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黄色い絨毯の不思議 〜感謝の言葉を貴方に〜
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【感謝感激雨霰!】
後木 真央
はいつもの通り、朝の散歩(という名の徘徊)に出かけた。
頭の上には相棒である召還ネコのがおーをのっけて、動きやすいジャージをまとって。
昨晩の嵐の名残か少しだけ海風が強く、後木は誘われるようにエノコロ岬の方へと向かった。
だから偶然なのだ。海岸添いの道路から岬に至る途中に黄色い花畑を見つけたのは。
「おお〜、なんだかカワイイ花なのだ! たくさん咲いているのだー!」
道からは少し離れていたが特に危険な場所でもなく、後木は好奇心に従って花畑に歩み寄った。
頭上のがおーも興味深そうに鼻をふるわせ匂いを確認している。
摘み取るのは可哀想だから指先でつついて確認する。黄色い花は思った通り柔らかい。
その時、なぜか急に切なくなった。
たくさんの大きな想いで胸の内がいっぱいになって苦しいくらいに。
今ここに居ること。
ここに居られるということ。
それがどれだけ幸福なのか。どれだけ感謝していることなのか。
ふと気がつくと、がおーが頭の上から後木を覗き込んできていた。
その瞳の色は心配そうでもあり、めんどくさそうでもある。
後木は小さく笑って、がおーを頭上から下ろし優しくも強く抱きしめた。
腕の中がいっぱいになる感触。
温かくてこれ以上ないくらい大きな存在感を確かめる。
がおーは耳をせわしなく動かし、今度こそはっきり迷惑そうな鳴き声を上げた。
召還猫が自分の分身に思えたこともある。結局一人なのかな、と寂しくなった。
でも、今はそう思っていない。
このめんどくさそうにしながらも常に側にいてくれる存在を、どれだけ嬉しく思っているか自分にすらはっきり掴めないほどだ。
「居てくれてありがとなのだ。……これからもずっと側に居てほしいのだ。ずっと、ずーっと一緒に生きていこうなのだ」
返事なのかどうか。がおーはゆっくり猫パンチを放った。
弾むような肉球の感触。それは拒絶とはほど遠く、しかし愛情深くというわけでもなく。
その遠くでも近くでもない距離感が不思議と嬉しかった。
通じそうで通じない。分かりそうで分からない。
だからこそ、がおーはがおーの意思で側にいてくれていると思えた。
もう一度その毛並みに顔を埋めると、召還猫は居心地悪そうに身体をくねらせる。
その様子が面白くて、後木は小さく声を出して笑った。
さて、と顔を上げた後木は、がおーを抱え直してスマホを取り出す。
辺り一面のイソギクをカメラで撮って、立ち上げるのはメールアプリ。宛先は叔父。
“寝子島、今黄色い花がたくさん咲いてキレイなのだ。おネコさまもいっぱいで、ここに来れてうれしいのだ。うちのみんなにもありがとなのだ!”
画像いっぱいのイソギクに感謝の想いをのせて、メールを送信する。
みんな、ありがとなのだ!
真央ちゃんは寝子島で元気いっぱい、ネコいっぱい、夢いっぱいに過ごしているのだ!
ここに居させてくれてありがとなのだ!
ここに来させてくれてありがと! なのだ!
飛んでいくメールが見えているかように空を仰いだ後木は、スマホをしまってがおーを定位置に戻した。
大きく両手を上げて身体を伸ばす。
胸の奥から空に向けて、あふれる気持ちを放つように。
なんだか元気が湧いてきたのだ! エネルギー満タンって感じなのだ!
そんな後木に声がかかる。それはもはや起爆剤だった。
「あ、真央ちゃんだ! いつも皆を楽しませてくれてありがとー!」
「お、美咲紀ちゃんなのだ! いつも遊んでくれてありがとなのだ大好きなのだ!」
二人はハイタッチ、シェイクハンド、ハグの3連コンボを決めて、互いにありがとうを連発する。
後木の頭上ではがおーが振り落とされないように必死にしがみついていた。
椿 美咲紀
がこの場に居合わせたのは新聞部の記者根性ゆえだった。
ネコッターチェックは仕様です、を地でいく椿は、今朝さっそく気になる情報をキャッチした。
昨晩の嵐の中もけなげに咲いていたイソギクが、今朝大繁殖しているという。
「これはキレイですね!」
植物や花々が大好きな椿のこと、こんな情報をつかんでじっとしているわけがない。
愛用のカメラを筆頭に取材の七つ道具を納めたバックを掴むと、喜び勇んで寮を飛び出した。
寝子ヶ浜海岸へ向かって歩く姿はスキップしているように軽やかだ。
雨上がりで空気もいいしエノコロ岬もキレイだろうなー。
確かイソギクはあの辺りにも咲いているはずだし、もしかしたらそこも大繁殖しているかな?
まだネコッターにも出てないし、あったらスクープになるかなー?
なくても岬の写真もキレイに撮れそー!
思いのほか綺麗な風景に前にして、寄り道を考える。
記事にするなら、まだ出ていない情報も欲しい。
記者根性の甲斐あって、岬の一部にも黄色い絨毯を発見した。
「やった! まだ誰も見つけてないよね?」
愛用のカメラを取り出し海をバックにアングルを変えて写真を撮っていく。
う〜ん、とってもキレイ!
