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寝子島高校
黒い指先 ――透明な檻――
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●黒い指先
やりにくいものだと思う。
大人はどうも警戒心が強く、なかなかうまくいかなかった。
だから、ターゲットを変えた。
まずは犬。
人懐こく従順な犬は、簡単な命令なら素直に従ってくれた。
しかしいざ連れ出そうとすれば、これがなかなかうまくいかなかった。
すぐに、純真な子供達に狙いを切り替えたのだが。
「変質者呼ばわりかよ……」
リビングに置きっぱなしになっていた、回覧板をめくって苦虫を噛み潰す。
やはり保険で
怪人セブン
を名乗っていたのが、良くなかったのか。
逆に相手を構えさせてしまう側面もあった。
まあいい。
あいつが大騒ぎをしてくれるお陰で、自分と同じように
セブンを名乗る者
が後を絶たない。
現に今も
ネコ島ch
や、ねこったーで、シーサイドタウンのもれいび狩りの噂が囁かれている。
当面、自分はその影に隠れて。
安全な場所から、憂さを晴らさせて貰えばいい。
●ホビーショップ【Ze Pet】
シーサイドタウンにある、お洒落な二階建ての
ホビーショップ【Ze Pet】
。
白髪の老人の看板が目印のその店は、今日も学校帰りの子供達で賑わっていた。
時々起こる楽しげな笑い声に、理知的な目を細め。
アルバイト店員の
八重崎 五郎八
は、常連の子供達の「おねーちゃん、かるた読むのやってー」との声に応じて、品出しする手を休め、長い黒髪をさらりと揺らして、よいしょと踏み台から降りた。
その視線の先に、既知の顔を見つけた。
「あれ、いいなちゃん」
僅かに京ことばのイントネーションが残る発音。
五郎八が部長を務める
寝子島高校歌留多同好会
の部員、
大田原 いいな
が立ち尽くしていた。
「いらっしゃい、何かあったの? 思いつめたような顔して」
「五郎八殿……」
普段なら容姿も含め、小学生の男子と見まごうばかりに元気な いいなが、力なく頭を垂れている。
「あー、いいなちゃんだー!」
「遊ぼー!」
いいなは目ざとく見つけた小さな男の子に、両サイドからしっかりと手を握られた。
(このくらいの年頃の男の子なら、平気なんじゃがのう……)
返そうとしたぎこちない微笑みは、渦巻いた暗い感情の底へ。すぐに沈んでしまった。
「いいなちゃん。悩みがあるなら、話してご覧よ」
小さな子供にするように、少し膝を折って。根気強く尋ねる五郎八に、いいなは揺れる瞳を一寸向け。
そして何事かと見守る子供達の前で、そっと逸らした。
「五郎八殿は毎日子供達と接しておるから、聞いた事があるじゃろうか? 儂も回覧板で知ったのじゃが」
やっとのことで、つむぎ出す。
五郎八は、ああと低く言葉を潜めた。
「変質者が出るっていう、あれ? お陰でお客が引けるのが、いつもより早くなったみたい。
……ひょっとして、それで何かあったの?」
様子のおかしい いいなを気遣って、子供達を先にプレイルームに向かわせたが、いいなは慌ててそれを否定した。
「ち、違うのじゃ! ただ……この頃、昔の夢をまた見るようになっての……」
思い出したら、ぞくりときて。いいなは二の腕をこすった。
いいなの母の再婚相手――つまりは継父は、子供が好きだった。
『……へぇ、いいなちゃんっていうんだ……かわいいね』
性的な意味で。
そんな男と、一つ屋根の下で暮らすようになり。問題は起こるべくして起こった。
いいなは現在、両親の元を離れて旧市街でお好み焼き屋を経営する、叔母の元で居候している。
高校へ進学し。毎日があわただしく過ぎていく中で、少しずつ埋没しかけていた、忌まわしい記憶。
