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クリスマスを飾ろう!
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さて。無事開店したミルクホールには、寝子高校一年の
追分 義一
が訪れていた。
営業中とあって店内の飾り付けは控えているものの、外のツリーの前に同窓生のアルバイト店員たちがワイワイと集まっているので「ああこの店もか」と義一はクリスマスが近いことを実感する。
そんな折——。
「ご機嫌よう、追分君。休日に奇遇ですわね、静寂を邪魔して御免なさい」
義一の好きな二次元の世界でしかお目にかかれないような一風変わった挨拶が、近くのカウンター席から飛んできた。椅子から上半身を捻らせ、こちらに微笑みかけているのは、同学年の
大道寺 紅緒
だった。
「止まり木での刻は愉しめて? 此処で頂くケーキは絶品でしてよ」
「なんだおまえ、ここの常連なのか?」
「ええ。謳を紡ぐ場所は我が城だけに非ず。
私は闇ノ吟遊詩人(ダークミンストレル)……、呼吸が続く限り謳を紡ぎ続けるが運命(さだめ)。しかし雲雀の囀りは、太陽と云うスポットライトを浴びてこそ、愛されるもの。暗い空の下に哭けば、人の心を乱す魔となりますわ。
けれどもこのミルクホールは、店主の寺島康子さんが何時間居ても嫌な顔をせずに優しくして下さるところが、最大の魅力ですの」
相変わらずの言い回しで分かり辛いが、要するに「執筆する際に気分を変えたいけれど、飲食店に何時間も居座るのは忍びない」と思う気遣いの人な紅緒にとって、事情を理解してくれるアットホームなミルクホールは都合が良い場所である、と言う話しだった。
義一が長台詞を聞いている間に、紅緒の横に腕が伸びて、ティーポットを掴む。
「この席あんまり使われてないしね、可愛い紅緒ちゃんなら何時間居たっていいよ。なんなら上の部屋に住む? 俺のベッドで眠っていいよ」
紅茶のお代わりを注ぎながら軽口を叩くカウンターの店員と、目を剥いた紅緒の反応を義一が交互に見ていると、視線に気づいた紅緒はハッとして不敵な笑顔——には少々遠いが——を作る。
何かと気にかけてくれる義一とは親しくしているものの、紅緒は男性をあしらうのが年齢相応に得意ではないようだ。
「けっ、け結構ですわ。『イヴァン』は矢張り意地が悪いですわね!」
「やっぱコレだよね。紅緒ちゃんをからかってると仕事が愉しい。だから何時間でも居ておいで」
義一に合図するようにニッと白い歯を見せ背を向けた店員は、紅緒の夢に同伴した同窓の上級生だった筈だ。先輩のからかいとは厄介なものである。義一は同情的な気分で話題を移してやった。
「あれから進捗どうよ」
「お陰様で例の原稿は既に納品していますわ」
会話中に笑みが溢れるあたり、今日の彼女には大分余裕が見える。きっと締め切りが遠い日に違いない。それでも一週間のうち五日を学校生活に費やす学生の身分で、作家は困難だろうと想像する義一だったが、紅緒はこう答えた。
「同業者……同じ吟遊詩人(ミンストレル)には——」
「そこなんで言い直した?」
「民の世に仕える身で有りながら、物語を紡ぎ続ける方もいらっしゃいますわ。その方々に比べれば、私はまだまだ若輩……」
白いドロップド・カフスを揺らして、紅緒は自身の胸を抑える。謙虚な物言いをしているが、その日々が大変なのには違いない。
「作家って盆も正月もなく執筆作業ってイメージがあるけど、紅緒はどうなんだ?」
「お正月は編集部だけでなく印刷所等もお休みになるから、寧ろ少し前がピークでしたわね。NY文庫マガジンクリスマスお正月合併号マホラク祭り!増大頁、コンプリートエース特別掲載ミニ小説、美少女ヒロイン専門雑誌にゃんヒロ!へヒロインのコメント、声優雑誌に主演声優さんへのコメント……エトセトラエトセトラあああああ」
紅緒は恐ろしいものを思い出して思わず取り繕う事を忘れ、虚ろな目で此処ではない何処かを見始めた。義一は慌てて席から立ち上がり、紅緒の肩をゆさゆさ揺すって彼女を現界へ呼び戻す。
