変態の軍隊 Revolution ～葉っぱ１枚でも寒くない～｜リアクション

変態の軍隊 Revolution ～葉っぱ１枚でも寒くない～

【よし、パンツを脱ごう】

　桃色破廉恥小隊（ＰＥＣ）の隊長、横嶋下心はモテモテスターが現実に存在すると知って歓喜した。
　裏生徒会粛清部のエージェントから偽のチラシを受け取った彼は、急いでアジトへ向かう。
　だが、同時に困惑もしていた。
（俺自身はどうしてもリア充になりたい訳じゃない……）
　横嶋はこの機会に己の“エロ道精神”を見詰め直す。
（沢山の女性に声をかけているけれども、それは一緒にエロスを極めようとしてくれる女性に出会えないからで、一緒に極めようとしてくれる女性がいれば先ずはその人といける所までいってみる。それが俺のエロ道精神だ……！）
　どんなに潰されようがへし折られようが（ドコとは言わない）、何度でも復活してきた横嶋の不屈の精神の原点であった。
（なぜなら、その女性の魅力を探求し引き出していく過程は、俺が『真のエロス』へ至る為に必要な物を与えてくれると思うからね！　だから仮にモテモテになれても沢山の女性から迫られたら困っちゃうよ）
　横嶋はいわゆる『クソＤＤ（ダレデモダイスキ）』と言われる無節操な変態ではないのだ。
　共に己のエロ道を歩んでくれる女性のセクシーさを最大限まで引き出す、職人気質の変態なのだ。
　彼が芸術に目覚めたら監督（意味深）になれるかもしれない。
　しかし、彼は職人であると同時にＰＥＣの隊長なのだ。
「だけどＰＥＣのみんながモテたら色々とできちゃうからね、隊長としてはそれを実現するためにモテモテスターはゲットするよ！」
　横嶋隊長は、隊員のことを第一に考える理想の隊長であった。

「……ということがあったんだよ！　さぁ、みんな、準備はいいかい？」
　横嶋隊長の掛け声に、隊員たちが「応ッ！」と声を上げた。
「俺だって……俺だってたまにはモテたいんだー！！」
　冴木竜司ことRYU★ZINが咆哮する。
「いや、俺も別に誰彼かまわずモテたい訳じゃない。だが……っ！　俺は、まゆ先生に『素敵！　抱いてっ！　結婚してっ！　そして子孫繁栄っ！』みたいな事を言われたいんだッ！」
　パピオンマスクの下で、RYU★ZINは涙を流していた。
　……普段の相原まゆ先生の彼に対する塩対応ぶりが窺える。
「そのためなら、俺の至高のお宝であるロリ巨乳ちゃんばかりのエロ写真集『おにいちゃん、ミルクちょうだい♪』（※作品に登場する女性は全て18歳以上です）を生贄にする……ッ！」
　平隊員の１人が興味本位で供物の中身を検分すると、たちまち白目を剥いて卒倒してしまった。
「迂闊にそれを開くな……！　ロリ耐性のない者が使用すると『女子高生なんて初老の熟女じゃないか、15歳未満以外は興味ないね』と言わしめてしまうキワモノの聖典だぜ、って遅かったか……！　逝っちまった……、もうこいつの魂はロリヘブンから帰ってこられない……」
　RYU★ZINは卒倒してしまった平隊員の股間にティッシュ３枚を掛けた。
「こいつは置いていく。これからの儀式についていけそうにないからな……」
　隊員たちはロリヘブンへ旅立った同志の安寧を合掌で願わずにはいられなかった。

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