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●のーんびり、動物園を歩こう・午後の部●
PM13時過ぎ。
フードコートのピークが少しずつ引けてきて、お昼を食べ終えた午前中から来ていた来園者と、午後から訪れた人が入れ替わっていく時間帯になってきた。
職員用の建物の方から、ウサギとクマの着ぐるみがやって来る。
お土産ショップの前で主に子供たちの相手をしたり、一緒に写真に写ったりしていた動物の着ぐるみたちも交代の時間だ。
先に休憩を終えたスタッフが入っている着ぐるみたちは、ショップ前のトラとヒツジの着ぐるみに近付いてジェスチャーする。
「トラしゃん、いっちゃうの?」
トラの着ぐるみをいたく気に入ったらしい男の子が、しましまの尻尾を握って寂しそうに見上げてきた。
「トラさんもご飯食べないとね。ほら、バイバイしないと」
母親らしき女性が言い聞かせると、男の子は名残惜しそうに尻尾を離した。
「ばいばい、トラしゃん」
トラとヒツジは、子供たちやお客さんに手を振りながら去っていく。
「ふぅ……」
ロッカーの並ぶ部屋でトラの頭部を取ると、中から出てきたのは
逆巻 天野
だった。
蒸し風呂状態の着ぐるみを脱いで、汗を拭って眼鏡を掛け直す。
ただ愛嬌のある仕草で客寄せやお客さんの相手をしていれば良いかと思いきや、この陽気の中で着ぐるみに入って働くのは、暑くて結構ハードな仕事だったりする。
その分、時給に換算すると他のバイトより魅力的ではあるけれど。
(猫島のお陰だな)
この連休中だけの短期バイトを教えてくれた友人の事を、思い浮かべる。
「お疲れ様、逆巻君」
「お疲れ様です」
ヒツジの中に入っていた女性が声を掛けてくる。
「今日は、ショーの30分くらい前までに戻ってくれれば良いって」
「分かりました」
この日はゴールデンウィークの中日という事もあって、キャラクターショーが催されていた。
尤も、天野たち着ぐるみの仕事は観に来たお客さんの整理で、午前中のショーで勝手は分かっている。
「今日暑いし、ちゃんと水分摂ってゆっくり休んでね~」
女性に渡されたスポーツドリンク片手に、天野は外へ向かった。
フードコートの席はまだ賑わってはいるものの、注文に来るお客さんは段々減ってきている。
「逆巻くんだ」
カウンターに立っていた寝太郎は、歩いてくる友人の姿を見付けた。
「寝太郎ちゃん、そろそろ休憩入っちゃってくれる?」
「あ、はーい」
店の奥のおばちゃんに呼ばれて、寝太郎は他のパートさんとレジを交代する。
奥に来た寝太郎に、おばちゃんこっそり。
「これもうちょっとで期限が切れるのね……好きなの持ってって頂戴」
「いつもすみません」
「いーのよぉ、捨てちゃうのは勿体無いし、今って環境がどうこう言われてて……」
「ちょっと、あんたが話し込んでたら、寝太郎ちゃん休憩行けないじゃない」
「あらっ、ごめんなさいね」
そのまま環境問題とか関係ない世間話にシフトしそうなおばちゃんを、別のおばちゃんが制した。
「お待たせー」
寝太郎は、制服の上に薄手の上着を羽織って出てきた。
手にはハンバーガーなどが入った紙袋を提げている。
「これ、パートさんから期限ギリギリなの貰ってきたんだ~。お昼まだだよね?」
「そうなんだ、有り難いね」
昼食代が浮くのは助かると、二人は動物を見に行く前に腹ごしらえする事にした。
「実は前から色々と見て回りたかったんだ」
並んで歩きながら、天野は表情を和らげる。
今まで機会はなかったものの、バイトの休憩時間を利用出来るのは役得だ。
寝太郎も、えくぼを浮かべてのんびりと笑った。
「自分もしばらく来てなかったから、ゆっくり見て回るのは久しぶりだな~。
何処から見に行こっか?」
「ふれあい広場かな……小動物と触れ合えるって聞いて楽しみにしてた」
「うん、じゃあまずふれあい広場に行こう!」
日向ぼっこをしているワニを眺めた後、更に歩いていくと緑色の建物が見えてくる。
爬虫類や両生類を扱っている屋内施設だ。
看板に描かれたイラストは可愛くデフォルメされているが、実際はかなり危険な動物も展示されていて、人によって好みの分かれる生き物が多い。
お昼を楽しんでいる人が多い時間帯と今日の客足の影響もあってか、ここまで訪れる人も疎らで静かだ。
入り口付近は無毒で大人しい爬虫類が多いけれど、こういった類のものが苦手な人にはこのしんとした雰囲気さえ、不気味さを演出する要素になり得る。
ゴソリ……という小さな音にすら、
華菜子
はうさ耳パーカーの裾を握り締めて身構えてしまう。
「や、やっぱり爬虫類はちょっと苦手アルヨ……」
もう少し人がいる時なら、苦手でも割と普通に見て回れた気がするのだけれど。
アクリル板で仕切られた室内には、段々毒々しい模様のヘビがあちこちに……。
コトッ。
「ひゃあ、これ以上は無理っ」
肩を震わせながら踵を返すと、入ってきたばかりの刀とぶつかりそうになる。
「ご、ごめんなさいっ!」
「大丈夫か?」
よろめき掛けたのを刀に支えて貰い、華菜子はこくこくと頷く。
そして彼女は、すっかり語尾に『アル』を付けるのを忘れるくらい動揺していた事に気付いた。
「あいや~、しまったアル。平常心を保てないとは不覚アルヨ」
今自分に必要なもの……それは、愛らしい動物のめくるめくもふもふの癒し!
