊細なボディをぎゅうぎゅうと揉みくちゃにされてしまったりしたら……なんて想像するうちに、うっすら気も遠くなってきて、
「きゅ……きゅっ」
「……大丈夫。任せて!」
怯える彼へと、
十文字 若菜
はこくりっと力強くうなずいて、すう、と大きく息を吸い込み、
「すみませーん! 道を開けてくださーい! マンボウくんが通りまーす! 寝子島の新しい観光大使、応援してあげてねー!」
このざわめきの中にあっても、若菜の声は凛として、良く通ります。陸上部部長の肩書きはダテではなく、いつもの練習でそうしているように、声出しはもうお手の物!
なになに? 何事? なんて、きょとんとして若菜を見た買い物客たち……けれどその元気な声、それに隣のマンボウくんを目にしたなら。途端に、ざざざざざ! まるで海が割れるかのように、人の群れがぱっくりと開かれて、道が現れました。
これは、マンボウくんのための道! 星ヶ丘を行き交う通行人たちは、旧市街やシーサイドタウンがそうであったように、気のいい人たちばかり……にこにこと笑顔を浮かべて、さあ、通って! なんて手を差し伸べてくれる人までいるのです。これぞあたたかい、寝子島気質!
「わぁ、すごいわね! さ、行きましょ、マンボウくん?」
「う、う、うん……! 行くよぉ~……」
ぷるぷるぷる、注目を浴びて、まだちょっぴり腰が引けているマンボウくんへ……美律もまた、微笑みながらに。
「まだ怖い? それじゃ、勇気が出る、とっても良いものをあげちゃうわ」
はい! と差し出されたものを見るなり、マンボウくん……とついでに、振り返った若菜の目も、きらきら!
「わぁ! これ、ぼくとサンマさん?」
「か、可愛い……! これって手作りだよね、すごい……!」
美律のお手製、得意の趣味を活かした、マンボウくん&サンマさんのあみぐるみ! この出来の良さ、可愛らしさときたら、一級品!
「ふふ、これでいつでも、サンマさんが一緒だよ! ね、あともう少しだもの。マンボウくんなら、きっと上手くやれるわ」
イベントを前に、頑張って用意してきたプレゼントは、バッチリ喜んでもらえた……のに加えて、あみぐるみは美律のろっこんが発動するための、大切なファクターでもありました。器用なヒレにそっとあみぐるみを持たせてあげますと、ほんわか、ほわわん……瞬く間に精神的負荷やキンチョーの類は吹き飛んで、マンボウくんは、勇気100倍!
「う、うん、ありがとう~。大切にするよぉ~……! よ、よぉ~し……!」
つぶらな瞳にも、心なしか、力が宿ったような気がします。何となく、そんな風に見えるような、そうでもないような……とにもかくにも、若菜の導きの頼もしさ、美律の優しさとあみぐるみに力をもらったマンボウくんは、ここぞとばかりに張り切って、声を上げました。
「や、やぁ~、マンボウくんだよ~! 新しく、寝子島の観光大使になったんだぁ。まだ見習いだけど、いっしょうけんめい頑張るよぉ~、よろしくねぇ~!」
「はーい、マンボウくんが通りまーす! すみません、ちょっと道を開けてくださーい……はい、皆さんありがとうございます! マンボウくん、応援してあげてくださいねー!」
若菜を先頭に進めば、人の群れは切り分けられたようにすうっと開いて、マンボウくん一行はゆっくりゆっくりとながら、そうして着実な一歩一歩を進めていきました。
……と、やる気が出てきたのはまぁ、良いとしまして。
とてとて、とてとて。とてとてとて……何しろ彼、足が遅いのです。もー目も当てられないほどに、遅っそーい! なのです。
「えーっと……イベント、何時からだっけ?」
「始まるまで、あと15分くらいかしら。ちょっと、間に合わないかも……?」
こっそり耳打ち、若菜と美律が時計を確かめると、このままのペースではどうにも、時間内に目的地へとたどり着くのは難しそうなのです。
とはいえふたりは、あんまり強くは言えません。
「うんしょ、うんしょ……あっ、応援ありがと~! やあ~、マンボウくんだよ~! 新しい観光大使だよぉ~、みんな、覚えてねぇ~!」
一生懸命に愛想を振り撒いてPRしながら、彼なりにえっほえっほと早足……のつもり、何ともこう、健気なのです。すっかりこの愛らしさのトリコな若菜などは、心の中ではハラハラとしっぱなし、もはや見守る姉か母かといった心境であります。
「……あ。でも、大丈夫かも」
「どうしたの?」
と……スマホでねこったーを開き、会場の様子などチェックしていた美律。
「今、お迎えがこっちに向かってるみたい。VIP待遇ね、マンボウくん♪」
ふいに笑って、指差した先。目的地へと続く、道の向こうへと視線を巡らせてみたなら……途端、わぁっ! 何やら、湧いた歓声。
「えっ、何なに~?」
ずいずいとゆっくりした速度で、それでもぎらぎらに目立ちながらに、こちらへとやってくる車両の一団。先頭を進んでくるのは……これでもかとデコレーションされた、マンボウくんPR用オープンカー!
