this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
緑きらめく動物園で
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
つぎへ >>
「わー、やってるやってる」
ゾウを見た後ふらりと寝太郎がやって来たのは、サルたちを楽しませようと奮戦している人たちの話を耳にしていたサル山だ。
お山と水場をぐるりと囲むような通路を、まだ遠巻きに見える人の集団に向かってのんびりと歩いていく。
「何処行っちゃったんだろ……あれ」
脇の道からやって来た人探し中の直樹が、その背を見付けた。
「猫島君も来てたんだね」
ぽむぽむ。
寝太郎の肩を叩いた途端、直樹の目の前からその姿が消えた。
「……あ、あれ?」
きょろきょろ周りを見回すと、靴先に何か柔らかい感触が触れる。
見下ろせば、そこには何故か眩いばかりに高級そうな布団一式が広げられていた。
突然の現象に、しばし思考停止する直樹。
(うぅっ、まさかこんなところで布団になっちゃうなんてー)
「……も、もしかして猫島……くん?」
(そうだよぉ)
悲しいかな、掛け布団をもふっている直樹に寝太郎の声は届かない。
「これが猫島君のろっこんって事かな。えー……どうやったら元に戻るんだろ」
(時間が経てば、戻れるんだけどねー)
直樹はちょっと悩んだ後、ふと思い出したようにコントをやっている人たちを見遣って小さく呟く。
「まさか本当に布団が吹っ飛んだ、なんて事にならないよね?」
なんかパンチと目が合った。
「……あっ」
(えっ!?)
バチコーン☆
サル山の脇の方で、優は動画撮影を続けていた。
「よーし、このアングルもなかなか良い感じー……ん?」
さっと影が差したと気付いた時には、目の前に長方形の白いものが迫っていた。
「だぁあああああぁぁぁこっちきたぁあああああああぁ!!!??」
血相を変えてわたわたしているうちに、ばふっとそれが覆い被さる。
「きゅう……」
優は超が付く程手触りの良い高級布団(寝太郎)に優しく重く包み込まれ、目を回した。
「な、なにこの柔らかさ……ダメだ、眠……すぴー」
その絶妙な寝心地に、上に落ちた直樹は意識を奪われていく。
「猫島、何処行ったんだろう…………ん?」
そこへやって来たのは、サル山の見物に行く途中までは一緒だった筈なのに、いつの間にか何処かへ行ってしまった寝太郎を探しに来た天野だった。
彼が見たものは、道端で少年たちを巻き込んで落ちている布団という珍妙な図。
下の優は気絶しているわ、上の直樹は逆に気持ち良さそうに寝息を立てているわ。
こうなるまでの経緯がすぐには想像出来ず、頭の中が疑問符でいっぱいになる。
「……猫島?」
(さ、逆巻くーん)
「何これ、どうなってるの?」
(た、助けて~)
届かぬと知りつつも伝えたい、この想い。
「駄洒落の通りになったって事かな……」
「……何だこれ」
サル山とくんずほぐれつの布団を見比べて首を傾げる天野が声がした方を振り向くと、たまたま通り掛ったらしい刀が概ね彼と同じ反応を示していた。
「御剣か」
かくかくしかじかという程でもない説明の後。
「ろっこんの効果なら、そのうち切れるだろうけど……」
この間のアレはこういう事だったのだろうか、と刀は以前具合が悪くなった時に、
保健室がいっぱいで回された部屋で起きた珍事
を思い出していた。
と、直樹の寝ている辺りから携帯の着信音らしきが鳴る。
天野はちょっと考えてから、彼のポケットに入っていたスマートフォンに手を伸ばした。
「もしもし」
『もしも……あれっ、神木くんじゃない?』
「……神木ならそこで寝てるんだけど」
『はえ!?』
明るい女の子の声の後ろに、どうしたのと他の声が聞こえる。
天野が掻い摘んで事情を話すと、彼女たちに直樹が起きたら迷子になっていた子が見付かったと伝えるよう頼まれた。
