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映画見ようよ!
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その日の分の勉強を終えて、
八神 修
は1階にあるリビングへと下りてきた。
勉強をこなしたら、ゆっくり観ようと決めていたDVDがあったのだ。
新品のケースを包むビニールを破いて、DVDを取り出す。
DVDプレイヤーを弄ろうと壁掛けタイプの大型テレビの前に膝をついたところで――我慢しきれなくなったのだろう、修の愛犬・愛猫たちが続々と彼の元にやってきた。
「わっ、こら、カーキー。遊びたいのはよく分かったから……っはは、くすぐったいって」
我先にととんできた柴犬のカーキーが思いきりじゃれついてくるのを「よしよし」となでてやる修。
シェパードのカールも、「こっちも見て!」と言わんばかりに大きな前足を修の背中へと乗せてくる。
総勢15匹の猫たちも甘えるように修へとすり寄り、ラブラドールのカサエルは、そっと修にひっついて温もりを伝えた。
「外は寒いけど、我が家はあたたかい家族でいっぱいだな」
可愛い家族たちの相手を一通りした後で、修はやっと、DVDプレイヤーを起動させる。
各所に設置されたスピーカーからの立体音響が、特別な時間の始まりを告げた。
先ほど充分に構ってやったからか今は落ち着いている家族たちから一旦離れて、本編が始まる前にと修はコーヒーを用意し、少し照明を落とす。
準備を終えれば、あたたかな家族たちに囲まれての映画鑑賞の始まりだ。
修が選んだ作品は名作のリメイク映画、『名犬コーヒー・再会』。
大人の事情で飼い主である少年と引き離されたコリー犬のコーヒーは、大好きな主人に再び会うために故郷を目指し長い長い旅路を行く。
ただでさえ感動的な内容なのだが、加えて修は大の動物好き。
コーヒーカップの持ち手をぎゅっと握って、画面の向こうの世界に没入する修である。
物語も佳境に差しかかった、その時。
愛猫の鳴き声に、修はハッと我に返った。
気づけば、膝の上にはカーキーが、肩の上には猫たちが乗っていて。
肩や膝に乗り損なった猫たちや2匹の大型犬も、修に寄り添い集っている。
遊んで? と肉球ふにふにでアピールしてくる猫たちをなでなでする修。
映画の中の犬が気になって仕方がないカールたちが、「あれは誰ですか?」とでも言いたげに小首を傾げてじっと自分を見つめてくるので、修はふわりと微笑した。そうして、
「あのコリー犬はコーヒーっていう名前で……」
と、物語のあらすじを興味津々の愛犬たちに語って聞かせる。
やがて、コーヒーは無事に少年と再会し、しっとりと優しく映画はエンディングを迎えた。
膝の上のカーキーをぎゅっと抱きしめて、エンドロールが流れる中、修は物語の余韻に浸る。
「お前達だったら戻ってきてくれるかい?」
なんて問いを零して、修は立ち上がるとコーヒーカップを片付け始めた。すると、
「ワン!」
カーキーが、元気よく鳴いた。まるで、先ほどの修の言葉に勿論だと応じるように。
振り返って、こちらを見つめるカーキーと目が合えば、笑みが零れる。
カーキーのことを早く抱き上げてやりたいと、修は幸せな気持ちで、急ぎカップを仕舞うのだった。
朝食の後片付けを済ませると、
浅葱 あやめ
は台所でそのまま茶の準備を始めた。
丁寧な手つきで、じっくりと茶を淹れる。
今日は
浅葱眼鏡店
は定休日で、だから何を急ぐ必要もなかった。
ただ、少しばかり気は逸っていたかもしれない。
午前中は、友人に薦めてもらった映画を鑑賞する予定なのだ。
良い香りの茶と共に居間へと向かえば、あやめにとって特別なDVDがそこで待っていた。
DVDをプレイヤーにセットして、TVをつける。
再生ボタンを押す前に、あやめはDVDケースの裏面に綴られた映画のあらすじに目を通した。
もっと『楽しいと思える事』、趣味を増やしたいと相談したら、ならばと友人が推してくれたのがこの映画だ。
あやめにとって数少ない、ほとんど唯一と言っても差し支えのない友人の顔が脳裏に浮かぶ。
臆病で、人見知りで、人付き合いが苦手だと自身を理解しているあやめ。
その上に目つきも悪いので、人に怖がられることさえ少なくはないのだが、その友人は笑って、何を臆することも疎むこともなく、あやめに付き合ってくれるのだ。
(……暖かく踏み込んで傍にいて……傍に、いさせてくれる……)
心に咲く友人の笑顔が、あやめの胸を温める。
一つ穏やかな息を吐いて、あやめは再生ボタンに指をかけた。
そうして、ふと思う。
(映画は……つい、役者の演技を研究する姿勢で観てしまうことが多い、気がする……)
社会人小劇団に所属し、役者として舞台にも立つあやめである。
他人を演じることは、あやめにとって自分ではないものになること。
彼にとっての、自分を認める手段だった。けれど。
(……今日は、観客であることに徹しよう……)
オススメなんだ、と言った友人の笑顔がまた思い出されて、あやめはそう思い決める。
瞬きを幾らかしてモードを切り替え、あやめはやっと、再生ボタンをぽちりとした。
映画のタイトルは、『カモシカと雲』。
ひょんなことから出会った職人気質な頑固親父と年若い気弱な青年の交流、そして彼らの成長をじっくりと描く、心が温まるような邦画だった。
鑑賞を終えエンドロールが流れる中、思い出したように一口茶をすするあやめ。
(ほっとできるような心が落ち着くような映画、だった……)
どきどきというよりはそわそわしてしまうような緊張感と、最後にほっこりとさせてくれる安心感。
物語の余韻に、あやめはほうと胸の底から息を漏らす。
いつもため息を吐きがちで、単なる呼吸さえもそうと勘違いされることの多いあやめだが、
(……今のはちゃんと、あたたかな息を吐けた気が、する)
そう思うと、胸の奥にも何かあたたかいものが息づくような心地がした。
そんな自分を自覚すると共に、あやめはまた彼の顔を思い出す。
そのことがほんのりと嬉しく、そして何だかむず痒く感じられた。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
皆様のアクションがとても魅力的で、執筆中、映画が観たい病を発症いたしました。
素敵な映画も満載で、私も寝子島に行ってPC様方の鑑賞した映画を観たいなぁなんて思ったり。
とにかくわくわくと、とても楽しく執筆に当たらせていただいた次第です。
映画っていいなぁと、改めて、またしみじみと思いました。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
PC様方にとっても皆様にとっても、心に残る映画な時間になりますことを心より願って。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月20日
参加申し込みの期限
2015年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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