だが回覧板で変質者の噂を聞いてから、ちょくちょく思い出すようになった。
……忘れろ、忘れるのじゃ……。
儂の『フツウ』はここじゃ! 断じて『あの家』ではない。
口を閉ざしたまま、震えるいいなに。やがて五郎八は、一つ息を落とした。
「私、バイト終わるまでちょっとかかるけど。待ってて、送って行くよ。
いいなちゃん、なんだか死にそうな顔してて、心配だもん」
「む、ぬぐぐぐ、それは心強いのじゃが……五郎八殿に迷惑なのじゃ」
かぶりを振ると、いいなは思い出したように、携帯電話を取り出した。
「念のため、五郎八殿の携帯に防犯ぶざあ型携帯の、非常連絡先登録を願うのじゃ。
3つあるウチの3番目で……」
「うん、ちょっと待ってて」
スタッフルームに下がると、五郎八は自分の携帯を出してきて、いいなと連絡先を交換しあう。
いいなが気持ち安堵したように見え、五郎八も肩の力を抜いた時。
五郎八の携帯から、着信音が響いた。
「庚くんか、びっくりしたー。ごめん今、仕事中……。え? 私の迎えって、子供じゃあるまいし」
相手は五郎八の従弟である、
如月 庚
だった。
『まあ、聞いてくれ。ちょっと物騒な話を聞いた。
姉ちゃん子供相手の商売だから、変質者が出るって話くらいは知ってるよな?
それにねこったーでも話題になってるんだが、最近シーサイドタウンでも……。
んー、ちょっと色々あるって話だ。【Ze Pet】はシーサイドタウンだろ? それで』
庚はもれいび狩りの件は、わざとぼかして五郎八に伝えた。
従姉を不要におびえさせたくないという、庚なりの気遣いだ。
「へぇ? 庚くん私の事、心配してくれるの? ありがと」
『茶化すなよ、姉ちゃん……』
電話の向こうで従弟が困惑している気配を察して、五郎八は満足げにくすりと笑みをこぼした。
「あ、そうだ。いいなちゃん、庚くん迎えに来させようか? 今日は暇してるはずだし」
何故かスケジュールまで把握されていた。
過去のトラウマで、男性恐怖症で二人きりになる事が特に苦手な いいなであるが、
猫鳴館
に住まう男子生徒と、
化学部
の
顧問
だけは、なぜか意識せずに居られる。
庚は猫鳴館を根城にしているから、いいなも平気なはずだ。
『おい、待て。何の話だ?』
予期せぬ方向に流れ出した話に、面食らう庚の声が、いいなの耳にも届き。
苦笑しつつ、いいなはいつも持ち歩いているロケット花火を取り出して見せた。
「五郎八殿、儂の笛花火は防犯ぶざあ代わりなのじゃよ……。
これで追いたてれば、相手の方から逃げていくはずじゃ。それでも駄目なら、さっきの連絡先じゃな。
よし、せっかく【Ze Pet】に来たのじゃ。ついでに今日の分の笛花火を、補充じゃ!」
いいなは結局、迎えを丁重に断ると、ロケット花火を買い足して店を後にした。
「いいなちゃん、行っちゃった。
私も遅くまで残ってる子供がいたら、送って帰る事にするから、庚くん心配しなくて大丈夫だよ」
いいなを見送って、五郎八は言う。
いつもそうだ。他人の事は気にするくせに、自分の事を省みない。
大丈夫という自負があるのか、或いは従弟をまだ子供だと思っているのか。
そんな余裕が悔しくもあり、庚を焦燥もさせる。
仕方がない、早々に用事を済ませて、迎えに行こう。
通話を切りあげ、庚は踵を返した。
彼はもれいび狩りについて詳しく調査するため。
シーサイドタウンで少年から忠告を受けたという、
飯田 幸
から話を聞くつもりだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月22日
参加申し込みの期限
2013年05月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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