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道すがら ――秋、11月の頃――
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いつの間にかうとうとしはた
猫島 寝太郎
が気づいた時にはすっかりと日は傾き風は冷たくなっていた。
「……うん、忘れ物なし」
慌てて帰宅準備を終わらせて校舎を後にする。
正門を出ると西の空が真っ赤だ。
と、寝太郎の横をつい先程部活動を終えたばかりの
後木 真央
が走り抜けていく。陸上部とあって、フォームも綺麗でなにより速い。
颯爽と走り去った真央の姿に今日も一日学業が終わったんだと寝太郎は実感した。
ぴゅうっと吹いた風に制服に羽織ったパーカーの肩をすくめて旧市街の方へ歩き出した寝太郎のローファーのつま先に、何かがこつん。と当たって転がっていった。
「?」
何だろうと近づいて確認してみれば、それはただの石だった。なんの変哲もない道端に転がっているだけの石。寝太郎が蹴らなければ表舞台に出ることもないだろう石。
「……」
さっきは不可抗力だったが、今度は自ら「とん」と蹴ってみた。「ころんころん」と転がる。
とんと蹴って、ころんころんと転がって。
何となく楽しくなって。
夕焼けの道すがら、こつん……こつん、と石をけって歩き始める。
石蹴りを続けながら休憩がてら上を見た寝太郎は、雀らしき大量の小鳥達が互いに身を寄せあって所狭しと電線に留まる様子に今晩の寝床なのだろうかと答えのない疑問に首を傾げ、
まだ太陽の温かみの残っているアスファルトで丸まる猫が、ころころ転がる石をじっと目で追う姿にちょっと口元を緩ませた。
その気の緩みが寝太郎の目測を狂わせたのだろう。石ころが、ぽちゃんと音を立てて側溝に落ちた。
「あ。あー……」
がっかり感に打ち拉がれる寝太郎の鞄にしまわれた携帯電話が着信を知らせるために鳴り出す。
慌てて出てみると寝太郎の母親だった。何事だろうかと話の内容に耳を傾ければなんてことはない、今手が離せなくて代わりに買い物を頼みたいというものだった。時間的に夕方、手が離せないというなら夕食の支度中だろうか。それなのにバターを買ってきて欲しいとは、今夜は何を作る予定だったのか。冷蔵庫を開けて目当てのバターがなくがっかりした母親を想像すると先ほどの自分を思い出してしまい、ちょっと苦笑する。
「んー、わかった。うん、うん。大丈夫、それくらいのお金は持ってるよ~」
お安いご用と応えて通話を切った寝太郎は買い物の為に次の道を曲る為に進路を変えた。
「ああ、あの貰った秋鮭を焼くんだろうな~」
バターを使う料理で心当たりが。確か、美味しい食べ方に家族で話していたのを思い出して、
「楽しみ」
それならば早く買って帰らねばと足取りは軽い。
お店を出る頃にはすっかり陽が落ちてるだろうけど、夕飯の楽しみがあれば足取りは軽く。
また小石を見つけたら、鼻歌混じりに転がしながら家に帰るだろう。
…※…※…※…
そんな
猫島 寝太郎
を離れた場所から眺めていた
ヨハン・プレストン
が零す沈黙を秋風が攫って行った。
「…………」
そのことに気づいてヨハンは自然と空を見上げた。
視界に広がるのは一日が暮れ行く様だけ。
ただそれで何かを言うわけでも考えるわけでもなくヨハンはただそれを見送っていく。
発することは少なくて、しかしだからと言って受けることは少なくなく、こうして足を止めれば日常はとても色彩豊かで躍動感溢れていて、そして、ただそれだけで。
その中を、独り、佇んでいる。
ヨハンの背中を人はどう見えるだろうか。孤独だろうか。ぼっちにも見えるかもしれない。赤金の空も手伝って物憂げにまた悲しく残り陽(ひ)はヨハンに注がれ長い影を作る。
ただ、人がどう見えていようとヨハンには関係なかった。
彼はそれに何も感じておらず、
だから、
それで、
そのままでいいのだ。
視線の遠く道路の向こう側へと視線をずらしヨハンは緩く息を吐いた。
無言のままに歩き出す。
…※…※…※…
「こんにちわぁ、今日はとってもいい天気ですねぇ」
元気な笑顔を振りまいているのは
夢宮 瑠奈
だ。
木天蓼大学・寝子島キャンパス付近で結構距離があり、時間はある。なのでゆっくり歩いて行こうかなと徒歩でアルバイト先であるファミリーレストラン「グルメパンダ」に向かっていた。
時間帯のせいか買い物客で賑わうキャットロードを横断すると、いろんな人に声をかけられ人集りまではいかなくても囲まれたりもして。
理由は簡単だ。瑠奈は、今の立場はシーサイドタウン中心のローカルアイドル『末明せれね』だからである。
しかも、今は地元で知名度を上げている最中なのだ!
