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黄色い絨毯の不思議 〜感謝の言葉を貴方に〜
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【比翼の鳥、羽ばたく】
「わぁ、このコートかわいいね! ね、アリーセちゃん」
「ええ、凛さんに似合いそう」
「ホント? ホントにそう思う?」
「ええ、本当に」
雨寺 凛
と
黒依 アリーセ
は寝子島シーサイドタウン駅内にあるアパレルに来ていた。
目的は冬物のお買い物。
とはいっても特に明確な対象があるわけでもなく、ウインドゥショッピングに近かった。
黒依には密かに雨寺の好みをリサーチしてクリスマスに備えるというミッションもあったけれど。
もう幾度二人で連れ立って歩いてきただろう。数えるのが難しい。
黒依は手袋を選んでいた。
左手の甲にある守りの刺青を隠すための道具でもあるのだが、そこはそれ年頃の女の子。
どうせ身に着けるなら少しでも好きなデザイン、好ましい色にしたいと願うのが自然だった。
カラフルで可愛いものも多いのに、真っ先に黒をとってしまう自分につい苦笑いが漏れてしまう。
「アリーセちゃん、何か決まったー? お、やっぱり黒が好きなんだねー」
「好きといえば好きだけど、最早習性みたい。でもたまには、そうねボルドーカラーのスウェードとかどうかしら」
「おお、それもかっこいいかも! でもでもどうせならガラッとイメチェンしてこんなのはどう?」
「……え、そんなもこもこふわふわのウサギ手袋はちょっと……」
「ふふふ、意外と似合うかもよ〜」
「もう、凛さん、面白がっているでしょう」
「えへへ、ゴメンゴメン!」
結局、手袋の選択は次回に持ち越した。また来週のお休みに。
そんな風に約束が重なって、また二人でいろいろなところへ出かける。
本当に、もう幾度二人で歩いてきたのだろう。
シーサイドタウン駅を出ると海岸へと足を伸ばした。
今朝、たまたまネットでイソギクの情報を見ていた黒依が誘ったのだ。
そろそろ陽が傾きはじめている。二人は少し足早に寝子ヶ浜海岸を目指した。
辿り着いた二人は、ほぼ同時にため息をついた。
浜辺のあちこちに広がる黄色い絨毯を前にして。
「わぁ、見て見て! 綺麗なお花畑!」
「本当に。こんなにも黄色に染まって……」
「なんて言う花だっけ?」
「イソギクよ。磯に咲く菊」
「ふ〜ん、黄色くてふわふわしてて可愛いね〜」
雨寺はしゃがみ込んでイソギクの花に顔を近づけた。
フェルトボタンのような花は密集して株を作り大きく膨らんでいる。見るからに柔らかそうだ。
微かに揺れるイソギクの花をまじまじと見ているうちに、何かが胸の内からこみ上げてくるような感覚を覚えた。
それはとても温かで、いやむしろ熱いくらいでとても心地いい気持ち。
その不思議な想いはほぼ同時に黒依の心にも染み入ってきた。
嬉しくて胸が高鳴るような、でも穏やかで優しい感情。
二人はこの気持ちを覚えていた。
この感覚を肌で知っていた。
それは即興の歌を奏でたときに。
創立記念日のオープニングを飾ったときに。
大観衆の前で思う存分駆け抜けたときに。
一つ一つ思い出を彩るステージの度に何度も何度も思い重ねて、育ててきた気持ちだったから。
静かに立った雨寺は黒依を見つめると、唐突に思い出の曲を口ずさむ。
黒依はかすかに微笑んで、すぐさま歌声を合わせた。
たった90秒の、二人だけのステージ。
それは春を題材にした歌。
その場で黒依が作詞し、雨寺が曲を作った。
短い時間の中に、二人のセンスと力量がかみ合って生まれた歌。
そして、なにより二人が互いを信じていたからこそ生まれた歌。
今の想いを伝え合うのに、これ以上の歌はないと思ったから。
雨寺はギターの代わりに声を使って想いを曲に乗せる。
思えば何度もライブの度にお世話になっちゃってるねぇ。
アリーセちゃんのきれいな歌声に重ねてギターを演奏するのはとってもとっても楽しかったよ!
お出かけも何度もしたよねぇ。
一緒にカフェに行ったり、アクセ見に行ったり。
ストラップのプレゼント、すっごく嬉しかったよ!
黒依もまた美しい歌声に心を込める。
私は寝子高に来るまで、自分では何も始めることができない女の子だったの。
昔は幼馴染の女の子がいつも私を引っ張ってくれた。私の世界を広げてくれた。
彼女とは進路が分かれてしまったけど、今度こそ1人で何かできるつもりだった。
でも、やっぱり1人じゃ何も出来ない。
凛さんがいてくれなきゃ。
新歓祭も、トリエンナーレも、ネコフェスも、ほかにもたくさんの。
こんなにもたくさんのステージに上がれたのは、凛さんがいてくれたから。
二人の想いが思い出の歌によって重なる。
それぞれのステージでも感じあった想いが、歌によってさらに高まる。
一緒にステージに立ってくれてありがとう。
一緒にお出かけしてくれてありがとう。
一緒に思い出を作ってくれてありがとう。
いつも隣にいてくれてありがとう。
友達に、親友になってくれてありがとう!
本当に本当にありがとう!
短い曲はすぐに終わった。
二人はしばし見つめ合うと、頬を緩ませ笑い合う。
「えへへ、こんなステージもいいよねぇ」
「ええ、私も好き」
「あの歌、ちゃんとフルで曲作ってみようか!」
「そうね。来年の新歓祭で披露するのもいいかもしれないわ」
歌の話で盛り上がる。感謝の気持ちはそのままに。
お互いに気持ちは伝わっていると信じられたから。
音楽はやっぱり素敵だ。時に言葉以上に気持ちを通わせることが出来る。
それだけの絆が二人の間には確かにあった。
でも、やはりちゃんと言葉にしておこう。それも大切だと思うから。
歌と違って、言葉は短く率直に。
二人はまるで申し合わせたかのように、同時に互いを呼び合った。
「アリーセちゃん」
「凛さん」
いつもありがとう! これからもよろしくね!
夕暮れの海岸で行われた小さなステージ。
また増えた二人の大切な思い出。
観客となった黄色い花々は、まるでスタンディングオベーションしているかのように揺れていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月07日
参加申し込みの期限
2015年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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