「ここじゃなくて、ふれあい広場に行くアルヨ~」
「気を付けて、転ぶなよ」
「大丈夫アル~」
ちょっと足を縺れさせて逃げるように去る華菜子を見送って、刀は静かな廊下を進んだ。
「みんな爬虫類とか大丈夫?」
「ボクはまあ、見る分には平気だよ」
背後の入り口の方から声が聞こえてきたかと思えば、直樹や円たちだった。
「お前たちも来たのか」
「おや、君たちもヘビを見に? 奇遇だな」
更に後ろから、月詠がやって来る。
「ボクシング部員としては、『せかいいちつよい!』って言われたら見ないとね」
と胸を張る円に、直樹は「意外だよね」と肩を竦めた。
「桜庭さんって、ボクシング強いんですか?」
人里も目を丸くする。
寝子高ボクシング部の部長を務めているのが、背丈も低めで可愛らしい少女なんて、なかなか想像がつかないだろう。
「それはさて置き、話題のブラックマンバってのはどれだ?」
刀が周囲を見回していると、少し先から「こっちよー」と
美咲紀
の声。
お喋りしている間に、ヘビの中で文字通りスネークしていたようだ。
「って、こいつも蛇かよ!? 随分と長い蛇だな……」
アクリル越しに、刀はまじまじと覗き込む。
パネルに『せかいいちつよい!』と太字で書かれているブラックマンバは世界で二番目に長い蛇で、その身体は灰色や褐色の鱗に覆われている。
ここにいるブラックマンバたちは大体3m前後だが、長いものになると4mを越すようだ。
名前の由来は口の中が真っ黒なところからきていて、強い毒性を持つ凶暴なヘビだ。
仲間とじゃれ合うように、鎌首をゆらゆらと持ち上げるブラックマンバを観察する。
「最強と言われる割に、見た目はシンプルなんだな……」
「本当に強いヤツは、わざわざ強く見せる必要がないのかもね」
刀の呟きへの答えなのか、直樹もぽつりと零すと円の方に顔を向けた。
何処か眩しそうに彼女を眺める。
「桜庭さんが戦ってるところは見た事ないけど、強い心を持ってるのは、分かる気がする」
「神木君……」
「こいつはヤドクガエルっていうのか……矢毒蛙? 毒蛙か!?」
なにやらこの場所らしからぬ雰囲気が流れそうだったのは、刀の声で打ち消された。
ヤドクガエルはブラックマンバとは反対に、極彩色とも言える色合いの種類が多い。
毒々しい色をしているものもいれば、玩具や色付きのガラス工芸品のように一見可愛らしくも見えるものもいるようだ。
彼らが持つ毒は、派手な警戒色で周囲に毒を持つ事を報せ、天敵に食べられないようにする為にある。
いわば身を守る為のものだが、ごく少量でも大人の人間を死に至らしめる恐ろしい神経毒の持ち主だ。
尤も、長期に渡って毒を作り出す元となる餌を与えず、コオロギなどを与えられ飼育されているとその毒性も薄れていくらしいが……。
(ここにいる動物たちが逃げ出したら、大変だな……)
しなくても良い心配と思いつつも、刀の頭に猛獣エリアにいた獣たちの様子が過ぎっていった。
そして、ここでの目玉といえば。
「ニシキヘビ! 首に巻けるみたい!」
わくわくした顔で、円はニシキヘビを巻いて記念写真を撮れるコーナーへ吸い寄せられて行った。
ちょっと暇そうにしていた係の飼育員さんが、彼らの姿を見てにこにこしながらヘビが入っているらしき大きな浅い籠に向かっていく。
「ニシキヘビの花子ちゃんですよー」
飼育員さんの腕に絡まってずるりと出てきた長~いヘビは、頭をもたげてしゅるしゅると舌を出した。
太さも結構ありそうだ。
「うわー、大きいなぁ」
流石に半笑いみたいな表情になった直樹に、ずいとヘビの絡まった腕を差し出す飼育員さん。
「撫でて貰えると、喜ぶんですよ」
