作れ！僕等のレンジャーロボ（仮）！｜リアクション

作れ！僕等のレンジャーロボ（仮）！

Act_6-2 土曜日【午後】天候：晴れ

【歩行テスト】

　各部活により校庭が使われている為、ロボット本体の歩行テストは部室の中で行われる事となる。
　まずはリモコンによる操作を行うべく、総括である言嗣の操作により、ロボットへと指示が与えられていく。
「「お、おぉぉ……！」」
　全員から漏れる安堵と感動が入り混じった声。
　――ゆっくりとした動作、だが、ロボットは確実に一歩、その足を進めていたのだ。
「歩いたのだ！すごいのだ！」
　喜びを全身で表すように、真央が声を上げる。
「すごい、本当にびっくりだねぇ……」
　部活を終え、午後から再度戻ってきた夏朝も、無事に動いているロボットを前にやや感動するように声を出す。
「ふむ、無事二足歩行は達成したようだね」
　愛用の扇を開き、言嗣がようやく満足げに笑顔を見せる。
「皆、ご苦労。明日の稼動テストでは、更に細かい動作を行わせる予定となっている。明日もまた忙しくなるだろうから、今日は最終チェックの者だけを残し、上がってもらって構わないさ」
　外を見れば、既に夕暮れに差し掛かった時間となっている。
　それは、ここまで完成させるのに、結果として土曜ギリギリまで掛かった事を示していた。
「では、また明日会うとしよう」
　はっはと、相変わらずの態度のまま、言嗣は用事があるとだけ言い残し、部室を離れる。
　――だがその直後、大きな音を立てつつ、一人のメンバーが体勢を崩していく。
「龍八さん！」
　声を上げたのは蓮、そして――その視線の先では龍八が気を失う形で床に倒れこんでいた。
「やはり……士さん、手伝ってください！それと望月さん、頼めますか？」
　蓮自身も、龍八が自分を嫌っている事は知っている。
　直接心配する言葉を掛けたとしても、おそらく龍八は自分を拒絶するだろう。
　だからこそ、一定の距離を保った上で、蓮は龍八の様子を見守っていたのだ。
「おう！」
　士と蓮が龍八を介抱する形で保健室へと運ぶ為に肩を貸し、それに付き従う形で望月が共に向かう。
「俺も行く！龍ちゃんをほっとけないからな！」
　友達として、下心とＰＥＣメンバーもまた、龍八に連れ添い部室を離れる。
　――メンバー全員に一抹の不安を残したまま、土曜日は終了を迎えていた。

【土曜日結果報告】
　
・二足歩行ロボ

　完成率
　部品製作　　：100％
　組み立て　　：100％
　回路チェック：98％

　アクシデント率：5％

　名称　　　　　：レンジャー・マオ
　外見・形　　　：女性型－ボディモデル：黒子（下心の手により胸はほぼ再現）・フェイスモデル：ひびき
　　　　　　　　　基本－白と黒を強調したインナースーツ。その他、与太郎が作成した衣装多数。
　操作方法　　　：半自律型（リモコン操作・自律行動の切り替え可能）
　身長　　　　　：1m30cm－組み立て完了
　体重　　　　　：80kg－組み立て完了
　動力　　　　　：充電式バッテリー＆電源への有線接続
　稼動可能時間　：バッテリー使用時は最長二時間。有線の場合は無尽蔵。
　搭載ＡＩ　　　：学習型自律ＡＩシステム【マオ】
　速度　　　　　：歩行可能
　基本武装　　　：有線式ロケットパンチ－完了
　特殊武装　　　：固定式高水圧銃－完了
　　　　　　　　　円形シールド－完了

・ミニがおー（特殊部品枠）

　完成率：100％

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