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映画館の前で、
双葉 由貴
は
椎名 あさひ
のことをのんびりと待っていた。
待ち合わせの時間よりも早くに到着したのは、英国出身である祖母の教育の賜物だ。
いつもよりも時間をかけて服を選んで、親に「あらあら」と微笑ましげに見送られた由貴は、何だかちょっとそわそわ。
そんな彼の手には、あさひの父親がもらってきたのだというアニメ映画『サイハテの国』のチケットが握られていた。
アニメは結構好きなのだけれど、子供っぽくて恥ずかしい、などと思っている微妙なお年頃の由貴である。
だから、あさひから「一緒に行こう」と誘われた時も正直乗り気ではなかったのだが、
「大人も感動! ってCMで言ってたし折角だからゆきくんと行きたいなぁ」
なんて小首を傾げておねだりされてしまって、何だかんだと陥落してしまったのだった。
家ではヒーロー物のアニメを観ている由貴は今回の映画も面白そうだと実は思っていて、だから、いざ鑑賞するとなるとこっそりわくわくしてしまう。
と、そんな由貴の耳に、「ゆきくーん!」と耳に慣れた声がとび込んできた。
声の方へと視線を移せば、由貴へと手を振りながらぱたぱたと駆けてくるあさひの姿。
映画館の前まで辿り着くと、あさひは由貴に向かってにっこりとした。
「おはよう! ゆきくん、早いねぇ」
「おはよ。別に、たまたまちょっと早く着いただけだし」
女の子を待たせるのはいけないからとは言えないし映画を楽しみにしていたのだとも思われたくない、やっぱり微妙なお年頃の由貴。
ぷいっと真っ直ぐな笑顔から視線を逸らしてぶっきらぼうに応じるも、あさひは変わらずにこにこ顔だ。
「えい画、楽しみだねぇ。あさひ、CMで見て面白そうだなぁって思ってたんだ」
「お、俺はあさひに誘われたから来てるんだぜ!」
楽しみだよな、と素直には言えない由貴を前に、あさひはことりと首を傾げる。
「うーん、アニメの映画を見に行くって子どもっぽいのかなぁ? あさひは夏休みや春休みのえい画も弟のゆうくんと一しょに見につれてってもらうけどなぁ」
「あ、あさひはお子様だな! ま、まぁ、アニメなんて普段は殆どみないけど、付き合ってやるよ!」
「うん、ありがとう、ゆきくん」
ふにゃりと笑うあさひの顔を何故だかまともには見られなくて、けれど由貴は、あさひの小さな手をぎゅっと握った。
「や、休みだから人が多いだろ。あさひがはぐれたらいけないから」
「そっかぁ。えへへ、ゆきくんは優しいねぇ」
由貴の手の温もりが嬉しくて、こうしていたら本当に安心できるような気がして、あさひは口元を和らげる。
胸をほんわかと温かくするあさひとは対照的に、由貴は変にどきどきしてしまって。
話をするのも気恥ずかしいような気がする複雑な少年心を持て余す由貴に、あさひはマイペースに声をかけた。
「あっ、ねえねえゆきくん。あさひ、ポップコーン買いたいなぁ。あとジュースも!」
「……わかった」
手を繋いだまま2人で売店に向かって、あさひご所望のポップコーンとジュースをお小遣いで購入する。
「やっぱり、えい画って言えばポップコーンだよねぇ」
ポップコーンとジュースの入ったプラスチックケースを両手で持って頬を緩めるあさひ。
この状態だともう手は繋げないから、あさひははぐれないようにせっせと由貴の後をついていく。
由貴もあさひを見失わないよう時々振り返ながらゆっくりと進み、やがて2人はシアター内に入り、ちょこんと並んで席に着いた。
「映画館の独特の雰囲気って好きだな。家で観るよりも映画館で観た方が何倍も面白い気がするし」
「ふふ、不思議だよねぇ。それにしても、お友だちと一しょにえい画ってなんだか大人になったみたい。ドキドキしちゃう」
そう言って、あさひが由貴へと悪戯っぽく笑いかけたところで、シアター内にブザーが鳴り響く。
慌ててお口をチャックして、あさひはスクリーンへと向き直った。
『サイハテの国』は、異世界の王国で育った女の子が主役のアニメ映画。
大人にもファンが多い監督の作品で、アクションシーンも秀逸だし、こちらの世界から王国へと迷い込んだ少年とのちょっとした恋愛要素もきゅんとさせてくれると評判だ。
最初はポップコーンを食べながら映画を観ていたあさひも次第に夢中になって手を止め、由貴も手に汗握る展開に自身の両手を握り締める。
少年が、実はこちらの世界の生まれだった主人公の手を取って「俺と一緒に帰ろう」と囁くシーンでは、由貴は知らず視線を隣のあさひへと向けてしまった。
(あれ? 何で俺あさひを見て……)
頬が熱くなるのを感じながら、由貴はぱっとスクリーンへと視線を戻す。
