変態の軍隊 Revolution ～葉っぱ１枚でも寒くない～｜リアクション

変態の軍隊 Revolution ～葉っぱ１枚でも寒くない～

【一般参加：変態部門】

　モテモテスターのビラはＰＥＣだけではなく、割と無差別に配布されていた。
　そのため、一般の変態嗜好の紳士・淑女たちもこのイベントに意欲を燃やす結果となった。
　そのうちの１人、朝野未沙はビラを眺めて考える。
「葉っぱ１枚に昆布か何か巻いて儀式を行う必要があるんだって？　そんな恰好してる女の子がいるなら是非絡みたい！」
　朝野は同性の裸に欲情する性癖の持ち主のようだ。
「異性にモテモテなんて興味はない！　ついでにモテモテスターにも興味はない！」
　断言してしまった。
「モテモテスターを手にした女の子は、誰もがダイナマイトボデーになって愛されオーラに包まれるって聞いた。だったら、モテモテスターを奪って、モテモテスターが欲しい女の子に渡して、ダイナマイトボデーになったところを貪る！」
　ぐっと握りこぶしを作って朝野は頷いた。
「これしかない！」
　早速、朝野は儀式が行われると思しき海岸沿いへダッシュで駆け付けた。
「……って、折角探しに来たのにもしかしていない？！　どーいうことなのよ！！！」
　寝子ヶ浜海岸に一番乗りしたのは、ＰＥＣでもなく、裏生徒会でもなく、朝野であった。
「まさかデマ？　いや、そんなことはないはず！！」
　真っ暗な海岸線を懐中電灯の明かりを頼りに捜索をする朝野。
「寒い！！　真っ暗！！　ぼっち！」
　冷たい海風に煽られながら、朝野はひたすら前へ歩を進める。
　その時、前に薄手の黒い服を着た女が突然、懐中電灯の光の中から現れた。
　闇に溶け込みそうな漆黒のキャミソールドレス以外、何も身に付けていない女は非常に不気味である。
「わっ？！　誰？？」
　朝野の問い掛けに、女はすぐに答えた。
「エロはエロですー。フルネームはエロ・イーアールオーなのですー」
　独特すぎる口調と自己主張しすぎるわがままボディのエロに、朝野の劣情が一気に加速する。
「え、幽霊じゃない？　ってエロすぎだよ？！　うえへへへへへへ……」
　興奮した朝野は発汗して全身汗まみれになっていく。
　すると、彼女のろっこん『あなたの後ろに這い寄る触手』の発動条件が揃うのだ。
「わー、おててがグネグネの触手になったのですー。本物なのですー？」
　エロは無表情のまま、朝野の両手が変化した触手をジッと見つめている。
　そんな彼女を前にして、朝野の興奮度は更に増していく。
「なんでだろう？　エロちゃんを見てるとムラムラしてくる……！！」
　寒さを気にしない薄手の格好にグラマラスな体型という、色香が漂う格好に朝野は既にクラクラだ。
「エロとあったみんなは何故かその場で寝ちゃうのですー。君も寝ちゃうのですー？」
　補足すると、寝てしまうのではなくエロの色香に耐え切れずに股間を前屈みにしたり、その場で悶えて卒倒してしまうことが多々あるらしいのだ。
　だが、エロは知らない。
　寝子島の変態は、訓練された変態だということを！！！！
「儀式の前にオードブル、いただきまーす！！！」
　朝野の触手が無防備なエロの体に絡みつく。
「あーれー」
　抑揚のない声でエロは悲鳴（？）を上げた。
　そのまま肢体を縛られ、大の字にされてしまう。
「やったぁ！　ダイレクトアタックだー！！」
　朝野はエロに文字通りしゃぶりついた！

　ちゅぱちゅぱ、じゅるじゅる、くちゅくちゅ、ずるずる……。

　しばらく、暗闇の中で朝野が奏でる冒涜的な音と波の音がコラボしていた。