「うぇはっ! わ、私は今何を……」
ドレス姿には合わないあんまりな顔に、義一は苦笑いしてしまった。
「また煮詰まりそうになったら、爆発するまえに誰でもいいから相談しとけよ。
俺もいち読者として応援してっから」
つい先日紅緒の著作を購入した事を伝えると、紅緒は祈りでも捧げんばかりの勢いで食いついてきた。暫く作品——魔法軍学校の落第王子——について話していると、
伊橋 陽毬
が隣の席へやってくる。
紅緒は仕事をしながら陽毬を待っていたそうだ。
「イリヤくんがね——」
陽毬はホールで仕事をしていたイリヤと軽く手を振り合って、義一へ向き直った。
「今日クリスマスの飾りつけをするって言うから、私たちも参加させて貰おうって話しだったの。
お店の飾りつけって楽しそうだよねっ!」
新たな経験への期待に頰を紅潮させる陽毬に頷くと、義一も流れから飾りつけに参加することになった。
「男手必要なところとか、手伝えれば——」
義一の申し出を聞いて、康子は「そうねえ……」と考え込み、近くにいた武道を呼び、何か必要はあるかと聞くつもりだった。
「おー、義一くん!」
「あら。知ってるのね」
同じ高校だから不思議ないか、と笑う康子へ二人は説明する。
「俺と武道さんの弟は、寮で同室なんです。いろいろ世話になってます。
つーかここでバイトしてたんだ。てっきり今日あたり、下宿先で手伝いしてるのかと……」
「夫婦ラブラブ飾り付けてるの居づらいというか……気を使った察して!」
「会長さん、クリスマスパーティーとかで忙しいのにアルバイトも……。クリスマス当日まで予定たっぷりですよね? た、大変ですね!」
陽毬に見上げられて、武道は豪快に——と言うより態とらしく笑い飛ばす。
「HAHAHAイヤァ、色々あって忙しい予定だけど、祭り事好きだから楽しみで! お給料でマイブラザーへのプレゼント買うぜぃ! たぶんおそらくキットところでさぁこの前の試作美味しかったよね!」
言葉からも仕草からも分かる明らかな話題逸らしに、紅緒の目がキラリと光った。作家という職業の第一線に居るだけあるのか、この娘は人の機微には聡いのだ。紅緒は今カウンターの中に居る青いピアスの男の正体に気づいて指摘した時よりも勝算があるのか、調子よく無遠慮に、武道の全てを見るように前のめりになる。
「貴方、何か隠してますわね——!」
ビシッと人差し指を突きつけられ、武道がピンチに陥りそうになった時、背後からイリヤが顔を出した。
「伯母様、ツリーに飾るクッキーって何処ですか?」
「ナイスタイミング! 丁度冷めたところよ」
康子はクッキーののったバットを、カウンター越しにイリヤへ手渡した。
「これ例のクッキーか! 綺麗だなぁ……」
このステンドグラスクッキーはクリスマスメニュー決めの日に提案された一つで、型抜きクッキーの内側に赤や黄色や緑の飴を入れて作る、名前の通りステンドグラスのように透明な細工の入ったものだ。
武道はバットから一つ拝借し、店内のライトにかざした。奥にある本物のステンドグラスと同じように、綺麗に輝いている。
「これ実際てべて美味しいヤツだったり?」
「余ってるの食べてもいいよ。事務所に置いといたげる」
カウンターの向こうから、双子の片割れがそう言った。
「やったラッキー★」
「ハイハイ、ここ滞留しないでー。自分の持ち場へ行った行ったー」
楽しい会話も良いが、今は営業中だ。
店主の声に押されて仕事へ戻っていく彼らについて、義一と紅緒と陽毬は手伝いに混ざって行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
24人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月17日
参加申し込みの期限
2015年11月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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