変態の軍隊 Revolution ～葉っぱ１枚でも寒くない～｜リアクション

変態の軍隊 Revolution ～葉っぱ１枚でも寒くない～

　横嶋のスマホのバイブ機能が作動する。
「お、おぉっ！？　俺のスマホが震えてるよ！　誰からだろう？」
　横嶋は自分の葉っぱに隠された股間からスマホを取り出すと通話を開始した。
「もしもし？　巴ちゃん、どうしたのかな？」
『おい下心、聞こえてるかい？』
　桜崎は危機感を募らせながら横嶋に忠告する。
『一応、奴らに好き勝手させる気もないし忠告しとくよ……こいつは罠だ！　寝子ヶ浜海岸に向かわずに今すぐ引き返すんだ！』
　横嶋はほんの少しだけ考えた。
（罠だから引き返せってどういうことだろう？　ひょっとして俺が巴ちゃんにモテモテスターのことを伝えなかったから機嫌損ねちゃったのかな？）
　横嶋の脳内では、桜崎の忠告はこう解釈されてしまった。
『もうっ、一緒に行きたかったのに！　なんで教えてくれなかったのっ？　おこだぞ★』
　すかさず横嶋は爽やかイケメンボイスで伝えた。
「巴ちゃんも一緒に儀式をやってくれる？　わかった、ちゃんと昆布用意しておくからね！！　よーし、やる気がでた！」
「おい下心、げっ――」
　プッ、プープープー……。

「って聞きゃぁしないよ！！！」
　桜崎は頭を抱えてしまった。
「仕方がないね、あたしも現場へ出向くしかなさそうだ。志波、御剣、稲場、急ぐよ！」
「あ、ちょっと待ってください！　その格好のまま行くんですか！？」
　サンタコスのまま海岸沿いへダッシュする桜崎と、彼女を慌てて追い掛ける稲場。
　そんな２人を後ろから眺める志波と御剣。
「……刀君、俺たちはタクシー使おうか」
「……そうだな」
　こうして生徒会（＋破天荒）は、ようやく目的地へ向かい始めた。