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- 00月00日生 00歳
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【生徒会総会】クラブ対抗！部費争奪戦 ｂｙコメディエアー
25.
陸上部女子は、男子と対照的に、積極的に撃破を狙う。
陽動、そして的確な敵の打破。
【陸上部／陸女】
「わーっ！」
大音声が校庭を震わせ、一同の視線がそちらに集まる。
十文字 若菜は突撃、あっけにとられた敵の傍に駆け寄り、至近距離でホイッスル。
ショックに身をそよがせる相手に躍り出るのは、郡 トモエ。
「わー！ うち、頑張るから……！」
張り切ってバトンを振るう。
トモエのバトンは、春彦よりもさらに直接的。懐に飛び込み、風船を叩き割る。
あっという間の速度。連携攻撃で、風船を容赦なくたたき割る。
七音 侑は、さらに輪をかけて攻撃的。
「くらえ、メジャーウィッパー！」
激しく空を切る音が響き、彼女に向かってきた相手がからめとられる。
そのまま、大きくスイングさせると、ゴォッと空気が渦巻き、周囲の敵が弾き飛ばされた。
慌てて距離をとる敵に向け、マーカーコーンを投擲。
「狙い撃つにー！」
速い速い。
神速で校庭を縦横無尽に駆け回る。
積極的に、戦場を制覇していく。
けして相手に主導権を握らせない、獅子奮迅の戦法。
陸女のリーダーであり、陸上部部長の十文字 若菜の指示、そしてそれを遂行する二人の能力の高さであった。
男子が待ち主体とすれば、女子は攻めの戦法。
一切止まることなく、ひたすら走り回る。
いざとなったら止まって体力回復も必要だが、大丈夫、若菜はまだ走れる！
そのスタミナ、不屈の精神力は、男子筆頭格の志波 拓郎を彷彿とさせる。
毅然とした顔を、陸上部のスタンドに向ける。
大歓声が、彼女を包んだ。
「華麗に綺麗に美しく！ 走り続ける我らが部長、十文字 若菜！」
正也の応援にも熱が入る。
女子と侮ったか、男子がスクラムを組み、陸上部女子に向け吶喊。
しかし、三人は怯まない。真っ向から受け止める。
軽やかに跳躍するトモエ。
バトン二刀流で相手の動きを捌く。
「でも別に……攻撃してもいいよね」
振り向きざま、隙のある相手の風船めがけ、バトンを打ちこむ。
奇襲、奇襲！ 若菜のタフな戦術を、濃やかな技術で練り上げていく。
状況を観ることにたけた、トモエならではであった。
「長距離短距離、お任せあれ！ バランスタイプ、郡 トモエ！」
そのまま深く切り込む。
進むか引くか、躊躇する敵。
そんな連中に、侑はストップウオッチを振りかざし、
「スタート！」
と声を上げる。
つられて走り出す一同。
従う気がなくても、普段から指示慣れしている侑の声に、ついつられてしまう。
ろっこんで跳躍、メジャーウィッパーで呪縛しつつ、風船を的確に狙う。
先ほどの望月先輩より、破壊力は一段劣るものの、手数と柔軟性、そして気迫で追随する。
麗しきは陸上部の肉体言語の伝統。
コメディエアーを胸いっぱい吸い、感化されまくっている侑。
もともとの素質もあるのだろうか、敢然と太陽を背に立つさまは、まんまマンガのヒーローである。
そんな侑の姿を見ながら、正也は深い感慨を抱いた。
後輩で幼馴染の侑。よく一緒に遊んでいた。
あの頃より、自分も侑も随分成長したものだ。
だが、根っこのところは何も変わっていないのかもしれない。
あの頃のまま、日が暮れるまで走り回っていた、その日の延長で、今日まで生きているのかもしれない。それは、幸せなことなのかもしれなかった。
侑のことは、家族に言われるまで気づかなかったのだが、そんなのは些細な事。
張り切って、彼女を紹介する。
「飛んで廻って跳ねてはしゃいでノンストッパー、七音 侑！」
正人の紹介に、サムズアップで答える侑。
圧倒的な戦力、そして緻密な戦術で、校庭を制圧していく陸上部。
「よしっ！」趨勢をかんがみ、十文字 若菜は誇らしげな笑みを見せる。「頑張ろうっ！」
トモエ、侑の二人が頷く。
道具も買いたい、遠征費用の足しにもしたい。
何よりせっかっくの勝負事だし、これは勝ちたいよね！！
いかなる戦いにおいても、全力を尽くす。怯懦の心を振り払う。
若菜の個人的な信条は、いつしかチームの、陸上部皆が共有するものとなっていた。
彼女が立ち向かう目をすれば、皆が鼓舞されるのだ。
だが、気になることもある。
校庭の片隅にある林。なにやら、異様な気配に満ちている。
そして――拓郎は彼方に目を遣る。
日盛りの太陽にきらめくプールの水面。
水泳部は、いまだプールの周囲から動いていない。
――何を考えている、水泳部？
陸上部女子は、男子と対照的に、積極的に撃破を狙う。