そのうち回収に来るだろう。
「……それにしても、どうしようかこれ」
「とりあえず、下の奴は助けておいた方が良さそうだな」
そのうち戻るだろうけどと呟く天野に刀は肩を竦め、二人で下敷きになっている優を引っ張り出す。
「う~、布団が、お布団が~」
すやすや寝ている直樹と反対に、優はうなされていた。
フードコートエリアのお土産屋さんは、そろそろ帰ろうというお客さんが入れ替わりにやってきて、そこそこ賑わっていた。
ショップの入り口付近にいた動物の着ぐるみたちは、コート内で行われているキャラクターショーの手伝いに行っているようだ。
連れ立ってやって来た華菜子と聖は、真っ先にぬいぐるみのコーナーに向かった。
「ぬいぐるみは色んなサイズがあるアル!」
ウサギは人気もあってか、カラーやサイズの種類も多いようだ。
「こんなに沢山あると、迷いますね」
聖は真面目な顔になってウサギのぬいぐるみを見比べる。
大きいぬいぐるみをもふもふ出来たら幸せだけれど、持ち帰るのは大変そう。
「小さいぬいぐるみにしましょう……」
特大サイズで値札のゼロの桁が違うぬいぐるみをもふもふっとしてから、聖は手頃なサイズのウサギを手に取った。
「畑中さんは?」
「あ、私はストラップにしたアルヨ♪」
と華菜子が掲げるストラップに付いた小さなウサギのマスコットは、もこもこしたぬいぐるみとはまた違う雰囲気だ。
「こちらも可愛いですね……」
二人はしばらく談笑しながら、店内の商品を見て回った。
「これ可愛いね!」
美弥子
が手に取ったのは、掌サイズのころんとした鳥のぬいぐるみだった。
可愛らしいつぶらな瞳と平べったい嘴で、色んなカラーのものが並んでいる。
値段も手頃だし、ちょっとしたスペースにも置けそうだと
時子
は頷いた。
「お揃いも良いですね、これにしましょうか……」
「うん、何色にする?
御巫さんは、やっぱり緑のイメージかなー。で、私はピンクとか」
緑とピンクのぬいぐるみを手にした美弥子に、そうしましょうかと手を伸ばすと、彼女はピンクの方を時子に渡した。
ぬいぐるみを見比べる時子に、美弥子はにっこり笑う。
「私が御巫さんカラーの鳥さんで、御巫さんが私カラーの鳥さんってどうかな?
一緒に来た記念って事で!」
綾花は、お小遣いと相談して唸っているあおいの隣に歩み寄る。
「あおいちゃんは決まりましたか?」
「うーん……結構可愛いのがあって、迷っちゃう。綾花ちゃんは何にしたの?」
尋ねるあおいに、綾花は茶色いたれ耳ウサギの付いたストラップを見せて微笑んだ。
「私はこれにしました。あおいちゃんに似てるでしょ?」
「えっ、私そんなに可愛いかな~」
ぽっと照れたあおいの姿は、やっぱり庇護欲の強い人ならつい守ってしまいたくなるものがある。
「じゃあ、私も同じのにしようかな。ウサギさん可愛いしね」
お揃いのストラップを手に、レジへ向かう。
お会計を済ませると、あおいは入り口の脇で待っていた修の許へ。
「良い土産は見付かったのか?」
「うん! ……あれ、綾花ちゃん?」
並んでお金を払った筈なのに、まだ出てきていない。
「お、お待たせです」
「あ、来た来た。ちょっとびっくりしちゃったよ」
少し慌てた様子で出てきた友人にあおいはほっと笑みを浮かべたけれど、綾花は後ろ手に何か隠している。
「あおいちゃん、これ……」
彼女が差し出したのは、可愛い動物模様の小さな紙袋。
あおいにも何かプレゼントしたいと、こっそり買っていたのだ。
「わあ、全然気付かなかったよ。ありがとう、開けても良い?」
「はいっ」
喜ぶあおいに、綾花の声もちょっと上擦る。
中身は白いウサギの付いた赤いヘアゴムだった。
「可愛い~! でも、学校に着けていくのは流石に子供っぽいかなぁ?」
