嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！｜リアクション

嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！

●予感と過る不安

　桜崎巴は将来の目標をしっかり持っていて、その為の努力を怠らない。
　運動もできる文武両道の美人なのだが、スケバンのような立ち振る舞いと衣装なのが残念……というのは横嶋下心の主観。
（勿体ないよね～お洒落に気を遣えば素敵な子なのに。だから俺が、それを皆に教えてあげるんだ）
　巴からのお誘いは、それにもってこいの口実となった。
　下心のお見立てはメンズバレンタインデーで実証済み。
　あの日のように、素敵な服をフルセットでプレゼントする気マンマンだ。
　面白い動画があると友人から聞いていたのでネコネコ動画を見ると、REDCが寝子島各地で暴走していた。
（桃色破廉恥小隊みたいな連中だね）
　この連中をボコるのが巴の目的だと思うと、その後の展開が少し怖い。
　それでも巴の綺麗さ、可愛らしさを皆に知ってもらうため、一緒にお出かけすることはやめない。
「さて、REDCはどうなってるかな？」
　ネコネコ動画での映像は、相変わらずREDCの面々が武器や道具を使ってリア充を爆破しまくっている様子が映し出されている。
（巴ちゃん、こいつら爆破するつもり気でいるんだろうな。ま、いっか）
　パソコンの電源を切ると、下心は巴コーディネイトと称したデートの支度を始めた。
「早く行かないと、巴ちゃんに怒られちゃう」
　待ち合わせ場所に向かう時も、REDCの暴走は相変わらず続いていた。

　下心と対照的に、外出に不安を感じているのは上穗木千鶴とショッピングデートをする八十八旗信彦。
「こんな連中にデートの邪魔されたくないけど、引きこもるわけにはいかないからね。約束したんだし」
　REDCに絡まれたら、どうにかするしかないか。と割り切る。
「おっと、ちーちゃんとの約束の時間に遅刻しちゃう。急がないと！」
　レディを待たせるのはいけない、と大急ぎで出かける支度を。

　ふたりが出かける支度をしている最中もor blancによる犯行声明とREDC暴走生放送は続いていた。

『リア充共よ、我々から逃げられるものなら逃げるがいい。諸君の健闘を祈る』

　これで恋人達に逃走という選択肢を意識させ、よりラブラブにするのですよ！
　……という計画を内に秘め、or blancはREDCに武器の隠し場所をメールで伝える。
　用意した武器の爆薬は音とか閃光とか煙とか派手だが、実害はあまりない。
　REDCは各々の武器、道具を持っているが、派手に使い果たした時のための予備は必要になる。
　or blancはREDCに協力を申し出た際、武器調達もすると約束したのだった。

「隊長、旧市街のリア充はほぼ爆発しました！」
「or blancから武器の調達場所の伝達がありました。これから取りに行きます！」
　リア充＝スレイヤーとデビルサンタさんの活躍で多くのリア充、リア充と勘違いされた者が爆発されたが、REDC同志、協力者の暗躍もある。
「頼もしいぞ、我が同志！　この調子で、どんどん爆破だ！」