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寝子島高校
道すがら ――秋、11月の頃――
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校内に響き渡るチャイム。
下校時間を知らせるそれに彼等はそれぞれに席を立つのだった。
…※…※…※…
椅子を引き立ち上がった
朝鳥 さゆる
に教室に残っていた生徒達の視線が集まった。
それもそうだろう。この日は珍しく学校に顔を出し、早退することもなく放課後まで残っていたのだから。
今時の女子高校生にしてはマニュアルに沿ってきちんと制服を着込み、物静かな立ち回りと悟ったような眼差しで実年齢よりも年上に見られがちなせいか他者との関り合いは極力抑え目で事情を知らない同級生からも「病気などの理由で留年や休学を繰り返した上級生」に見られてしまう。
そんな彼女の放課後を想像できない同級生は無言のままに、無言で去っていくさゆるの背を見送った。
ふと視線を上げると廊下の向こうから
ヨハン・プレストン
が歩いてくるがすれ違う寸前で視線を合わせ、俯くように逸らした。そう、それは関係が無くて、意味が無い事。さゆるはただ帰るだけなのだから。
学校を足早に出て、晩秋の街を寝子ヶ浜海岸へ向かって歩く。
着込んだコートやマフラーに吹き付ける強い海風にショートウェーブの髪をなびかせ、つるべ落としに暗くなりつつある砂浜をそぞろ歩く。
一旦、誰もいない星ヶ丘の自宅へ帰って服を着替え、誰かの腕の中で刹那の快楽を貪る夜を送るか、そのまま自室のベッドで薬に頼って泥沼に沈むような眠りに沈むか、この時点ではまだ決めかねて、暮れ行く景色を背景にさゆるは思案の海に意識を漂わせる。
靴底で踏みしめる砂の感触。耳に障る砂が擦れる音と、潮騒。さゆると共に歩く彼女の長身以上に伸びた、彼女の影。
ふと、誰に呼び止められたわけでもなく立ち止まり、海の彼方に沈みゆく夕陽を見つめている様で、さゆるは何も見ていなかった。
否、何も見ていないというのは語弊があるだろうか。
彼女が見ているのは、からっぽな自分の心。
どこまでも続く空洞。
完全なる空虚。
生きてるのか死んでるのか判然としない、現実感に乏しい生。
実感無き埋没感。
答えを求めないままの自問という遊びに没頭する彼女の姿は傍目からは、瞳は半ば閉じているように伏せ、微かに物憂げに優美にも映るのか誰一人声を掛ける人間は居なかった。
邪魔されず心ゆくまで、心奥まで探り終えて暫く、そうして立ち尽くした後、家路につく。
家に帰ることを決意して、眠ることにした。
夢を見ない眠りが欲しい。
──今夜は睡眠薬が必要ね。
…※…※…※…
片手にデジタルカメラを持って、学校帰りなのにぷらぷらと宛もなく道を歩いているのは
佐藤 タカシ
だった。
彼の目的ははっきりとしている。
ただ場所が限定されず、むしろ巡り合わせの気が強いが為に必然と宛もなく彷徨うような形になってしまっているのだ。
では、何を探しているのかというと、被写体である。
趣味のSNSや猫ブログに載せる猫写真の為の今日の一枚を撮るためにタカシは猫を求める。
題材がはっきりしているので探す場所こそ困りはしないものの、駐車場、公園、裏路地、家屋の縁の下、樹木の上、物置の影、塀や柵、と捜索範囲や箇所の列挙に暇は無くむしろありすぎてぶらぶらせざる終えないと言うか。
「……」
猫を驚かせないよう静かに進めていた歩を止めて、タカシは持っていたデジタルカメラを構えた。
電源ボタンを押し、微温くなった道路の上で首だけを擡げ上げ丸まり動かない猫を数秒で立ち上がった画面の枠に入れる。
伸ばす首。秋風を顔で受けて冷たさに目を細めている風情に惹かれたタカシは自分の感性が訴えるままシャッターボタンを押した。
距離を変え角度を付けて、夕焼け空さえ利用し、猫が許しくれる限りある静かな時間を何枚も何枚も画像に残し、良い猫写真が撮れたらその場で趣味で運営している猫ブログに順次アップする。
そうこうしている内に、風の色の変化に先に気づいたのは猫だった。ツッと立ち上がって何事も無く去った猫に構えたデジタルカメラから顔を離したタカシは息を吐き出す。視線だけ追いかければ先程までモデルをしてくれた猫は別の猫と合流し交流するように鳴き交わしている。
猫の意志や気持ちを尊重し邪魔したくない一心でこちらからの手出しは一切しないよう、注意を払っているタカシだったが、だからと言って、触りたいという衝動が無いわけではない。むしろ猫は大好きで直接触ったり撫でたりモフモフしたい。それが出来ないジレンマは写真という形で如実に滲み出ている。
向こうからスリスリとかしてきてくれたらなでなで出来るのになあと受け身な考えをいつも抱くタカシは、では自分からはスリスリされるためにこうしようと行動を起こした事はない。苦手意識ではなくまた信条や信念があるのではなくそもそもそういう発想を持たず、それは裏を返せば余計な事をしないという事で、だからこそ彼が収める写真の猫達は極々自然体で美しくまた野性味溢れ愛らしくあるのだろう。
携帯端末がアップしたばかりの猫写真に早速コメントが付いたことをタカシに知らせる。被写体探しを中断するように端末画面を眺めるタカシは付けられた感想に先ず挨拶とお礼を書き込んで今日のコンディションを中心に話題を広げ上から下へと交流を重ねる。その積極性は、彼の普段は全くの寡黙で一言も喋らない人間だというのを微塵にも感じさせなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
15人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月27日
参加申し込みの期限
2015年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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