「え……あれ、思ったより柔らかい?」
ヘビの体表は鱗に覆われて硬そう、というイメージに反してしっとり、ひんやりとしていた。
「本当だ、結構気持ち良いね。よし神木くん、一緒にチャレンジだ!」
「え」
「二人くらいなら、一緒に巻いて頂けますよー」
「えっ?」
「やった、一緒に写して貰おうよ。良い記念になるよー」
「あ、にゃーくん預かっとくよ?」
「ありがと、美咲紀クン」
「ええっ!?」
そんなこんなで、ニシキヘビの花子を二人で巻いた写真が出来上がった。
円は楽しそうな笑顔を浮かべているけれど、直樹の方はちょっと半目で笑っていた。
「はい、お次の方どうぞー」
「どれ、よろしくな花子」
全く臆する様子もなく、月詠は飼育員さんから花子を首に掛けて貰う。
彼女ひとりの体格だと、殊更ニシキヘビが大きく見える。
「なかなか大人しい子じゃないか」
目を細めて花子を撫でる月詠は、可愛らしさの中に隠れた艶やかさがいつもより引き出されているような気さえした。
そのままパチリ。
「なかなか良い画が撮れたかも知れないな」
「現像まで少しお待ち下さいね。じゃあ、お次の方~」
微笑んでもうひと撫でしてから花子を返す月詠に、飼育員さんはニコニコと受け取ると次の刀を呼ぶ。
「うわっ……」
首や肩に掛かる、ひんやりとした重さに刀は思わず声を漏らしてしまう。
「鱗の感触がなんとも言えない……これ、夏の暑いときなら気持ち良いかも知れないな」
しばらくその体勢のまま花子を撫でていたら、なんだか慣れてきた。
「花子ちゃんもお兄さんの事、気に入ったみたいですよー」
「そ、そうですか……」
ヘビに好かれてもなぁ。
という微妙な気持ちはさて置き、刀も写真を撮って貰った。
しばらく待てば、ヘビのイラストやまたたび市動物園のロゴが入った専用フレームに入れられた写真を受け取れる。
「良い記念にはなるよな」
しげしげと花子と一緒に写った自分の姿を眺める刀。
それぞれ仕上がった写真を手に建物を出たところで、円が一人足りない事に気付いた。
「あれ? 人里クンは?」
「「……あれっ?」」
――その頃。
「うあーーーん、おがーざあぁん!」
ヘビがちょっと怖くて外の空気を吸いに出た人里は、付近で泣いていた小さな女の子を見付けて迷子センターに向かっていた。
女の子は泣きじゃくっていて話にならなかったけれど、あやしながらゆっくり歩く人里の手をぎゅっと握り締めている。
「あらあら、お母さんと逸れちゃったのかしら」
人里たちの姿を見付けて、迷子センターのお姉さんが出迎えた。
「もう大丈夫、すぐ迎えに来てくれるからね?」
まだぐずっている女の子に人里が優しく声を掛けると、女の子は真っ赤な顔をくしゃくしゃにしたまま小さく頷いた。
「……あっ」
お姉さんにお礼を言われてセンターを出たところで、はたと気が付く。
女の子を迷子センターに連れて行く事ばかり考えていて、自分がどっちから来たかすら分からない。
「ど、どうしよう……」
結局、人里自身も迷子センターか受付で友人たちを呼べば良いと気付くまでしばらく迷子になって、後で直樹に「携帯で連絡取れた方が良いね」と電話番号やメールアドレスを交換し合う事になったりした。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月10日
参加申し込みの期限
2013年04月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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