自室で髪を結んだり、普段使いには重宝しそうだとあおいは早速貰ったばかりのヘアゴムで髪を結び直し、お店の窓ガラスに映る姿を確認した。
「うん、良い感じだよ。素敵なお土産貰っちゃった、大事に使うね!」
小柄なあおいが、より幼く愛らしく見える気がする。
「……」
「あれ、修君。あんまり似合ってないかなぁ?」
あおいは無言で眺めている修に小首を傾げた。
「いや、似合っている……が、やっぱり5歳くらい若く見えるかもな」
「えへへ、そうかな……って5歳も若かったら小学生だよ?」
「でも、とっても可愛いです、あおいちゃん」
「……それじゃ、そろそろ行こうか。責任を持って寮まで送るよ」
「修君、行きも帰りも送り迎えなんて紳士だねー」
「え? これって普通の事だろ」
楽しげな声を上げる少女たちと一緒に、修は心なしか穏やかな面持ちでゲートへ向かった。
あおいと二人きりじゃなく、綾花も一緒の方向に帰る事に微かにほっとしながら……。
「ここに来たら、必ず小さなぬいぐるみひとつ買う事にしてるの」
ぬいぐるみコーナーの、色々な掌サイズの動物が並ぶ一角に足を運んだ美咲紀たち。
「可愛いぬいぐるみがいっぱいですね」
デフォルメされて可愛さが強調されている動物たちの姿に、一緒に眺める人里も目を和ませた。
ぬいぐるみ自体は、他の動物園などでも同じものを扱っている類の製品で『ここならでは』感は薄いけれど、一応またたび市動物園のタグが付いている。
「今日はヒョウのぬいぬい連れて帰ろっと♪」
美咲紀が手にした白いふわふわに黒の斑点模様のぬいぐるみを、直樹も眺める。
「白いんだね」
「ユキヒョウさんかな。神木君も何か買って帰る?
部屋に置いておくと和むよ、ぬいぬい。可愛いもんね」
ちょっと殺風景だった直樹の部屋を思い出して、美咲紀は同じ白いぬいぐるみを差し出した。
「おそろい♪」
「お揃い?」
目を瞬かせて反芻しつつも、直樹は笑顔でそれを受け取った。
その頃、人里は更に小さいサイズのぬいぐるみが幾つか箱に入っているセット商品を見付けて、手に取った。
「あの、もし良かったら……」
お会計を済ませた後、一緒に回ってくれた三人へそれぞれ差し出す。
「え、良いの?」
てっきりお土産用だと思っていたらしく、直樹は目を丸くする。
「ユキヒョウさん、ちっちゃい仲間が増えたよー♪」
「にゃーくんのお気に入りの、ライオンさんも入ってるね」
「にゃー」
「ありがとう、東雲さん。一緒に来た友達でお揃いなんて、素敵な記念になるよ」
後で何かお返ししなきゃという直樹に、人里ははにかんだ笑みを浮かべた。
動物園を出て、旧市街の道を並んで歩くうちに、それぞれの家路に向かう分かれ道に差し掛かる。
「私は星が丘寮だから、こっち。
また学校でね! あ、東雲さんは特に気を付けて帰ってね」
「が、頑張ります……皆さん、またご一緒出来たら嬉しいです」
美咲紀の元気な声に手を振り合って、人里は別れ際に遠足で撮った写真を直樹に渡して。
お土産を手に、今日の思い出を巡らせながら別々の方向へ靴先を向けた。
「桜庭さんは向こうだったね」
「うん」
旧市街在住の直樹と円も、やがて自宅への岐路に立つ。
「じゃぁ直樹くん、また今度」
にゃーくんの前足を取って手を振る仕草の円にうんと頷き掛けて、直樹は「あ」と声を漏らす。
ちょっと間を置いてから……にっこり笑って手を挙げた。
「またね、円ちゃん」
円は赤い瞳を瞬かせた後、笑ってもう一度「またね」と返した。
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
緑きらめく動物園で
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月10日
参加申し込みの期限
2013年04月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!