シーンは移り、主人公と少年の前には異世界の恐ろしい魔物が立ち現れていた。
真っ黒い夜闇の塊みたいな化け物が、うぞうぞと不定形の身体をうごめかせながら主人公たちを追いかける。
その恐ろしさに、あさひは思わず由貴の腕をきゅっと掴んだ。
映画に再び夢中になっていた由貴が、目を丸くする。
我に返ったあさひは、由貴にだけ聞こえる小さな声で「ごめんねぇ」と言って少し笑った。
やがて、危機を乗り越えた主人公たちに訪れるハッピーエンド。
上映が終わり、どんどんと人が減っていくシアターの中であさひは由貴に笑いかけた。
「アクション大はく力だったねぇ! おもしろかった!」
「けっ、結構楽しかったな」
由貴の口から「楽しかった」という言葉を聞けて、あさひの表情がますます華やぐ。
ふんわり笑顔で、あさひは言葉を続けた。
「らぶらぶなシーンはちょっぴりどきどきしたねぇ。ゆきくんはどうだったー?」
「へ? お、俺は別に……!」
先ほどのあさひの横顔を思い出し、目を逸らす由貴。
けれど、やがて覚悟を決めたように、由貴は真っ正面からあさひの顔を見据える。
「その、誘ってくれて、あ、ありがとな」
由貴の言葉を耳に聞いたあさひの顔に、眩しいほどの笑顔の花が咲いた。
映画館の券売コーナーの前で、
後木 真央
ははたと手を止めた。
普段の真央なら、アクション映画かコメディ映画を迷わず選ぶところなのだが、
(たまには違うものを見るのもいいかもしれないのだ)
なんて、そんな考えが頭を過ぎったのだ。
けれど、それならどんな映画を観るのがいいだろう?
特撮系は家族連れが多い気がするし、人気俳優が出るアクション映画はカップルと同性が同じくらいだろうかと真央は思案する。
(……なら、恋愛系はどうなのだ?)
迷った挙句に、真央は結局恋愛映画のチケットを手に入れた。
映画のタイトルは『恋するレモンタルト』。
ジュースとホットドックを売店で購入して、真央はシアターへと向かう。
席に着いて辺りを見渡せば、座席は女性ばかりで埋まっていた。
(カップルなら自分の恋愛の方が楽しいのだ? なるほどなのだ~)
うんうんと納得して、真央は熱々のホットドックにかじりつく。
やがて始まった映画は、小さなお菓子屋さんが舞台の大人の恋の物語だ。
あまりの甘さに口から抜けそうになる魂を、真央はホットドックでむぐぅと押し留めた。
そして上映が終わった頃には、
「うう、お菓子食べてないのに口の中まで甘々な感じがするのだ~」
と、ややグロッキーになる真央。
「でも、今日は映画の日なのだ! 気を取り直して次に行くのだ~!」
次に真央が選んだのは、昔人気のあった作品をリメイクしたアクション映画、『エージェント大作戦!?』だ。
またまたホットドックを購入してシアターへと向かおうとしたところで、
「あっ、まおおねーさん!」
と名前を呼ばれて真央は声の方に視線を遣った。
目が合えば、声の主――
椎名 あさひ
が嬉しそうに真央へと手を振ってくる。
あさひの後ろで、
双葉 由貴
もぺこりと真央に頭を下げた。
「おお、あさひちゃんたちは今帰りなのだ?」
「うんっ、えい画、面白かったよ!」
「それはよかったのだ、気をつけて帰るのだ~」
あさひたちと別れ、真央はシアター内へと入って席に着く。
座席は真ん中の方を中心にかなり埋まっていて、作品の人気のほどが窺えた。
今度の映画は、爽快なアクションが息つく間もなく炸裂し、悩む必要なく楽しめる内容だ。
(でも、カーチェイスだけはこんなに長く要らない気がするのだ)
スポンサーに配慮してるのだ? なんて考えつつ、ホットドックを頬張る。
もう一回、とまでは思わなかったものの充分満足して、上映後、真央は機嫌よく席を立った。
そうしてふと、中学時代の友人のことを思い出す。
その子は、友達と映画を観るよりもその時間で遊びに行く方が有意義だと言っていた。
(だけど、真央ちゃんは同じ時間を共有するのはそれだけで楽しいと思うのだ)
映画を観る時間もだけれど、感想を話し合う時間だって素敵なものだと真央は思う。
(
修ちゃん
にメール……ううん、やっぱり会った時に直接お話するのだ♪)
そんなふうに思い直し、真央は真っ直ぐ顔を上げてパンフレット売り場を通り過ぎた。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月20日
参加申し込みの期限
2015年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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