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黄色い絨毯の不思議 〜感謝の言葉を貴方に〜
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【生物部の調査】
新井 すばる
はスマホをしまいながら、隣で熱心に砂浜を掘り返している同じ生物部の部長に声をかける。
「ネコッターやらの情報からすると、少なくても他にあと3、4ヶ所はあると見ていいね」
「あー、やっぱりですかー。これは例年の3倍以上に広がってますかねー」
イソギクの地下茎を手にとって
屋敷野 梢
は答えた。少々眉を寄せながら。
今朝からネコッターやネットでイソギクの情報が流れていた。
ただの大繁殖だったら、程度の差こそあれ自然界でもあり得ることだ。
しかし、ここは寝子島。神魂の影響が大きく、春から何度も異常な現象が起きている。
幾度も不可思議な事件に関わってきた屋敷野としては、本当にただの発生なのか、それとも神魂によるものなのか、見極めなければならないと思った。
自然発生ならば、その原因は自然界の何らかのバランスが崩れた証拠。
ただし崩れた原因そのものも自然の流れの中にあるならば、人が手を出す必要はない。
だが神魂の場合は話が別だ。何の原因もなく突然結果が生じる。
その結果が本来の生態系を乱すのであれば、誰かがそれを調整しなくてはならない。
神魂をしっている者、もれいびが。
故に屋敷野は調査に乗り出した。同じ生物部でたまたま時間があった新井にも声をかけて。
「……まったくー。本当に困ったものですよねー」
「何か言ったかい?」
「なんでもないですよー。それよりそっちはどうですかー?」
「うん。こちらの地下茎も外側に行けば行くほど細くなってる」
「こちらもそうですねー。……とすると、遠からず枯れてしまう可能性が高いですねー」
平地に生えるイソギクは地下に茎をはり横に広がる。
地下茎がしっかりしていれば丈夫な証拠。逆に地下茎が弱まれば、自ずと勢力も小さくなっていく。
「明らかに本来の地下茎と大幅に広がった茎に差が見られるね」
「これなら放っておいても近いうちに元の勢力に戻りそうですねー」
「うん。ただ今の花が受粉して種を残すとなるとどうだろう」
「今後も経過観察が必要でしょうかー」
「そうだね」
非常に理性的かつ効率的に調査が進んでいく。
イソギクの導きもこの二人には通じなかったのだろうか。
「……イソギク、いえ、植物、藻類、シアノバクテリア……」
「どうかしたかい? 屋敷野さん」
「今日も美味しい酸素を、ありがとうございまーす!」
「……あー。さっきからなんだかむずむずすると思っていたけど、なるほど。これが今回の神魂の影響みたいだね」
「動物界一同、感謝してまーす!」
どうやらしっかり作用はしていたらしい。
屋敷野は砂浜を元に戻しながら、詩でも謳うかのように自然界への感謝を訴える。
自身も標本を採取しつつ新井は感心したように呟いた。
「屋敷野さんらしい『感謝』だなぁ」
「母なる海! 今日も沢山の栄養、ありがとーございます!」
「うん、それはボクも大いに同意するね」
しかし、と新井は思う。
自然界生物界への想いを語り続ける屋敷野に対して、澄ました顔で話しかけた。
「ボクは本来、生物全体を好きなわけじゃないんだ」
「なんですかー。いきなり」
「いや、今の屋敷野さんの言葉を聞いていて思い出したんだよ。生物全体を好きなわけじゃない。そう言ったんだよね、君に生物部に誘われた時。おぼえてる?」
そう、君に生物部に誘われたとき、素直にそう言った。
お気に入りの虫や動物はいる。調べたりするのは好きだ。
けど、嫌いなものだって多いし、知識の偏りや偏見だってある。
そう言えば諦めると思ったんだ。
ボクが部長なら、こんな面倒なこと言う奴と一緒に部活なんかしたくはないからね。
「でも、君はそれでもいいですよ、と言ってくれた」
「うーん、そうでしたっけ?」
「うん、そうなんだよ。びっくりしたから良くおぼえているんだ」
でも、まあそのおかげで。
貴重な蔵書や資料を見られたり、器具の使い方や調査技術を教わった。
飼育したことのないコたちを身近に見ることができた。
合宿も楽しかったし、話の合う仲間もできた。
「結果的にいうなら、ボクは生物部に入って正解だったと思う。今が楽しいからね」
「ハイハイ、それなら楽しい生物部の活動続行ですよー。一応全てのイソギク繁殖地を確認しておきたいですからねー」
「ああ、了解。今後、経過観察するなら調査日誌も作成するべきかな」
「そうですねー。それは私の方で作っておきまーす」
二人はそのまま調査を続ける。イソギクが首を傾げるように揺れる中を。
他人から見たら、これは感謝の言葉と言えるだろうか。
感謝といえばそうかもしれないし、ただの思い出話といっても別段不思議に思わない。
ただ少なくてもこの二人にとって、話はこれだけでいいのだろう。
「そういえば、喉が渇きましたねー」
「うん、そうだね」
「ほら、あそこに自販機がありますよねー」
「だね」
「喉が渇きましたよねー」
「……あー」
「渇きましたよねー!」
「ま、いいや。ジュースぐらい奢るよ」
「ありがとうございまーす! ……そうそう、感謝は行動で示すものですよねー」
「何か言ったかい?」
「なんでもありませーん。あ、私はお茶を所望しまーす」
「はいはい」
今度は納得したように、イソギクの花が上下に揺れていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月07日
参加申し込みの期限
2015年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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