「へっくちっっっ!! てんし!」
第120代猫鳴館自治会長、
橘 明里は盛大にくしゃみを周囲に轟かせた。
ここは猫鳴館。旧学生寮を自治運営して今もなお寝子高生たちに愛される場所だ。
ちなみに、くしゃみの後に出る言葉はその人の本性を現すらしい。
「さ……寒い……、寒すぎるの……!」
老朽化が進み、至るところにすきま風が入る館は、防寒性能は一般住居のそれとは残念ながら見劣りする。
「これは一大事なの! 寮生が凍えてしまうなの!!」
自治会長あかりんが使命感に燃える!
「猫鳴館の防寒大作戦、発令なの!! とりあえず、お鍋を食べるのーっ!!」
彼女のお腹がぐるるるるぅぅ~と空腹を訴えた。
その頃、岩手出身の
立花 深紺灯は、寒くなる日々に故郷を懐かしんでいた。
「だいぶ過ごしやすい気温になってきたかな?」
さすが雪国出身、寝子島の寒さはむしろ彼女の活力になるのだろうか?
「さて、今日も買い出しに精を出そう……って、あれ?」
買出し班所属の立花は見慣れないモノ――いや、見慣れているがこの場所にあっては不自然なモノが玄関先にうず高く積まれているのを見て、思わず首を傾げた。
「……羽毛布団?」
新品と思しき羽毛布団が道を塞いでいるので買出しにいけないのだ。
布団には緑と赤で縁どられた手紙が添えられていた。
立花が手紙を開封すると、その中身に目を疑った。
『HEY YO! ユーの願い マジヤバイ! 寒い寒い思い マジ不憫!
そこへドロップだ! 俺からのギフト! ワッツアップだ! 猫鳴館のスチューデント!
フロム MC★3TA(サンタ)、FUTON フォー ユー! イェァ♪』
「なんでラップ調!? なんか腹立つ!! しかも微妙に韻を踏めてないよ、ダサッ!?」
立花は義務感とともにツッコミを入れざるを得なかった。
とりあえず、この布団はMC★3TA(サンタ)と名乗る人物からの寄付らしい。
でも道を塞いでしまっているので、このままでは買い出しに行けない……。
「……まぁ、ありがたくもらっておこうかな?」
立花は雪かきならぬ“布団かき”に協力してもらう寮生を探しに、再び館の中へ戻っていったのだった。
概要
★自治会長から寮生へ、防寒への対策を練るように指示が飛びました。
各寮生は各々の冬支度を済ませて、最後は一緒に鍋をつつこう!
(寮生以外も誘ってOK! ただし具材は必ず持参してね!)
★猫鳴館の前に大量の羽毛布団が不法投棄もとい寄付されました。
しかし、完全に道を塞いでしまっているので買出しに行けません。
除去作業に協力してくれる寮生を募集中です。
(寮生以外にも応援を要請してもOK!)
報酬は除去した羽毛布団一式です!
マスターより
現実世界も寝子島も冬本番! 焼きスルメです。
このシナリオはサンタさんが立花 深紺灯さんの願いを叶えて実現したシナリオです。
そして自治会長とあわせてWタチバナだったりします。
さて、今回は猫鳴館の冬支度シナリオです。
寮生以外ももちろん参加できますので、遠慮せずに進撃するのです!!
比較的自由度の高いシナリオですので、大胆に行動してもいいのよ? のよ??(期待感)
それでは、皆様の楽しいアクションをお待ちしております!!