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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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＜月華＞闘華降煌 ～求めよ、さらば与えられん～
「これって、『ここぞ』って時かな？」
陽太は夏夜を先に行かせると思いっきり煙幕玉を破裂させる。煙に巻いて走れば、それに紛れて蛇那伊の近くへと迫る事ができた。だが、その時……仮面の若者が蛇那伊に切りかかっていた。五感を生かし察知した彼は、軽くナイフをいなした上で隙を突き、一撃を見舞う。だが、仮面の若者はそれを受け流すと滑るように後方へ消えた。
「このレースをしてると特別な焼きそばパン争奪戦を思い出すわ」
蛇那伊が受け流したナイフは、サキリへと飛んでいく。しかしサキリは何事もなかったかのように弾き返した。元々自分自身から勝負を仕掛ける事は無いサキリは仮面の若者が自分に来るのを感じ取る。既に人へ戻っていたサキリはナイフ二刀流で迎え撃つ。
「うん、こういうの大歓迎だよ」
「キミならそういうだろうと思ったよ」
その声で仮面の若者の正体を知ったサキリは、さらににぃ、と笑った。陽太と夏夜はその様子に嫌な予感を覚える。陽太は咄嗟に２人を庇う結界を張った。
（うわぁ、巻き込まれるの嫌だなぁ）
（確かに）
陽太と夏夜は巻き込まれては大変だ、と走り抜けるのだった。
その前方、燐とタルトの猫乙女コンビは接戦中。その上すぐ後ではサキリと仮面の若者が乱闘を開始。旗色が悪いと感じたねむるは１つ頷いた。傍らには亮がいるが、ねむるは勝負はお預けだとばかりに、苦笑交じりにウインクして見せた。
「僕は後続と少し遊んでくる、タルトさんは先に行ってて」
（えっ？ ねむるくん？）
ねむるは煙幕玉を破裂させると舞い上がり、ぶつかり合うサキリと仮面の若者、双方の頭に触れ、念じる。ろっこん『In to the Sleep Act2』を発動させようと言うのだ。
だが、流石に猛者たる２人は察知しねむるを振りはらわん、とする。ねむるは覚悟を決めて攻撃を避け、火の粉で妨害して時間を稼いだ。
残り僅かという辺りで、先頭コンビに異変が起こった。亨はニィィ、と笑い純夏へとこう言った。
「そういや勝者は1人、このまま行けば頭の出てる俺の勝ちだねェ？」
「っ？！ てめぇ、最初からそのつもりで……！」
すぐさま勘付いた純夏がふざけるな、とばかりに睨みつける。だが、亨はしっかりと組み付いたままだ。
「おっと離さねえぞ。嬢ちゃんだってエンジンやめりゃ勝てねぇ」
「ふんっ、そんなのハナから解ってるさ」
双方ギスギスした空気の中、腹を探りあいながら残りの直線を急ぐ。だが、タルトと燐の猫コンビを追い越した亮がその後へと迫っていた。張り付く亨に迫る亮。純夏は小さく舌打ちすると、出力を上げる。
（追い抜こうたってそうはいかねぇよ！）
ちらり、と後を見て笑う亨。目が合った亮は絶対に抜いてやる、と目で訴える。そんな光景に、タルトはなぜか妄想爆発させていた。
（なんか、これはこれで面白い事になりそう！ 純夏さんが男の子だったらもっとドキドキしてたかも……）
なぜかうっとりし始めたタルトの真横を、燐はてってけ駆けて行く。そして、いつのまにかすぐ近くへと絵梨菜が迫っていた。
先頭集団に動きがあったのを見逃さない蛇那伊は、不敵な笑みのまま走りぬけようと力を込める。夏夜、陽太、武道だって勝負を棄てたわけではない。彼らも最後の追い込みをかけていた。
仮面の若者、サキリ、ねむるの三者は乱闘しながらも進んでいた。夏夜たちが追い上げようとしているのは彼らに巻き込まれないようにする為もあった。ちなみに有紀と孝文は安全策をとり少し後方を走っている。
ゴールまで残り２５ｍという辺りで、亨と純夏は同時に勝負に出た。亨が脳裏で「縮！」と念じ己の身をろっこん『縮身』を発動させ純夏の前へ出ようとした。だが、その真上に亀が現れ彼を押しつぶす。
「俺の種族を忘れたか、七峯」
純夏が亀から逃れた亨へそのまま激流を叩きつけると、勢い任せに走り出す。その光景を目の当たりにした亮もまた、気合を入れなおす。
（ここが勝負どころだ！）
限界まで息を吸い、脳裏で『発動！』と念じ……更に念じる。
――倍化！
途端に、今まで以上のスピードを出す亮。この場所で初めて『鬼人の力』進化能力が発動し、亮は風を巻き起こして突っ走る。
「「させるか！！」」
「負けないんだから！」
（勝利に手が届くなら！）
純夏が、身を元に戻した亨が、追い上げた絵梨菜が、猫のままダッシュを続ける燐が追いすがる。だが、亮は稲妻のごとくゴールへと突き刺さった。
――バァーン！
銅鑼が鳴る。花火が上がる。大歓声の中、息を吸った亮は最初何が起こっているかわからなかった。だが、肩を叩かれて我に返る。
「おめでとう。最後の追い上げ、凄かったな」
亨が、純夏と共に亮を連れて行く。と、『雲の国』の王、藍紗が穏やかに微笑んでいた。そして、亮をゴールした争奪戦参加者たちが取り囲み、おめでとう、と祝福の言葉を投げかけた。