「やあ、マンボウさん。迎えに来たよ」
「あっ、修君?」
助手席から颯爽と顔を覗かせたのは、若菜とは顔なじみの、
八神 修
!
「わぁぁ……この車、ぼくの顔がいっぱいだぁ~! 乗ってもいいの~?」
「ああ、町長の許可は得た。時間までには送り届けるから、これに乗ってアピールしながら、会場へ向かおう」
花束でいっぱいにあふれた後部座席へと、修はマンボウくんを乗せてあげながら、
「あと少しだ、頑張ってくれ。マンボウさんなら、できるよ」
「う、うん……! ありがとぉ、頑張るよぉ~!」
ヒレをぴちぴち、ちょっぴりはしゃぎがちながら、気合を入れ直すマンボウくん! 修の行動力と激励は、彼にも大いに勇気を奮い立たせてくれたようです。
「はーい、一緒に歩いてきたみんなは、こっちに乗ってね!」
修のオープンカーに並走するのは、
ユキ・ナカミチ
が自腹で呼んでくれた、数台の軽トラ軍団! ここまで一緒に歩いて、助けてくれたり盛り上げてくれた面々も、車に乗って一緒に会場へと向かいます。
ユキは、なかなかの人数に膨れ上がった助っ人たちをぐるりと眺めて、どこか感慨深げに、
「こんなにたくさんの子たちに、助けてもらえるなんて。すごいね、マンボウくん」
「ええ~? そうかなぁ、ぼく、すごくないよぉ~。だって、怖がりだし、すぐ気絶しちゃうし……」
「ううん、そんなことない。だって、何でもないものに、こんなにも人が動かされるわけないじゃない?」
彼女もまた、どこか頼りなくも可愛がっている、弟を見守るような気分。マンボウくんの佇まいが、何だかこう、母性本能というものをシゲキしてしまうのかもしれません。
「ここまできたあなたは、とても凄いんだ。まだ自分を信じられないなら、あなたをここまで送り、支えてくれた、誰かを信じて! そうすれば、きっと自分を信じられるようになるから……なんて」
おっとりほんわかな空気に、ちょっぴりの茶目っ気を添えて、ユキは言いました。
「サンマさんなら、そんな風に言いそうだよね?」
「う、うん。そうかも~……!」
観光大使の大先輩、かのサンマさんの名前を出したのは、どうやら効果アリ!
「よし、十文字先輩も、そっちの君も、乗ってくれ。そろそろ出発しよう」
若菜や美律も車に乗り込んだら、修が運転手へと指示を飛ばしますと、さっそく車の一団は、ぷっぷーっとクラクションひとつ。出発進行! その頃にはもう、人波はすっかりバッチリ状況把握、通り道をがっつりと広く開けてくれておりまして、車たちは苦も無く進むことができました。
「お見送り、ありがとぉ~! いってきま~す」
マンボウくんも張り切って、ヒレをフリフリ。図らずも実現した華やかなパレードは、ずんちゃかずんちゃ、多くの観客たちの拍手や声援に見送られながら、賑やかに会場を目指すのでした!
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月03日
参加申し込みの期限
2016年01月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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