陽動、そして的確な敵の打破。
【陸上部／陸女】
「わーっ！」
大音声が校庭を震わせ、一同の視線がそちらに集まる。
十文字 若菜は突撃、あっけにとられた敵の傍に駆け寄り、至近距離でホイッスル。
ショックに身をそよがせる相手に躍り出るのは、郡 トモエ。
「わー！ うち、頑張るから……！」
張り切ってバトンを振るう。
トモエのバトンは、春彦よりもさらに直接的。懐に飛び込み、風船を叩き割る。
あっという間の速度。連携攻撃で、風船を容赦なくたたき割る。
七音 侑は、さらに輪をかけて攻撃的。
「くらえ、メジャーウィッパー！」
激しく空を切る音が響き、彼女に向かってきた相手がからめとられる。
そのまま、大きくスイングさせると、ゴォッと空気が渦巻き、周囲の敵が弾き飛ばされた。
慌てて距離をとる敵に向け、マーカーコーンを投擲。
「狙い撃つにー！」
速い速い。
神速で校庭を縦横無尽に駆け回る。
積極的に、戦場を制覇していく。
けして相手に主導権を握らせない、獅子奮迅の戦法。
陸女のリーダーであり、陸上部部長の十文字 若菜の指示、そしてそれを遂行する二人の能力の高さであった。
男子が待ち主体とすれば、女子は攻めの戦法。
一切止まることなく、ひたすら走り回る。
いざとなったら止まって体力回復も必要だが、大丈夫、若菜はまだ走れる！
そのスタミナ、不屈の精神力は、男子筆頭格の志波 拓郎を彷彿とさせる。
毅然とした顔を、陸上部のスタンドに向ける。
大歓声が、彼女を包んだ。
「華麗に綺麗に美しく！ 走り続ける我らが部長、十文字 若菜！」
正也の応援にも熱が入る。
女子と侮ったか、男子がスクラムを組み、陸上部女子に向け吶喊。
しかし、三人は怯まない。真っ向から受け止める。
軽やかに跳躍するトモエ。
バトン二刀流で相手の動きを捌く。
「でも別に……攻撃してもいいよね」
振り向きざま、隙のある相手の風船めがけ、バトンを打ちこむ。
奇襲、奇襲！ 若菜のタフな戦術を、濃やかな技術で練り上げていく。
状況を観ることにたけた、トモエならではであった。
「長距離短距離、お任せあれ！ バランスタイプ、郡 トモエ！」
そのまま深く切り込む。
進むか引くか、躊躇する敵。
そんな連中に、侑はストップウオッチを振りかざし、
「スタート！」
と声を上げる。
つられて走り出す一同。
従う気がなくても、普段から指示慣れしている侑の声に、ついつられてしまう。
ろっこんで跳躍、メジャーウィッパーで呪縛しつつ、風船を的確に狙う。
先ほどの望月先輩より、破壊力は一段劣るものの、手数と柔軟性、そして気迫で追随する。
麗しきは陸上部の肉体言語の伝統。
コメディエアーを胸いっぱい吸い、感化されまくっている侑。
もともとの素質もあるのだろうか、敢然と太陽を背に立つさまは、まんまマンガのヒーローである。
そんな侑の姿を見ながら、正也は深い感慨を抱いた。
後輩で幼馴染の侑。よく一緒に遊んでいた。
あの頃より、自分も侑も随分成長したものだ。
だが、根っこのところは何も変わっていないのかもしれない。
あの頃のまま、日が暮れるまで走り回っていた、その日の延長で、今日まで生きているのかもしれない。それは、幸せなことなのかもしれなかった。
侑のことは、家族に言われるまで気づかなかったのだが、そんなのは些細な事。
張り切って、彼女を紹介する。
「飛んで廻って跳ねてはしゃいでノンストッパー、七音 侑！」
正人の紹介に、サムズアップで答える侑。
圧倒的な戦力、そして緻密な戦術で、校庭を制圧していく陸上部。
「よしっ！」趨勢をかんがみ、十文字 若菜は誇らしげな笑みを見せる。「頑張ろうっ！」
トモエ、侑の二人が頷く。
道具も買いたい、遠征費用の足しにもしたい。
何よりせっかっくの勝負事だし、これは勝ちたいよね！！
いかなる戦いにおいても、全力を尽くす。怯懦の心を振り払う。
若菜の個人的な信条は、いつしかチームの、陸上部皆が共有するものとなっていた。
彼女が立ち向かう目をすれば、皆が鼓舞されるのだ。
だが、気になることもある。
校庭の片隅にある林。なにやら、異様な気配に満ちている。
そして――拓郎は彼方に目を遣る。
日盛りの太陽にきらめくプールの水面。
水泳部は、いまだプールの周囲から動いていない。
――何を考えている、水泳部？
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年10月09日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年10月16日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年10月16日 11時00分