この光景もイソギクさん達が元気に美しく咲いてくれているからなのですよね。
おかげ様で季節を感じる記事を書けますですよ!
イソギクさん、育ってくれてありがとう!
咲いてくれてありがとぉぉ!
来年もキレイに咲いてねーーー!
もはやイソギクの導きなのか、素なのか分からない。
椿は心のおもむくままに写真を撮りまくった。
ようやく満足したところで本来の目的である寝子ヶ浜へ向かおうと、さらにうきうき気分で歩き出す。
その途上で元気過充電となった後木を発見したのだった。
仮にイソギクに何らかの思惑があったとしても、この二人は計算外だったに違いない。
まさに火に油かガソリンか。水酸化ナトリウムを水に放り込んだがごとく感謝の化学反応がおきた。
「真央ちゃん、寝子ヶ浜にもイソギクがたくさん咲いているそうなんですよー!」
「おお〜、それは見たいのだ、レッツゴーなのだー!」
二人は連れ立って走り出す。目的地はすぐそこだ。
砂浜に辿り着いたとき、まず二人が捕らえたのは八神と恵御納だった。
「修ちゃん、夏朝ちゃーん! いつも遊んでくれてありがとなのだ、修ちゃんも夏朝ちゃんも夏夜ちゃんも大好きなのだこれからもよろしくなのだ!」
「はう、シュー君いつも勉強見てくれてありがとうさまなのです! おやつも美味しいのですー。恵御納さんもいつもいろいろ頑張ってくれてありがとうなのです、知ってるですよ。私はこれでも新聞部の記者なのです!」
「え、あの、後木さんに椿さん?」
「この様子だと二人とも見たんだな、イソギク」
八神達に抱きつく後木。椿は二人の手を交互にとってシェイクシェイク!
恵御納は涙を拭ったハンカチを握りしめたまま硬直する。振り回されつつも瞬時に理解して苦笑する八神。
どうやら人によって受ける影響も効果時間も違うようだ、と分析するが、この二人の場合いつもがいつもなのでどこまで影響下なのかいまいち判断できない。
「シュー君、お陰で苦手科目も成績上がってきてますからね。ホントなのです! 今度の試験結果をご覧あれなのですよ!」
「そうか。それはよかった。じゃ、さっそく問題でも解いてみるか?」
「え、あのまさかこんなところまで参考書を持ってきているのですか? 砂まみれになりますよ!」
「いや、練習問題なら頭に入ってる。砂浜がノート代わりになりそうだ。いくらでも書けるぞ。なんなら真央も一緒にやるか?」
「おおお? 真央ちゃんピンチ! 美咲紀ちゃん、てっしゅーなのだー!」
「はいぃぃ! それじゃシュー君、恵御納さん、さよーならまた今度ーーー!」
昨晩の嵐もかくやという勢いで去っていく後木と椿。そのまま砂浜爆走中。
「えと、あの、僕も勉強教えてもらおうかな?」
「恵御納、流されてるぞ」
二人の勢いにまかれてしゃがみ込み、ちょっとズレたことを言う恵御納に八神は笑って手を差し出した。
次の犠牲者は橘と御剣だった。
先ほどのコミュニケーションで堅くなっていた二人を感謝の暴風が襲う。
「刀ちゃん発見なのだ~! 寝子島イチのラキスケヒーロー話題提供目が離せないナンバーワンなのだ感謝してるのだ! これからも特ダネをいっぱい提供してほしいのだ!」
「特ダネ! それはすごいです素晴らしいです、新聞部として感謝感激雨霰なのです。どうぞこれからもごひいきに〜! 橘さんもいつも風紀委員のお仕事お疲れ様なのです。またインタビューに伺いますですー!」
「う、後木? 何なんだ、一体!」
「椿さん、とにかく落ち着いて」
またもや二人と交互に握手する椿。さらにハグしようとした後木は、まさに今気がついたように跳び退った。
「ハッ!? おディト中に失礼しましたなのだ〜!」
「ええ! 記者としてはゴシップ記事も仕事のうちかもしれませんが、私は違います見なかったことにします。それではお二人ともお幸せに〜!」
なぜか御剣の背中だけ二人で叩き倒した後、脱兎のごとく逃亡する。
遠慮ない張り手の痛みに背中をおさえながら、それこそ納得がいかずにぼやく御剣。
「……ホント、一体なんだってんだ」
「刀君、大丈夫?」
「ああ、ありがとう千歳」
控えめに背中をさする橘にお礼を言いつつ、御剣は気がつかなかった。
怒濤の感謝攻撃で、先ほどまでのぎこちなかった空気が飛び散ったことに。
後木と椿はさらにターゲットをロックオンする。
「おー! フーキイインチョーに太陽ちゃんなのだ。突撃なのだー!」
「はいぃ! 風紀委員長、幼なじみと共に休日の奉仕活動ですね! ネタ頂戴ですー!」
二人の勢いは止まらない。止まりようがない。
なぜなら二人とも本当に多くの人に感謝していて、心の底から楽しんでいるから。
自分たちの今が、とても好きだから。
この後、何人の人が感謝され振り回されたのか、定かではない。
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担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月07日
参加申し込みの期限
2015年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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