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映画見ようよ!
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シネマコンプレックス『kenzakiシネマねこじま』前で、
内藤 武諭
は人を待っていた。
腕を組んだままで、館内の大きなデジタル時計へと視線を遣る。
時刻は昼。目当ての映画の上映時間が、ゆっくりと近づいてきていた。
「ごめーん、待った?」
耳慣れた声に、武諭は視線を声のした方へと移す。
日曜日の駅ビルは人に溢れているが、武諭はすぐに待ち人の赤い髪を見つけることができた。
人混みを縫って武諭の元へと駆けてきたのは、
ロベルト・エメリヤノフ
。
武諭の口元が、安堵にふっと緩む。
「来たか」
「うん、待たせてごめんね……って、あれ? 内藤だけ?」
くるりと目を丸くするロベルトに、武諭は頷きを返した。
「ああ、あいつは用事があって来れないらしい。声はかけたのだがな」
「へー、そうなのか……たしかに忙しそうだからなぁ」
「うむ、まあ仕方あるまい。次は三人で行こう」
「そうだね、今度は三人で!」
にっとロベルトが笑み零すのにつられたように、武諭も表情を和らげる。
共通の友人と都合が合わなかったのは残念だが、2人で過ごす時間もきっと良いものになるだろう。
「えっと、で、何観るんだっけか。観たいのがあるって言ってたやつでしょ?」
「ああ、アーサー王の伝説を映画化したものだ。タイトルはそのまま、『アーサー』という」
武諭の指先が、映画館前に張り出された1枚のポスターへと向けられる。
聖剣を掲げたアーサー王と円卓の騎士たちの凛々しい姿を、ロベルトはしげしげと見つめた。
「なるほど、あれが内藤の話してた映画か。……可愛い子役は出てくるかな?」
「それは……どうだろう。ともかく、少々男くさいかもしれんが、伝記や伝承というのは芸術性もある。ロベルトも楽しめるのではないだろうか」
「うん、芸術性ってのはいいね。これなら僕も楽しく観れるかも」
「興味を持ってもらえたのなら何よりだ。勿論、俺も楽しみである」
「っふふ、騎士王アーサーの映画なら、観れば内藤の騎士道もわかるかもね?」
ロベルトが悪戯っぽくにやりと笑えば、僅か見開かれる武諭の双眸。
友人の真っ直ぐな反応にくすりとして、「じゃ、いくかー」とロベルトは意気揚々と館内に足を踏み入れた。
「なんていうか……うわぁおっていう感じだったね」
映画鑑賞を終えたロベルトと武諭は、感想でも語り合おうかと駅ビル内のカフェに身を落ち着けていた。
温かな飲み物をくぴりとしたロベルトがしみじみとして言葉を漏らせば、
「盛者必衰……というのだろうか。なかなかハッピーエンドとはいかないものだな」
なんて、武諭も難しい顔でこくと頷き同意を示す。
「でも、あんなに忠義を誓ってもああなることがあるもんだね。痴情の縺れって怖いなぁ」
「ランスロットのことか。あれはけしからんな……」
主君と同志を裏切った湖の騎士のことを思い出し、武諭は眉をひそめた。
騎士道精神を重んじる武諭には、彼の不義理は信じられない所業である。
「俺達はああはなりたくないものだ」
そんな言葉が零れたのは、目の前の友との末長い縁を願うから。
そしてその想いは、ロベルトもまた同じように抱いているもので。
「まったくさ、僕たちはあれだ、オッサンになってもなんだかんだ仲良くやれたらいいね」
へらりと笑ってそう告げれば、「そうだな」と応じた武諭の表情がやっと柔らかくなる。そして、
「まあ、俺達は趣味が違うからその心配はない、か」
「まあ、なんにせよ僕らは女のことで揉めることはなさそうだね」
2人の台詞が、それはもう綺麗に重なった。
武諭が仄か目を瞠り、ロベルトは「ハッハッハッハッハ」と可笑しそうに笑う。
ひとしきり笑った後で、ロベルトはにんまりとして飲み物に添えられていたスプーンを武諭へと向けた。
「そういや、内藤はどんな女性が好みなのかな?」
「む、俺か?」
「決まってるじゃん! ほれほれ言いたまえよ~」
にやにやしながら答えを促すロベルト。
そんな彼の前で武諭は顎に手をあてがって暫し思案し、やがて、
「俺は……恋愛らしい恋愛なぞした事がないが、奥ゆかしい女性なら良いと思う」
と、ごく真面目に回答した。ほんの僅か、視線を明後日の方向に逸らして。
「ほほう……奥ゆかしい女性、大和撫子だね。いいね……って、内藤、もしかして照れてる?」