名前を呼ばれる度に実感するし、知っている顔が増えると嬉しくなってくる。
屋敷野 梢
と擦れ違いに母親から買い物を頼まれた
猫島 寝太郎
が店に入っていく。
バイバイと店員に手を振った
小島 海美
は「こんにちは」や「今日も大変ですね」等と行き交う事に笑顔で挨拶を交わし時には応対する瑠奈を遠目にきょとんとした表情で眺めていたが、瑠奈と目が合って瑠奈から微笑まられると、にこっと笑い返した。
どんなに自身が大変でも、声をかけられたら素直に「はいっ」と元気な声と共に笑顔を向けて応えていく。
「はぁい、せれねですよぉ、今日は新しい曲があるわけじゃないんですぅ、ゴメンねぇ」
時に答えづらい内容でもスマイルで。
何故かと言えば、瑠奈を知ってくれる人たちは皆瑠奈の心を満たしてくれる人達だから。
故に、出会い人達を瑠奈は大切にしたい。
それは心の支えと呼ばれたり、生き甲斐とも呼ばれたり、瑠奈――『末明せれね』を夢に向かって走らせてくれる大いなる存在なのだ。振り返っては大きく手を振ろう。こうして笑顔で居られるのは代え難い貴方達あってこそなのだから。
そしてそれはグルメパンダのアルバイトでも一緒だ。
お客様が気持ちよくお食事できるように、精一杯お仕事するのみである。
同僚に入店を知らせ、早速来店したお客様の接客へと乗り出す。
グルメパンダは地域密着型ファミリーレストランだ。中には毎日通ってくれるような常連さんもいるし、学校帰りの同級生も寄ったりする。
知人相手なら尚張り切ろうもので、学生特有の冷やかしに慣れ合いと見咎められない内にでは楽しく食べてねと場を離れ次の仕事に移るのだった。
…※…※…※…
また、メイド喫茶【ねこのて】ではギリギリシフト時間に滑り込んだ
後木 真央
が赤猫リュックをおろし、学校ジャージ上下に陸上部のTシャツからメイド服とエプロンに着替えていた。
「ぎゃー、もう猫鳴館に帰る余裕が待ったなしなのだこのままねこのてへGOなのだ~」
と陸上の部活動終了直後から全速力の大ダッシュで走って乱れた息も、身だしなみチェックの鏡の前ではすっかり整っている。
なんとか遅刻を免れたと安堵の一息をつき、真央は調理場へと続く扉を開いた。
どうしても「おかえりなさいませなのだご主人さま」と挨拶してしまうので彼女は基本的にキッチンスタッフとして料理や調理補助を請け負っている。
評判の良いメイド喫茶は相も変わらず盛況で、そのおかげかきちんとお金がいただけるレベルにまで調理の腕は順調に上達し、更にアルバイトに励んでいるという好循環。
「皿洗いは脳みそ使わないから結構好きなのだ。でも下拵えとか調理も勉強になるから大好きなのだ♪」
苦にならないとはつまり楽しいことで。更に、
「やっぱりねこのての賄いは美味しいのだ、店長の橘さん(黒猫)ともお話出来て最高のバイト先なのだ」
こんなに良くていいのだろうかと疑問に思うのは贅沢なのかもしれない。
アルバイト終了後は賄いを食べてお腹いっぱいの幸せいっぱいで、一仕事終えた清涼感と達成感も相まって真央は大満足である。
それではあとは家に帰るだけとなり真央は召喚デブ三毛猫のがおーを頭に乗せて、旧市街の猫集会から耳福池、落神神社経由で寮へトレーニングがてら走り始めた。
と、見えてきた知り合いの姿に信号待ちしているのをこれ幸いと走る速度を上げて近づく。
「修ちゃんここで会うのは珍しいのだこんばんはなのだ」
街が見える緩やかな坂道の途中で
八神 修
と会った。
「寄道か?」
「違うのだ。これからトレーニング」
「そか。俺は図書館の帰りさ」
「犬も一緒なのだ?」
「ああ、まぁな」
互いに直帰じゃないなと笑って、信号の色が赤から青に変わったのを機に別れた。
バイバイと手を振って、こんな時間に学友とばったり出会うんだなと不思議な気分に陥る。吐き出した息の白さ。すっかり冷え込んだなと空を見上げて、そして、その下に広がる街を見る。
「夜空と街の明かりがキレイなのだ」
日の入りがすっかりと早くなってこの頃は良く目にする光景だが、それでも今日も綺麗な事には変わりない。
ご機嫌に走っていく真央を
ヨハン・プレストン
は右から左へ流すように見送った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
15人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月27日
参加申し込みの期限
2015年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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