陽太は夏夜を先に行かせると思いっきり煙幕玉を破裂させる。煙に巻いて走れば、それに紛れて蛇那伊の近くへと迫る事ができた。だが、その時……仮面の若者が蛇那伊に切りかかっていた。五感を生かし察知した彼は、軽くナイフをいなした上で隙を突き、一撃を見舞う。だが、仮面の若者はそれを受け流すと滑るように後方へ消えた。
「このレースをしてると特別な焼きそばパン争奪戦を思い出すわ」
蛇那伊が受け流したナイフは、サキリへと飛んでいく。しかしサキリは何事もなかったかのように弾き返した。元々自分自身から勝負を仕掛ける事は無いサキリは仮面の若者が自分に来るのを感じ取る。既に人へ戻っていたサキリはナイフ二刀流で迎え撃つ。
「うん、こういうの大歓迎だよ」
「キミならそういうだろうと思ったよ」
その声で仮面の若者の正体を知ったサキリは、さらににぃ、と笑った。陽太と夏夜はその様子に嫌な予感を覚える。陽太は咄嗟に２人を庇う結界を張った。
（うわぁ、巻き込まれるの嫌だなぁ）
（確かに）
陽太と夏夜は巻き込まれては大変だ、と走り抜けるのだった。
その前方、燐とタルトの猫乙女コンビは接戦中。その上すぐ後ではサキリと仮面の若者が乱闘を開始。旗色が悪いと感じたねむるは１つ頷いた。傍らには亮がいるが、ねむるは勝負はお預けだとばかりに、苦笑交じりにウインクして見せた。
「僕は後続と少し遊んでくる、タルトさんは先に行ってて」
（えっ？ ねむるくん？）
ねむるは煙幕玉を破裂させると舞い上がり、ぶつかり合うサキリと仮面の若者、双方の頭に触れ、念じる。ろっこん『In to the Sleep Act2』を発動させようと言うのだ。
だが、流石に猛者たる２人は察知しねむるを振りはらわん、とする。ねむるは覚悟を決めて攻撃を避け、火の粉で妨害して時間を稼いだ。
残り僅かという辺りで、先頭コンビに異変が起こった。亨はニィィ、と笑い純夏へとこう言った。
「そういや勝者は1人、このまま行けば頭の出てる俺の勝ちだねェ？」
「っ？！ てめぇ、最初からそのつもりで……！」
すぐさま勘付いた純夏がふざけるな、とばかりに睨みつける。だが、亨はしっかりと組み付いたままだ。
「おっと離さねえぞ。嬢ちゃんだってエンジンやめりゃ勝てねぇ」
「ふんっ、そんなのハナから解ってるさ」
双方ギスギスした空気の中、腹を探りあいながら残りの直線を急ぐ。だが、タルトと燐の猫コンビを追い越した亮がその後へと迫っていた。張り付く亨に迫る亮。純夏は小さく舌打ちすると、出力を上げる。
（追い抜こうたってそうはいかねぇよ！）
ちらり、と後を見て笑う亨。目が合った亮は絶対に抜いてやる、と目で訴える。そんな光景に、タルトはなぜか妄想爆発させていた。
（なんか、これはこれで面白い事になりそう！ 純夏さんが男の子だったらもっとドキドキしてたかも……）
なぜかうっとりし始めたタルトの真横を、燐はてってけ駆けて行く。そして、いつのまにかすぐ近くへと絵梨菜が迫っていた。
先頭集団に動きがあったのを見逃さない蛇那伊は、不敵な笑みのまま走りぬけようと力を込める。夏夜、陽太、武道だって勝負を棄てたわけではない。彼らも最後の追い込みをかけていた。
仮面の若者、サキリ、ねむるの三者は乱闘しながらも進んでいた。夏夜たちが追い上げようとしているのは彼らに巻き込まれないようにする為もあった。ちなみに有紀と孝文は安全策をとり少し後方を走っている。
ゴールまで残り２５ｍという辺りで、亨と純夏は同時に勝負に出た。亨が脳裏で「縮！」と念じ己の身をろっこん『縮身』を発動させ純夏の前へ出ようとした。だが、その真上に亀が現れ彼を押しつぶす。
「俺の種族を忘れたか、七峯」
純夏が亀から逃れた亨へそのまま激流を叩きつけると、勢い任せに走り出す。その光景を目の当たりにした亮もまた、気合を入れなおす。
（ここが勝負どころだ！）
限界まで息を吸い、脳裏で『発動！』と念じ……更に念じる。
――倍化！
途端に、今まで以上のスピードを出す亮。この場所で初めて『鬼人の力』進化能力が発動し、亮は風を巻き起こして突っ走る。
「「させるか！！」」
「負けないんだから！」
（勝利に手が届くなら！）
純夏が、身を元に戻した亨が、追い上げた絵梨菜が、猫のままダッシュを続ける燐が追いすがる。だが、亮は稲妻のごとくゴールへと突き刺さった。
――バァーン！
銅鑼が鳴る。花火が上がる。大歓声の中、息を吸った亮は最初何が起こっているかわからなかった。だが、肩を叩かれて我に返る。
「おめでとう。最後の追い上げ、凄かったな」
亨が、純夏と共に亮を連れて行く。と、『雲の国』の王、藍紗が穏やかに微笑んでいた。そして、亮をゴールした争奪戦参加者たちが取り囲み、おめでとう、と祝福の言葉を投げかけた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年02月22日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年03月01日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年03月01日 11時00分
