THE　FUTON　～猫鳴館防寒大作戦、決行せよ～｜リアクション

THE　FUTON　～猫鳴館防寒大作戦、決行せよ～

　橘は八神からもらった菓子折りをどうにかできないか思案していた。
「美味しいお鍋をたっぷり食べたいのなの！　そうなの！　お菓子鍋を作るのなの！」
　ここにカオスが誕生した。
　いあ！　いあ！　あかりん！
「やっぱりお菓子は鍋の具材だったの！　やがみー君は知っていたの！」
　甘ったるい香りと出汁の香りがデンジャラス！
「おすそわけするなのー！」
　お菓子鍋を持って橘は旅鴉のもとへ突撃！
「私の鍋に何をするのかな？」
　旅鴉、橘に対して背後を取ってからのヘッドロック！
　橘は笑顔のまま顔が鬱血していく。
「そういうのはよその鍋でやれ」
「いや、止めろよ旅鴉！　自治会長も自重してくれ！」
　虚金はツッコミに回った。
　メガネキャラはツッコミに回るしかないのだ、仕方がないよな。
「虚金。私の鍋に被害が出なかればオールオッケーだ。おい、そこ。鍋奉行の私の許可なしに肉を取るな。その肉は奉行のものだ」
「意外とゲスな思考だった！？」
「見てる分には楽しいじゃないか、虚金」
「いや、被害者出てるぞ！？　あー、後木ー！　逃げろー！」
　虚金の警告虚しく、後木はお菓子鍋に捕まってしまた。
「食キング（ショッキング）たるもの、出されたものは食い尽くすのだ～！」
　後木はこのあと、菓子を持ってきた八神の手を借りつつ、この怪物を見事に制した。
　大部屋の連中は、後木を『食キング』として讃えたのだった。

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