「べ、別にそういうわけでは……あまりからかうな、ロベルト」
「あはは、ごめんごめん。あっ、僕は女性じゃないけど孤高の美少年がすきです!」
武諭とは対照的に、ロベルトはどこまでもきっぱりと自身の好みを口にする。
明け透けなその態度の清々しさに、武諭は呆れと感心の入り混じった息を吐いた。
「あー、それにしてもあの子役の男の子はかわいかった。まさに美少年! って感じで」
いいよね、いつまでも眺めてられるよねと、ひとりでに納得してうんうんと頷くロベルト。
「……お前、映画の内容は頭に入っているのか?」
「あっ、失礼な。ちゃんと美少年以外も観てたって。まず、ストーリーがよかったよね」
原作に沿った内容ながら、騎士の裏切りからアーサー王の死までが実に繊細に描かれていたと作品の芸術性をロベルトは語る。
美に対して強いこだわりを持つロベルトらしい視点からのその評に、武諭は内心で舌を巻いた。
「まあでも、やっぱり一番はあの子役くんだけどね。またチェックしないと、うん」
「何というか……お前らしい総評だな」
呟いた武諭へと、ロベルトは朗らかな笑みを向ける。
「内藤、また観に来ようね、映画」
その言葉に「無論だ」と応えて、武諭は小さく微笑を返した。
城山 水樹
は、ひとりで『kenzakiシネマねこじま』を訪れていた。
大学も仕事も休みでちょうど暇をしていたところに、映画館のマイレージが思った以上に貯まっていたことに気づいたのだ。
「ええっと、何を観ようかしら……?」
特に、「これだ!」というタイトルがあって映画館にやってきたわけではない水樹。
口元に手をあてがって上映案内に軽く目を通せば、上映最終日の映画が目に留まった。
どんな内容かを簡単にチェックして、
「うん、これいいかも!」
と、水樹はその映画を観賞することに決める。
そうと決まれば即行動と、水樹はチケットを買い求めてシアター内へ。
水樹が選んだのは、『ヒロインにはなれないけれど』というタイトルの恋愛物の映画だった。
主人公は、「自分はヒロインにはなれない」と恋愛を諦めている20歳の女子大生。
中学時代から、2度に渡って好きになった相手を狡猾な姉に横取りされたことが彼女の心の傷になっているのだ。
けれど、そんな主人公に3度目の恋が訪れる。
絵本読み聞かせのボランティアで知り合った青年への好意を自覚するも、気弱な彼女は、なかなか新しい恋に一歩踏み出すことができない。
(頑張って、負けないで。あなたは、きっとヒロインになれる)
水樹はいつの間にか、拳を握って主人公へと心の中でエールを送っていた。
2度の失恋が刻んだ深い傷を持て余し、また「横取りされる」のではという恐怖に怯える主人公。
そんな彼女に、水樹は自分でも気づかぬうちにすっかり感情移入していて。
頑張れ、頑張れ、と胸の内に何度も唱える水樹。
やがて主人公は少しずつながらも小さな恋を形にしていき、水樹も一度は安堵の息を漏らしたのだが――そこにまた、卑劣な姉の魔の手が迫った。
主人公からまた「恋」を奪おうとする姉。
けれど主人公はなけなしの勇気を振り絞って卑怯な姉と対峙し、2人の恋を守り通そうと力を尽くすのだ。
その健気な姿に、水樹は感動の涙を静かに目の端に溜める。
やがて主人公が本物の愛を掴み取るのを、水樹は涙で滲む世界の中に確かに捉えた。
(ヒロインになれてよかったね……うん、よかった)
対する水樹はといえば、この夏に最悪の形で失恋をしている。
エンドロールを飾るように甘酸っぱい恋の歌が流れるのを耳に聞きながら、水樹はその時のことをふと思い出した。
(私は、ヒロインにはなれなかった)
胸にくすぶる重たい塊を一度は吹き飛ばした水樹だけれど、必死になってスクリーンの向こう側の彼女を応援したのは、きっと。
(立場は違うけど、自分自身を応援してたのね、私)
ヒロインになった主人公は、とても幸せそうに笑っていた。
彼女自身が守り勝ち取ったその笑顔に、水樹の心も励まされる。
(今度は私が……ヒロインになる番ね)
胸の内にそう誓って、水樹は涙を指で拭うとそっと微笑んだのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月20日
参加申し込みの期限
2015年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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