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椿 美咲紀
は悩んでいた。
机の上には色とりどりの蛍光マーカーにマスキングテープ、ノック部分がコスモスやチューリップに模されたシャープペンシル、野菜のかたちした消しゴム色々、雑多に転がる文房具に半ば隠れて、数学の問題集。
ページの頭から順番に埋められた問題の途中、何度も書いては消した跡。
宙を睨んで頭を巡らせ、ぱちんと両手を叩いてシャーペンを握って解きかけの問題に取り組み、幾許か書いたところで手が止まる。子猫のかたちした黒い瞳が今書き込んだばかりの数列の上を何度も彷徨う。コツコツとペン先が紙を叩く。
高く結い上げた黒髪が震える。白い眉間に皺が寄る。食いしばった口元から八重歯が覗く。
「う、うううー……」
解けない。どれだけ頑張って考えてもやっぱり解けない。
「うわーん、シュー君ー!」
椅子から転げ落ちるように降りて叫ぶのは、最近もっぱら勉強を教えてもらっている
八神 修
の名。
神様に縋るように、パソコンを立ち上げる。インターネット通話サービスのスニャイプを開いて助けを求めるメッセージを飛ばすけれど、応答はない。
「ううー……」
涙目を擦り擦り、美咲紀は再び机に向かう。解らない問題をとりあえず飛ばして次の問題に取り掛かるも、
「……ええ、ええーとー……」
次の問題もわからなかった。解らないと思えば思うほど、考えれば考えるほど、思考は絡まりどんどん山積みになる。もうどうしようもなくなって、数学の問題集をそっと閉じる。机の端っこに追いやり、英語の問題集に手を出すも、
「わからにゃい! 解らにゃいことがわんさかと!」
叫んで問題集を投げ出し、半分混乱状態でスマートフォンを手に取る。
「シュー君、シュー君、内線八番をお取り下さいなのですです」
呪文のように唱えつつ、通信アプリNYAINに同じ文句を打ち込む。念のためにメールも送ってみる。けれどどれだけジッと画面を見つめ続けても既読マークはつかない。返信もない。
「わーん、シュー君、何してるですかぁっ」
めそめそ泣きながら、それでも気力を振り絞り、問題集を開く。何とか判る問題だけをしゃくりあげながら解いていると、立ち上げたままだったパソコンからスニャイプから着信音が聞こえた。
「シュー君?!」
本人にするようにパコソン画面に縋りついて応答すれば、
『……こんな時間にどうした?』
画面いっぱいに写りこむ美咲紀の顔にほんの少し驚いたように眼を見開いて、待ち望んだ修の顔。
『わーん、シュー君ー!』
「ああ、……勉強か」
泣き声とも歓声ともつかぬ声で画面に頬擦りする美咲紀の顔をパソコン画面越しに見ながら、修は淡く笑む。
疲れて早く寝付いたために、夜中にふと眼を覚ましてみれば、枕元のスマートフォンに着信のサインが灯っていた。傍らに群れて眠る飼い猫たちを起こさぬようにそっと起き上がって画面を開けば、
『助けてシュー君』
『へるぷみー』
ついでにNYAINにも助けを求める未読メッセージが大量に届いていた。とはいえ、『わーん』の泣き顔マークを最後に、一度メッセージは途切れていて、どうしたものかと考え込んだところで、ロボ猫GAO改が示すニャカイプに呼びかけ有りのサインが眼に止まった。
電灯とパソコンをつけてみれば、想像通り、こちらにも美咲紀からの通信要請。
「あまり遅くまで頑張りすぎるなよ」
『うわーん』
泣きながらも眠たそうな目をする美咲紀に眠気を追い払う方法を教え、修は息を一つ吐き出す。大きく伸びをして背筋を正す。
「それで、どこが解らない?」
「んっとね、こことここと、こことここも! 何だかもうたっくさん! 解んにゃい! 解んにゃいの!」
「落ち着け、大丈夫だ。一つ一つゆっくり解いて行こう」
カメラ画面に数学と英語の問題集を押し付けて泣きべそをかく美咲紀に、修はもう一度笑ってみせる。
「ちゃんと教えるから」
数式をひとつひとつ丁寧に教えながら解かせ、英語の文法や意味を辞書でひかせながら根気強く教え、
『やったー! ありがとシュー君ー!』
解らないと聞いてきたところを全て教え終わったのは、夜半もとうに回った丑三つ時。
『頭使ったら、超お腹空いたです』
「え」
『頭には糖分は必要なのです』
画面の向こう、ひとりで大きく頷く美咲紀に、修は眉をひそめる。
『星ヶ丘ファミリーニャートへスイーツ買いに行くです』
きりりと顔を引き締め、いかにも当然のように我儘を言い放つ美咲紀の言葉に、修の眉間の皺はますます深くなった。
「星ヶ丘でも深夜に女子の一人歩きは良くないぞ」
叱れば、問題を回答できた嬉しさで元気いっぱいだった少女の顔が見る見るしょんぼりと沈む。
『お腹空いたままでは寝られないのです』
「そんな顔をするなよ」
仕方ない、と修は溜息を吐く。
「俺が付いていってやるから」
言った途端、寸前までのしょぼくれた顔はどこへやら、美咲紀は諸手をあげて飛び跳ねた。
『これは紳士ですね、さすがシュー君』
「礼はいいから五分で用意しろ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月06日
参加申し込みの期限
2015年11月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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