THE　FUTON　～猫鳴館防寒大作戦、決行せよ～｜リアクション

THE　FUTON　～猫鳴館防寒大作戦、決行せよ～

　そんなこんなで、鍋会が終了。
「後片付けは任せてください」
　綾辻は手馴れた所作で洗い物をこなしてく。
　このあとは夏夜と布団のリメイク作業をする約束をしていた。
「僕も手伝おう」
　夏夜も皿洗いを申し出てくれた。
「あ、猫さん……」
　野良猫が２人の間を通っていく。
「猫はここの暖房よね……」
　データが取れてホクホクの神野が猫を追いかけていた。
　その後ろから、１匹、さらに１匹と続々と上がり込んできた。
「猫を各部屋の布団の中に潜り込ませておいたわ」
　彼女のろっこん『猫との語らい』で猫たちを説得した結果だ。
「湯たんぽならぬ猫たんぽよ」
　神野はキリッとドヤ顔で言った。
「今頃、お布団が温まってますね！」
「……グッジョブ」
　綾辻は目を輝かせ、夏夜は静かに親指を立てた。
「あっ、私、お見送りしてきますね！」
　遊びに来た面々を綾辻は見送りに向かう。
　彼女はすっかり猫鳴館のオカンであった。

「八神くんっ！　はいお礼！」
　日暮は自販機で購入した缶コーヒーを八神へパス。
　それを八神は片手でキャッチした。
「熱っ！　ありがとう、日暮」
「こっちこそ。手伝ってくれてありがとね。カイロ代わりにどうぞ、もちろん飲んだっていいんだよ。んじゃ、またね～」
　日暮は実家へ戻っていった。
「さぁて、戻ったら染み抜きや汚れを取らなきゃ。安価でお客さんに布団を提供できるし、これで１つでも多く買い手がつけばいいんだけどなぁ」
　日暮の店のラインナップに、最高級羽毛布団がラインナップに加わった。

「これで今夜はぐっすり眠れるな」
　布団を担いで帰路につく御剣。うまい鍋もたらふく食えた。
「綾辻の鍋の〆は卵でとじた雑炊だったし、旅鴉はやっぱり自重しなかった。まぁ腹が膨れたからいいとしよう」
　雑炊絶対食わすマンと化した旅鴉の破壊力を思い出し笑いしながら、御剣は今夜の睡眠を心待ちにしていたとさ。

＜了＞

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あとがき

担当マスター：焼きスルメ
ファンレターはマスターページから！

今シーズンもノロわれたよ……。
ごきげんよう、乾物こと焼きスルメです。
みなさんもうがいと手洗いは徹底しましょう。

さて、今回も楽しいアクションをありがとうございます。
やはり猫鳴館はカオスでありました。
布団は各個人でアイテム化しても構いません。
お鍋も書いていてお腹が空く内容でした。
（乾物はお腹を壊しているけど！）

それでは、またどこかでお会いしましょう。
乾物こと、焼きスルメでした。

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